
県教委は二十日、県立高校再編整備の前期実施計画(〇三〜〇六年度)を決定した。統合対象は九校で、これによって五校が減少し、うち一校は既設校の分校となる。〇四年度から順次、実施する予定だ。ただ、統合時に新校に全面的に切り替えるか、移行措置をとるかなどは、まだ固まっていない。県教委では、関係者の意見を聴くなどして決定したいとしている。一方、高教組は同日、「統合は県立高のリストラ」として、計画見直しを求める声明を発表した。
統合計画によると、大子一と大子二を統合し、総合学科と森林科学科からなる新校を設置する(〇四年度実施予定)。江戸崎と江戸崎西を統合し、総合学科の新校を設置(〇五年度)。松丘と高萩工を統合し、総合学科の新校を設置(〇六年度)。大宮と大宮工を統合し、普通科と工業科からなる新校を設置(同)。里美高は太田二の分校とする(同)。
新校設置に向けては、対象校の関係者などで構成する「新校準備委員会」(仮称)を設け、校名、教育目標、教育課程の編成、校内規程などについて検討、開校の準備にあたる。
旧高校からの在校生(二、三年生)の扱いについては、現在、新校開設時に新校生徒として全面的に切り替える案と、対象生徒の在籍期間、旧高校を名目上残して置く案の二案が検討されている。他県では、旧高校名を残して置く方式が比較的、多く採用されているという。
県教委では、いずれの方式を採用するか、対象校関係者らの意見を聴くほか、他県の実施例も調査することにしている。また、前期実施計画が決定したことで、早期に対象校の地元説明に入りたいとしている。
このほか〇四年度以降に実施予定の前期実施計画では、全日制課程に単位制を導入するのは日立一、水海道一、水戸一。総合学科への改編は、統合で設置される新校三校ほか、鉾田二。学科改編は水戸商、龍ヶ崎二、古河一、玉造工。また、現在、全日制課程の鹿島灘高は〇五年度から昼夜開講の定時制・単位制高に改編する。水戸南高では〇四年度から通信制課程にも単位制を導入する。
高教組では、統合計画に対して、「県立高のリストラ」「上からの押し付け」などとしているほか、受験期の計画発表に「受験生に動揺を与え混乱を引き起こす」と批判。これらのうえで、生徒、父母、地域住民らの意見を聴き、計画を見直すよう要求している。
新年度に任意の合併協議会設置を決めている土浦、千代田、霞ケ浦、新治の各市町村議会は二十日、土浦市大岩田の国民宿舎「水郷」で、市町村合併問題議員懇談会を開き、今後も継続して勉強を重ねていくことで合意した。首長レベルの市町村合併懇話会が先月末、四市町村で合併協議を進めることで合意したのを受け、議会も交流を深めて新しいまちづくりや財政、市町村間格差などについて意見を交換しようと開いた。
懇談会には各市町村議会の正副議長や合併特別委員会の正副委員長、議長経験者ら議員合わせて二十二人と各議会事務局長らが出席。松本茂男土浦市議会議長が「議会としても交流し、勉強会をもっていきたい」とあいさつ。町村議会側を代表して栗山千勝霞ケ浦町議会議長が「市議会も町議会、村議会も考え方は同じ。住民がよくならなければならない。腹を割った話し合いをしていきたい」と述べた。
懇談会では、土浦市が二〇〇一年度に四市町村を対象に行った合併ケーススタディーについて、石神進一同市参事兼企画調整課長が説明。四市町村長による合併準備会の第一回会合を十四日に開いたことを明らかにしながら、合併シミュレーションなどを示した。
第二回の懇談会は土浦市議会改選(四月二十七日投票)後に各町村持ち回りで開くことにした。
水戸市中心街の泉町一丁目南地区市街地再開発エリアで営業していた百貨店「ボンベルタ伊勢甚水戸店」(本社・同市泉町、大高正美社長)が二十日、閉店した。年明けからの閉店セールで週末を中心に大勢の買い物客でにぎわっていた。三月末には再開発の事業認可が正式におり、来年度には閉店した伊勢甚ビルと再開発エリア一体の建物の解体工事が始まる。景気低迷の中での再発事業とあり、県都の中心市街地にこれまでの以上の活力やにぎわいが生み出されるか、先行きは不透明だ。
閉店時間となった同日午後七時、同店の正面玄関前では、大高社長や幹部社員らが買い物に深々と頭を下げ、これまでの感謝の気持ちと最後の見送りをした。
同店によると、年明けからの閉店セールで、すでに目標の四十億円をクリア、四十四億円を売り上げた。 週末から一日平均約一万五千人、閉店日は二万人の買い物客でにぎわった。
同店次長の田所日出男さんは、「店舗の老朽化や駐車場問題など、継続して営業していくには限界。再開発を期に撤退します」と話す。一七二四年(享保九年)の創業以来、二百七十九年の歴史に幕を下ろすとあり、田所次長は「連日、常連のお客さまから閉店を惜しむ声が挙がっていました」という。
一昨年三月に事業が動き出した「泉町一丁目南地区市街地再開発」。同店の撤退後の跡地と周辺敷地を含め、大型の商業ビルを建設し、中心街の活性化を図るのが狙い。地下二階、地上九階建て、延床面積七万八千六百平方メートルの商業・業務ビルと、六百二十台が収容可能な立体駐車場を建設する。商業のキーテナントは水戸京成百貨店、業務には常陽銀行泉町支店が入る。売り場面積では県内トップとなる。
すでに昨年七月、地権者らで構成する南地区再開発の組合が発足。近く県都市整備課に事業申請を提出する予定で、年度内の三月末ギリギリに申請がおりる予定だ。その後、同店ビルとその周辺建物の解体工事が始まり、再開発エリアは更地になる。
市では、移転する京成百貨店跡地の泉町北地区の再開発についても、年度内に準備組合を立ち上げ、新たなまちづくりプラン策定に向けて協議している。
しかし、JR水戸駅南口再開発では、重要な商業エリアの企業テナントがいまだ決まっておらず、駅前通りの商店街も県庁移転や景気低迷の影響で客足は遠のいており、売り上げは落ち込んでいる。同再開発事業が県都中心街の復活の足掛かりになるか注目される。
閉店に際し大高社長は「地域と共に歩んできたこの店の歴史の重さを痛感しています。これまで協力いただいた取引先やお客様、そして従業員に感謝しています。今後一層のサービス充実に努めていきたい」と話した。
土浦市と同市社会福祉協議会(会長・助川弘之同市長)主催の同市社会福祉大会が二十日、同市大和町の県県南生涯学習センター多目的ホールで開かれ、(1)すべての市民が支え合う「ふれあいネットワーク」の推進(2)地域住民や団体などの参画と協働のもと地域に密着した福祉活動の推進(3)社会福祉協議会の特性を踏まえた事業の展開―に努めるとした大会宣言を採択したほか、功績のあった百六十八の個人や団体を顕彰した。
大会は同協議会の法人化三十五周年を記念し、関係者が一堂に集まって福祉コミュニティーづくりを図る機会にしようと開かれた。足立寛作、伊沢勝徳両県議らをはじめ約四百五十人が参加。助川市長は「真に豊かな福祉社会を実現するためには地域住民や福祉施設、団体などの協力が不可欠。今後とも地域福祉の向上のため協力してほしい」とあいさつした。
顕彰では同協議会長表彰として百五十二人・団体、同会長感謝状として二十一の個人・団体、県共同募金会同市支会長感謝状として十三団体に賞状が贈られた。
また、アナウンサーでエッセイストの松村真貴子さんが「心をつなげる大切さ―少子化と地域社会のかかわり方」と題して講演した。
筑波大は二十日、ノーベル化学賞を受賞した島津製作所フェローの田中耕一さんを同大の先端学際領域研究センター(TARA)の客員教授として招くと発表した。四月一日に就任、「生体情報伝達物質の解析」研究を指導する。田中さんは「私の理想である(疾患の)診断分野での貢献につながればいい」とコメントを寄せた。
先端バイオ研究では、たんぱく質の解析技術が重要なため、たんぱく質の質量分析を可能にした「脱離イオン化法」を開発した田中さんを招き、分析作業で直接、指導を受ける。
また、同大付属病院の山口巌副院長らと共に同大のプロジェクトに参加、生体内たんぱく質の発現パターンなどを解析し、特定のたんぱく質と病気との関連を明らかにする研究に取り組む。
授業や学生を指導する予定はない。
同大によると、島津製作所と共同研究を進めていた同大基礎医学系の内田和彦助教授が、昨年十月のノーベル賞受賞決定直後から同社側に働き掛け、客員教授就任の了解を取り付けた。
北原保雄学長は「本学にとって大変、名誉あること。田中さんと一緒に研究することで、本学の研究活動が刺激され、さらなる発展につながると考えている。若い研究者や学生らを勇気付ける意味もある」と述べた。
TARAの後藤勝年センター長は「分析機器の開発者と使用者が問題点を話し合うことで、さらなる技術革新につながる」と就任決定を喜んだ。
田中さんは「より高度な疾患の診断を実現しようとする筑波大の最新研究に、わたしの質量分析技術が役立てられることは、意義のあることと考えている」と述べている。
同大では、前身の東京教育大学長だった故朝永振一郎氏、元学長の江崎玲於奈氏がノーベル物理学賞、物質工学系教授を務めた名誉教授の白川英樹氏が化学賞を受賞している。
田中さんは既に京都大、東北大の客員教授を務めており、四月一日には筑波大と同時に愛媛大の客員教授に就任する。
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