
土浦市宍塚の宍塚大池周辺地区開発予定地内の市有地を有効活用し、近接する「下高津貝塚ふるさと歴史の広場」と連携させる散策路などを整備するため、市は今年度、散策路の整備のための調査を行う。同地区開発はかつて業務核都市構想の中で位置づけられたが、社会・経済的な環境の変化の中で中断。計画の練り直しが求められているが、暫定的に利用して市民に自然と触れ合う場を提供する。
同地区は同市とつくば市にまたがる全体約二百三十四fの区域。土地区画整理事業で、業務核都市形成のため業務、商業、教育などの機能を導入すべきとされた。先買い型区画整理を念頭に、市土地開発公社が六・三fを買収しているが、利用されないままになっている。
同地区開発については、一九九一年策定の第五次総合計画では「自然環境の保全に努めながら、研究・教育・文化業務などの機能を備えた緑豊かな新業務拠点として、開発を推進する」としていたが、昨年度策定の第六次計画は「自然を活かした公園などと教育・文化・業務などの機能を有する地区として整備をめざす」とやや軌道を修正。具体的な土地利用や整備手法を今後検討していくことになっている。
ただ、地権者協議会など関係者との合意を経て、計画が決定されても、長期的な景気低迷が続く現状では実現に時間がかかるのが実情。そのため、暫定的な土地の有効活用として、散策路を整備することにした。市有地は散在しているため、散策路は私有地に整備することになることから、市は地権者協議会などと協議し、将来に不安が残らない形で進めていく方針。
今年度は現地調査を含めたルート設定のための基礎調査が中心で、基本構想を策定する予定でいる。
つくば市は、行政改革の実施状況をまとめた。公共工事のコスト縮減や職員数の削減など、目標として実施計画に盛り込んだ九十二項目のうち、七十一項目について着手、実施率は77%となっている。
一九九六年に策定した市行政改革大綱に基づいて実施計画を定め、九七年度から改善に取り組んできた。主に二〇〇〇年度から〇一年度に実施した内容について、各課に調査票の提出を求め、報告書にまとめた。
財政では、市債の借り換えを行い、九六年度から九八年度までの三年間で約一億五千万円の利子負担を軽減した。また、自主財源を確保するため、法人税割の税率を制限税率に引き上げた。公共工事のコスト減を図るため、土木工事で設計の見直しなどを行い、一九九九年度で約六千万円、二〇〇〇年度で約二億四千万円を縮減している。
職員数は、勧奨退職制度を導入するなどして九七年から二〇〇一年までに百一人を削減、人件費約七億六千万円が節減できたという。
組織、機構の見直しに関連して主任企画員制度を強化、また、高齢者福祉事業団を社会福祉協議会に統合した。
行政運営では、主任企画員の仲立ちで各課間の連携を強化したほか、行政評価制度を導入し、プロジェクトチームを積極的に活用。職員の意識改革を目的に人事評価制度や異動の公募制を取り入れている。
行政サービスの向上を目的に、庁内の電子化を進め、インターネットによる各種情報の提供を始めた。
給食センター運営の民間委託、小規模幼稚園の統合、臨時職員の削減、決裁システムの見直し、公共料金支払い管理システムの導入など二十一項目について未着手としている。
つくば市消費生活センターが二〇〇一年度、市民から受け付けた相談件数が千件を超え、さらに増加傾向にあることが、センターが提出した報告書などで分かった。消費者の権利意識の高まりがみられる一方、契約に関する若者の無知、携帯電話の普及に伴う新たな商法の登場などの問題も指摘している。
報告書によると相談件数は千百十八件で、前年度の八百九十六件から二百件以上増えた。センターが開設された一九九九年度は四百四十八件だった。
訪問販売や電話による勧誘販売に関する相談、苦情が最も多く三百七十九件あった。先物取引や資格講座の電話勧誘、大学生ら若者を狙った会員券販売などが目立つ。中には以前、契約した資格講座の再契約を迫るケースもあるという。また、電話勧誘を防ぐために登録を外してやる、などと持ち掛ける業者もいる。
高齢者を一カ所に集めて高額商品を売り付けるSF商法(催眠商法)は、嫌がる高齢者を無理矢理、車に乗せて連れ出すなど、手口が荒っぽくなっているという。
住宅に関する相談は百三十四件寄せられ、特に、賃貸住宅で「敷金が返還されないのはおかしい」と主張する市民が増えている。センターでは、インターネットの普及などで、消費者が自分で問題を調べて、きちんと権利を主張する傾向が強まっているとみている。
このほか、多重債務が九十二件、金融が八十二件、ツーショットダイヤルが七十八件などとなっている。「契約している生命保険会社がつぶれるといううわさがあるが、大丈夫か」といった質問も寄せられるという。
このうち、事業者との交渉が困難と思われた九十六件のケースで、センターが直接、あっせんに乗り出し、トラブルを解消した。相談者の八割近くは、センターの助言を受けながら、自力で問題解決にあたった。
今年度に入ってからも相談件数が増加する傾向は続いており、今月上旬までで既に百五十件を超えている。
センターの専門相談員は「不況の長期化に加え、携帯電話の普及などで新たな問題が生まれてきている」と、相談件数が増加している理由について説明する。また、「大学生など二十歳になったばかりの若者が、クレジットの利率など契約に関して無知なのが問題」と指摘している。
十五日正午ごろ、下館市下岡崎のホームセンター「ジョイフル山新下館店」で、店員が枕木を動かしたところ、サソリに似た虫が落ち、手を広げて向かって来たため、店員が踏みつぶした―と、同日夕に県生活衛生課に届け出があった。同社は販売を中止し、県は殺虫剤散布指導など関係機関に緊急対策を指示した。
サソリは体長約二aと小型で、同課は特徴からヤエヤマサソリと推測。オーストラリア、アジア熱帯地方、八重山諸島に生息し、成長すると四aになる。毒性は弱く、刺されても軽い痛みを感じる程度という。
同社によると、枕木は約二十a角、長さ約二bで、鉄道の使い古したものをガーデニング資材の転用した商品。美野里町先後の同社物流センターが、マレーシアの業者から、四月二十六日から七日に、六百八十六本を輸入しという。
その後、下館店を含む茨城十五、栃木一、福島二の十八店舗で、これまでに約三百本が売れた。下館店の情報を受け、取り扱い全店で確認したが、今のところあらたな発見はなく、購入した客からの連絡もないという。
県では、同社に殺虫剤散布を指導したほか、県内全医療機関に対し、サソリの毒に対する応急処置法を連絡。同社も販売を中止した上で、在庫を物流センターに戻し、全て殺虫剤を散布する方針だ。
県内では、一九九九年九月にも、同社が輸入した枕木から、マダラサソリが見つかり、同様の措置を取っている。
牛久市で一九九八年十月、市立中学三年の岡崎哲君=当時=が、学校近くの林道で同級生に暴行を受け、死亡した事件で、両親が市を相手取って二千四百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が十五日、水戸地裁土浦支部であった。川島貴志郎裁判長は「学校に安全配慮義務違反は認められない」として請求を棄却した。
両親側は市に対し「教師は息子と同級生が事件直前、校内で口論をしていたことを知っていたのに適切な対応をしなかった」として、学校は生徒に対する安全配慮義務を怠った過失があると主張。裁判では教師らが事件後の事実調査や情報開示の義務も怠った上、原告に不当な対応や言動を行い、報道関係者に誤った情報を提供した。これらによって原告らは名誉を傷つけられ、精神的苦痛を被った―としていた。
しかし、川島裁判長は「事実を認めるに十分な証拠はなく、また認められる事実経過をみても、慰謝料を支払うに相当する不適切な言動や対応があったとは認められない」と判断した。
判決後の記者会見で、死亡した岡崎君の父、后生さんは「弁護士の言うとおり、法の壁は厚いことを分かっていてやった。残念な結果だが、やることに意味があった。事件前の安全配慮やその後の対応などが許せなかったことを認めてほしかった」と厳しい表情を見せた。
母の和江さんは「このような判決で、この国の子供たちの命と未来が本当に守られるのか考えてもらいたい」と強く訴えていた。
原告側代理人の副島洋明弁護士は「通常の市民感覚では学校がこんな事をやって責任を問われないのはおかしい。(判決は)予期していたが、教師側の侮辱的な言動は認めてほしかった。人として、教育者として許せないことだった」と、一人の少年の死とその遺族への侮辱に対し裁判を行うことに意味があったと話しながらも、今の法律での限界を辛らつに受けとめていた。今後、控訴を検討する。
この判決を受けて、市は「亡くなった岡崎哲君のご冥福を祈る。内容に関しては市の主張が認められたと認識して、判決に従う」とコメントを発表。
同事件では、両親が元同級生を相手取り、損害賠償を求めた訴訟を東京地裁に起こし、同地裁は三月、元同級生に約五千六百万円の支払いを命じた。また、「事件を意図的にわい小化した県警と水戸地検の不十分な捜査で精神的苦痛を受けた」として、国や県にも損害賠償を求めて提訴している。