
扇千景国土交通大臣が十五日、つくば市にある同省の国土技術政策総合研究所、国土地理院、気象研究所などを視察、開発が進むAHS(走行支援道路システム)を体験するなどした。扇大臣が同市の研究施設を視察するのは大臣就任後初めて。
同市旭の国土技術政策総合研究所では、車線からの逸脱や障害物の存在などを運転者に知らせ、事故を回避するAHSを視察した。扇大臣は実験車に乗り込んで、実際に研究所内のコースを走行、雨霧環境実験施設などで支援システムの効果を確かめた。
また、ダム水理模型実験施設やGPS連続観測システム、気象レーダードップラー観測施設などを見学し、研究員に説明を受けた。
扇大臣は「AHSを初めて体験したが、霧の多い地域では有効。道路と車両方に装置が必要なこと、一般道への普及が今後の課題になる。世界でも日本の研究が一番進んでいるので、このような装置の開発で事故をなくし、安心して車が利用できるようにしたい」などと感想を話した。
水戸市は、来年度の組織改革の中で保健福祉部内に少子対策専門の「少子対策室」(仮称)を新たに設置する。少子問題で最大の懸案事項である育児環境を整備するには、保健福祉関係以外にも教育、労働問題など全庁的な取り組みが必要不可欠なため、専門セクションを設置して、総合的・効率的な対策を行うことになった。「少子対策室」という名称で専門的に行う担当事務について県児童福祉課では、「県内の自治体では初めてではないか」と話している。
同対策室の新設については、十五日の念頭の会見の中で、岡田広市長が明らかにした。岡田市長は「少子高齢化が叫ばれて久しいが、子供を産み育てる環境を整備するため、県内自治体に先駆けて一元化して取り組んでいきたい」と、その必要性を説明した。
同市では、少子対策として一九九七年度から二〇〇六年度までの「市児童福祉基本計画」の中で、さまざまな施策に取り組んでいる。これと同時に児童福祉課が事務局となり、庁内の七つの部と十四の課の担当職員で構成する「子どもにやさしい街づくり連絡会議」を立ち上げ、総合的な少子対策を行ってきた。
しかし、関係する各課とも専門事務を優先に兼務で少子対策にあたっていたことと、来年度が同基本計画の中間年度となるため、新規に専門部門を設けることになった。保健福祉部の小川誠之部長は、同対策室の設置を受けて「集中的、積極的に取り組んでいきたい」と抱負を述べた。
四月の新設に向けて内部で詰めの作業をしており、来月初めには組織の骨格が固まる予定。室長は課長ポストとなる見込み。県内の自治体では、日立市で一昨年四月に保健福祉部内に課長ポストの「少子担当」のセクションを設けている。
小川町下吉影の特別養護老人ホーム「百里サンハウス」(鬼沢喜代施設長)で整備が進められていた、施設の増築工事が完成した。本格的な運用は四月からになる見込みだ。多様化するニーズに対応、入所者の意思や人格を尊重し、入所者の立場に立ったサービスの提供が期待される。
同施設には二十四室が設けられていたが、いずれも四人部屋などだった。本格的な高齢化社会が到来した今日、待機者の解消はもとより、個室の必要性を考慮し、昨年四月に着工した。
今回、増築された建物は鉄筋コンクリート平屋建て、延べ床面積九九四・六六平方メートル。建築費約二億七千万円。プライバシー保護のため完全個室が二十室。施設のセンター的役割を担う寮母室をはじめ、ゆとりのある食堂・談話室二カ所。以前から計画していたという本格的な美容室も完備している。
室内は段差がなく、手摺の高さなども考えられ、二部屋に一つの割合でユニットバス室を配置。高齢者にやさしい構造となっている。また、廊下などに木材を多く使用しており、温かみのある家庭的な雰囲気を醸し出す。
鬼沢施設長は「今後も個人の能力に応じ、自立した日常生活がおくれるよう援助や介護を行い、介護が必要になった高齢者が人間としての尊厳をまっとうできるよう、十分なサービスに努めたい」と話している。
同施設は一九八九年八月に開所。現在の入所者は七十六人。社会福祉法人武仁会(鬼沢武文理事長)が運営している。
伊豆大島で二十五日から始まる「椿まつり」(三月二十三日まで)のPRのため、はっぴ姿のあんこさんが十五日、JR常磐線水戸駅コンコースで通行人らに椿の花を配った。
キャラバン隊は、あんこさん四人と町役場職員、観光協会役員の計六人。「大島の春を満喫してください」などと声をかけながら、用意した椿の花約二千本を手渡した。突然のプレゼントに、一時は長い行列ができるほどの人気だった。
椿まつりは今年が四十八回目。大島に自生している約三百万本のやぶ椿は、年末暖かかったこともあってすでに三―四分咲き、まもなく見ごろを迎えるという。
まつり初日の二十五日は、ミス大島の鏡開きや郷土芸能の披露、二十六日は勇壮な江戸みこしなどのパレードが行われる。
期間中、椿展やカメリアマラソンなど各種イベントが予定されており、毎年約十万人の観光客が訪れる。
小正月の伝統行事ながら、今では地域で受け継がれなくなった「ならせもち」作りが十四日、真壁町塙世の農業、斉藤宏紀さん方で約三十年ぶりに行われ、かつての風習が再現された。
五穀豊穣を願い、その年の最初についたもちを紅白にまるめて木につけ、土間の大黒柱などに結び付けて飾る風習。繭の豊作を祈ったり、八十八個のもちをつけて長生きを願う地域もある。
食生活の変化などで、もちを食べる習慣が少なくなり、同町でも昔のスタイルでならせもちを作る集落が激減。塙世地区では斉藤さん方で最後まで伝統を守ってきたが、斉藤さんが病気をしたことなどから長く中断していた。
今回、地域の風俗習慣の保存・復活に取り組んでいる町歴史民俗資料館からの依頼にこたえた。「もう言い伝えもだいぶ忘れてしまったが、やっているうちに懐かしい記憶がよみがえった」と斉藤さん。
高さ約一・五メートルの木に、直径約四aの大きさにまるめた白もち百個、赤もち三十個、ねりもち三十―四十個が、旧家の土間の真ん中に咲いた様子は圧巻。伝統行事の奥深さを再認識させた。
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