
四月に予定される参院と、衆院七区の補選で自民党県連(山口武平会長)は二十六日、水戸市内で選対委員会を開き、参院に水戸市長の新人、岡田広氏、
衆院七区に元農水官僚の新人、永岡洋治氏の擁立を正式に決定した。週明けにも党本部に公認申請する方針で、月内には公認が決まる見通しだ。参院は、対抗馬の中山一生氏の実父、利生衆院議員が納得しており、衆院に意欲を見せた元岩井市長、吉原英一氏の動向が注目される。
同党の参院補選候補については昨秋、久野恒一参院議員の急死以来、二人以外にも複数の県議や元市長、元衆院議員、大物官僚OBの名前が取り沙汰されたが、県連に公認申請したのは岡田市長だけ。口頭要請も、中山利生衆院議員の長男で、父親の秘書を務める中山氏のみだった。
このため、参院候補は二人に絞って検討した結果、(1)知名度が抜群(2)市長会など地方四団体の支援が確実(3)市長と県議の経験から地方行政に精通―などの理由から、「短期決戦で勝つには適任」との結論で一致。中山衆院議員も納得した。
衆院補選については、十八日に吉原氏が、二十四日付で永岡氏が相次いで公認申請の文書を提出したが、▽県連が前回推薦▽永岡氏は前回惨敗後も意欲を持続▽農業地帯として農水エキスパートに期待―などを理由に、永岡氏擁立で一致。
永岡氏は前回総選挙で惨敗したが、「公認なら農業団体も本気になるだろう。茨城は農業県で、七区は園芸農業の中心。茨城の農業は千葉、鹿児島に抜かれており、永岡氏の手腕に期待が集まるはず」とする。
これで、水戸市長の参院転出が決まり、同市長選の統一選への組み込みがほぼ確定。中山氏が擁立を見送られたため、衆院三区の中山利生氏、葉梨信行氏の調整問題は先送りに。山口会長は「二人出れば、民主党に負けてしまう。比例(区単独)で調整するしかない」と話す。
任期満了に伴う八千代町長選は二十六日、町内十七カ所で投票が行われ即日開票の結果、現職の大久保司氏=無所属=が、返り咲きを狙った前町長の大久保敏夫氏=同=を前回に続き破り、二期目の当選を果たした。
投票率は80・68%、当日有権者数は一万九千二百六十九人だった。
前回と同じ顔ぶれの二人が、攻守ところを入れ替えて激戦を展開。町内各集落に根を張った後援会を軸に、町議多数や六十を超す各種団体の推薦など強力な布陣で臨んだ大久保司氏が、一騎打ちの因縁対決を制した。
同氏は現職の強みを生かし有利に組織選挙を展開。支持地盤の常総ひかり農協のテコ入れもあって、町内各地に浸透した。人物的にも温和な人柄が、町民の信頼と信任を得て続投につながった。
「赤字必至のお荷物施設」と批判を受けたものの、公約の町診療所建設以外にハコモノに手を付けず、厳しい財政状況をにらんだ堅実な町政運営が評価された。混乱した町政を安定させた実績も票につながった。
最大の争点と見られた広域合併問題では、選挙本番近くに「住民懇談会で合併の方向性を決める」と慎重姿勢を軟化、住民本位の合併実現に戦術転換したことも大きく影響した。
一方、前回敗れた反省から、土着型選挙に草の根運動を導入した大久保敏夫氏は、町診療所問題と合併への取り組みを争点に激しく現職批判。浮動票や反現職票の取り込みを図ったが、政策が浸透しきれず、あと一歩及ばなかった。
当選が決まると、同町瀬戸井の選挙事務所には多くの支持者が詰め掛け、大久保司氏の再選を祝福。同氏は「引き続き対話と協調の政治姿勢を堅持し、公平で公正な町政運営に努めたい」と決意を述べた。
自然と共存していくにはどうしたらいいのか、笠間市福田地区に建設が進められている廃棄物公共処分場「エコフロンティアかさま」の現地で考えてみようと二十六日、同市下福田の高田公民館で「最終処分場問題を考える」講演会が開催された。県有機農業研究会主催。
東京都日の出町で「日の出の自然を守る会」をつくり、廃棄物処分場建設反対の活動に取り組む画家、
田島征三さんが、「もし処分場ができてしまっても、(そのあとでも)できる運動はある」とユーモアを交えながら話した。集まった約五十人の参加者は、うなづきながら田島さんのメッセージに聞き入っていた。
田島さんは、反対運動に至った経緯や長年の活動内容を紹介。その上で、「政府はゴミを減らせと言ってる反面、巨大な二十四時間稼働の処理工場をつくる政策を進めている。工場を稼働させるのには、ものすごいゴミが必要になる」と厳しく批判した。
田島さんは高知県出身。一九六九年第二回世界絵本原画展で「金のリンゴ賞」受賞。自然と向かい合う生活の中で、多くの絵本や絵画などの作品を発表している。
水戸市内や周辺地域に生息する昆虫や植物などを一堂に紹介する特別展「身近な生きもの」が三月二十三日まで、水戸市大町の同市立博物館で開かれている。環境省が二〇〇一年に全国的に実施した「身近な生きもの調査」の結果を含め展示している。
標本二百十六点、写真パネルや資料関係など七十七点を集めた。昆虫類では、カブトムシやオオクワガタのほか、美しい紫色の羽根を持つ国蝶オオムラサキを、標本と大型パネル写真で紹介。
さらに同博物館では初めて、那珂川に生息するサケ、
アユ、今ではほとんど見られなくなったメダカ、ホトケドジョウなどの魚類のはく製標本三十八点も展示している。
植物関係では、外来種としてまだ数が少ないツボミオオバコや、九州や四国など南国で見られるシロバナタンポポの、市内での自生確認も紹介している。
子供たちにが展示を楽しめるように、タヌキとハクビシンのはく製に直接触れられる「タッチコーナー」や、樹木に集まったセミの数を当てるクイズ、景品がもらえるスタンプコーナーなど工夫を凝らしている。
同博物館の仲田立館長は、「子供たちにいろいろな生き物が数多く住んでいることを再認識し、動植物に関心を持ってもらいたい。自然を大切にしてくれれば」と話している。
月曜休館。入館料は高校生以上二百円。
先進的な都市機能を誇る研究学園都市を抱えるつくば市。今年度、再び、地方交付税が不要とされる不交付団体となるなど、豊かな財源を背景に、順調に都市基盤の整備が進められているように映る。しかし、他自治体住民垂涎(すいえん)の快適な都市機能も、市財政にとっては大きな負担になりつつあるのが現実だ。つくばエクスプレスが開通し、沿線開発が本格化するのを前に、市財政に対する懸念は、ゆっくりと広がりつつある。
デパートやホテル、公共施設、公務員住宅などが密集する市中心部の研究学園地区約七十二ヘクタールを対象に、ごみを収集するため行っている廃棄物運搬パイプライン事業(正式名称「輸送センター運営事業」)。昨年、市が初めて実施した行政評価で、改善が必要とされた十六事業の一つに挙がった。「代替制度の検討や収集コストに見合った料金徴収等の改善策を検討していく」方向を確認した。
つくば市が誕生する以前の旧桜村時代、研究学園都市建設が急ピッチで進むさなかの一九八三年に、住宅・都市整備公団(現・都市基盤整備公団)が約六十八億円をかけて施設を完成させた。
市街地の地下にパイプラインを張りめぐらせ、デパートや公務員住宅などに投入口を設置、投入口から捨てられたごみを、毎秒六十メートルの強力な風を起こして収集センターまで吸い寄せ、まとめて焼却場に運んで処分する。
ごみ集積場が不要になることから、当時のパンフレットでは利便性や美観上、衛生上の利点をうたい、「芦屋浜シーサイドタウンに続く厚生省のモデル事業」と先進性をアピールしている。
現在、二十二の事業所と中心部に住む市民が利用しているが、当初、日に四十二トンを想定した収集量は十分の一の四・二トンにとどまっている。一方で、運営委託費や修繕費、電気代など、施設を維持するために昨年度は約一億一千万円を予算化した。老朽化に加え、収集力が強力な分、鋼管の傷みが激しく、補修に三千万円かかった年もあったという。事業所からの処理手数料収入は年間千四百万円から千五百万円にしかならない。
「利用者には便利で衛生的と好評。魅力的な都市機能の一つなのは間違いない」と職員は話す。
市ごみ対策課では、修繕しながら施設の運用を続ける方針を固めており、二〇〇五年度に開業する予定のつくばエクスプレスつくば駅(仮称)もパイプラインに接続することが決まっている。
◇公団施設の維持◇
一九七二年から、筑波研究学園都市への公務員の転入が始まったことに伴い、学校や公園、公民館、消防施設など公共公益施設の建設が進められた。当時の旧町村の財政力では対処できなかったため、研究学園都市建設推進本部が決定した町村財政負担特別措置要綱に基づいて、日本住宅公団(現・都市基盤整備公団)が事業費を立て替えたり、肩代わりした。
さらに、公共公益施設の維持管理費などとして、七六年度から八五年度までの十年間、国は年額五億円の特別交付金を交付した。その後も人口が増えず、税収が伸び悩んだため、公園緑地の維持管理費を交付し続けたが、九五年度を最後に打ち切った。
公園の維持管理費だけをみても、今年度当初予算で市は約五億円を計上している。これら当時の最先端を目指して整備された公共公益施設の維持が、市財政をじわりと圧迫し始めている。施設の老朽化が進んでいるため、今後は改築、建て替えが緊急の課題として表面化してくるのは間違いない。
小中学校、幼稚園、保育所、児童館、公民館などは、「つくばの都市機能の充実ぶりを示し、住みやすさをアピールしている」施設だけに、簡単に予算を削ることはできず、市の悩みは深い。
研究学園地区の人口は現在七万人と、当初計画の十万人には、まだ届かない。市職員は、三十五万人都市に向け、年間二千人近く増え続けている人口の伸びに期待を寄せる。
◇税収は十億円減◇
新年度の予算編成をめぐり、財務担当課の査定が佳境に入り、予算を要求する各課の担当職員は、しきりに「厳しい」を連発する。
「時代にマッチした事業と言うが、それだって認めてもらえるかどうか分からない」
二〇〇三年度は、企業業績の悪化による法人市民税収の落ち込みに加え、固定資産の評価替えに伴う税収減で、既に十億円の減収を覚悟している。さらに、再び不交付団体となったため、市に対して地方交付税による財政手当てはない。バブル崩壊後、国の協力要請で実施した公共事業の元利金の返済も〇四年度にピークを迎える。
市財政課の山田寛志課長は「収入が安定した市民が多く、税収基盤がほかの自治体よりも安定していたが、ここにきて長期景気低迷の影響が出始めた」と説明する。
「緊急性、優先度を計って査定を進めている。新規事業を取り入れるには、有利な制度を活用するなど、担当課で研究してもらわないとマイナス分がカバーできない」と各課に努力を促す。
半面、昨年、旧茎崎町と合併したことで、合併特例法に基づき、新市建設や格差是正を目的とする事業の費用を市債で借り入れることが可能になり、新たに普通交付税も交付される。また、町分の地方交付税が計算できることから、財政的には一息つける。
来月二日の市長査定を受けて六日に最終の復活査定を実施、予算原案をまとめる予定だ。
〇五年秋にも開通予定のつくばエクスプレス。道路や下水道、公園、教育施設など沿線開発に欠かせない公共施設の建設費として、市は千八十五億円を負担することで県と合意している。エクスプレス開通後、本格的に市の財政力が問われることになりそうだ。
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