2003年2月26日

大洗町独自に原子力防災訓練

情報共有化や迅速な提供に課題

 大洗町は二十五日、核燃料サイクル開発機構と共同で、町独自の原子力防災訓練を行った。県と共催した昨年九月の訓練を参考に、対応をより改善すると共に、職員の習熟度アップにも狙いを込めた。だが、サイクル機構からの連絡が滞り、情報共有化や迅速な情報提供に、またもや大きな課題を残す結果となった。小谷隆亮町長は「いざという時にマニュアル見ててはダメ。職員の身体に染み付かないと。年一回は実施したい」と意欲を示していた。
 今回の訓練は、昨年九月の原子力防災訓練を受け、(1)迅速な住民広報(2)役場内の情報共有(3)発災事業所からの短時間な情報伝達――が課題として浮上。改善策を検証し、住民の安全確保に向けて、一層の改善を図る目的で計画された。
 併せて、町災害対策本部活動マニュアルが、▽問い合わせ用の「住民対応班新設」▽住民広報の第一報は「サイレン」――など、昨年四月の改正点を踏まえ、その実効性を確認すると共に、昨年の訓練フォローアップと合わせ、十分なダメ出しして、見直しの参考とする狙いを込めた。
 訓練は、サイクル機構の照射燃料試験施設で、焼結炉運転中に火災が発生、排気筒から放射性物質が周辺に漏れ、高エネルギーのアルファ線の値が高まり、原子力災害特措法の特定事象に達した、との事故想定で実施。町職員、消防署員、サイクル機構など約千人が参加した。
 まず、午後一時十五分に火災発生、七分後の同二十二分に、同機構大洗工学センターが、町消防本部へ一一九番通報し、次いで町生活環境課に、消防とサイクル機構が電話連絡。町は災害対策連絡会議を設置した。
 さらに、消防署員が現地で消火を確認したが、同機構からの情報から、漏れた放射性物質の影響で、住民や周辺地域に危害が及びかねない、と判断。災害対策本部を設置して、同機構と情報交換しながら、庁内放送で役場内情報共有を進め、予定通り午後四時過ぎに終了した。
 町生活環境課などによると、サイクル機構から情報を得た後に、役場内情報共有の庁内放送は五分程度でできるなど、まずは及第点。一方、サイクル機構の放射線データは、三十分間隔を見込んだが、一時間前後かかったほか、第八報を予定しながら、第五報で情報切れとなり、今後に大きな課題を残したと言えそうだ。

産廃不法投棄で監視員から意見

過去最高の状況、悪質事案が増加

 県県南地方総合事務所(山岡清司所長)は二十五日、土浦市港町のサンレイク土浦で、 「明日の茨城を考える住民のつどい」を開き、産業廃棄物の不法投棄問題について住民ボランティア監視員ら十人から意見を聞いた。
 住民の意見を県政に反映させようと、各総合事務所単位に開いているもので、住民ボランティア監視員六人のほか、産業廃棄物協会のボランティア監視員二人、廃棄物の管理経験者二人が出席。同事務所環境保全課が不法投棄の現状と対策について説明した後、意見を交換した。
 この中で、同課は今年度の管内の不法投棄発生件数が昨年十二月末現在で百六十六件と二〇〇一年度一年間の百六十四件を上回り、過去最高水準となっている現状を報告。件数は一九九八年度に不法投棄監視班を設置し、ボランティア監視員制度を整備したことから増加傾向にある、という。暴力団が関与した悪質な事案が増加し、深夜や早朝に集中して投棄される傾向がある。
 ボランティア監視員からは「産廃運搬車両と工事車両の区別がつきにくいため、分かりやすくした方がいい」「県外からの不法投棄を監視するため大きな橋などに監視カメラを設置できないか」「行政側の対応が遅すぎるため、住民の意識がしりすぼみになってしまう傾向がある」などの意見が出された。

国公立大で2次試験始まる

筑波大でも最終関門に挑戦

 国公立大学の二次試験の前期日程が二十五日から始まった。この日は百六十大学五百学部が実施。二十六日は八大学十七学部で行われる。
 つくば市天王台の筑波大でも午前十時に外国語から試験を実施、受験生が最後の関門に挑んだ。
 同大では図書館情報専門学群、看護・医療科学類の新設で、前期日程の志願者数が昨年度より四百四十人多い四千三百四十九人となった。志願倍率は〇・一下がり三・八倍。第一段階選抜(門前払い)による不合格者は百九十一人だった。
 文部科学省によると、二次試験全体の志願者数は五十六万六千四百十人で、昨年より四千四百二十七人多く、志願倍率は〇・一高い五・六倍となった。うち前期日程の志願者数は二十九万二百九人で、倍率は昨年と同じ三・九倍。
 大学入試センター試験による二段階選抜の結果、既に延べ四千八百六人(未確定の後期除く)が不合格となっている。
 前期日程の合格発表は三月一日から十日の間。中期日程(一部公立大)は三月八日以降、後期日程は同十二日以降、実施される。

水戸市新年度予算、2年連続マイナス

民生・教育費に重点的に配分が特徴

 水戸市は二十五日、二〇〇三年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度に比べ2・4%の減の七百六十一億千四百七十八万円で、二年連続してマイナス予算となった。厳しい財政状況のため、優先順位で予算配分した結果、国庫補助事業として来年度に計画していた十カ所の都市計画道路や公園整備三カ所、それに土地区画整理事業一カ所分の建設費用計十八億三千五百万円の支出分を一時保留。代わりに児童扶養手当や生活保護費、それに障害福祉の支援などの民生費や、教育費を中心に予算を重点的に配分したのが大きな特徴となっている。
 来年度は第四次総合計画の最終年度に当たり、限られた財源で継続性を持った施策の推進を基本に予算編成した。歳入の根幹の市税は、引き続き法人税や市民税の落ち込みが続き、前年度比に比べ二十億六千五百六十四万円減(5・3%マイナス)の三百六十八億千九百四万円。市税の伸び率は5・3%マイナスとなった。十四年ぶりに改定した下水道使用料金の値上げにより、新たに約五億円の収入増を見込む。
 行財政改革により、市職員十八人と大幅に削減(人件費計一億四千二百三十九円分)するほか、勤務時間外(残業代)の手当二千百万円をカット。このほか水戸藩時代まつりの休止で経費二千三百万円の支出が来年度は無くなった。
 新年度の主な新規事業として、福祉関係ではこれまで障害者だけが利用可能だったリフト付きタクシーについて、寝たきり高齢者などにも拡大、補助金を支出するほか、自立して生活しているお年寄りや障害者の生活支援の一環として、事故防止や快適な暮らしをサポートするため、手すりや段差解消など住宅改善の助成をする。
 教育関係では、三カ年計画で市内のすべての小・中学校の普通教室に、夏場の暑さ対策として扇風機導入がスタート。初年度は市内三十一カ所の小学校一〜三年生の教室に設置する。また老朽化している大場小学校の校舎改築にも着手、二〇〇七年度の新校舎完成を目指す。
 また、市立中央図書館の利用者拡大とサービス向上として、インターネットで書籍予約出来るシステムを導入。七月の稼働に向けて整備する。このほかJR水戸駅北口のバス乗降場を一部改修し、北口広場では三カ所目のエレベーターを建設する。
 このほか、中心市街地の活性策として期待される泉町・大工町再開発事業で、来年度は事業費十一億六千六百十万円を投入。撤去されるボンベルタ伊勢甚水戸店など南地区の再開発での移転補償費や、水戸京成百貨店の北地区エリアの準備組合設置などの費用に充てられる。
 さらに、水戸芸術館を運営している市芸術振興財団や市土地開発公社など、市が出資している外郭団体計十三団体について、健全な運営を進めるための「外郭団体経営評価事業」を新たに始める。外部の第三者機関を立ち上げ、税金を無駄遣いしていないかどうかなど、事業内容を総点検する。
 なお、留保となった国庫補助事業については、新年度内に補正予算を組んで実施する予定。

御前山の殺人で被害者の夫を逮捕

離婚話のもつれから凶行に及ぶ

 二十四日朝、御前山村長倉、飲食店手伝い、長山敏子さんの変死体が自宅で発見された事件で、大宮署は同日夜、別居している夫で、同村野口平、同村教育委員会主事、長山厚志容疑者を殺人の疑いで緊急逮捕した。
 調べによると、厚志容疑者は、二十三日午後十時半ごろ、敏子さんの首を絞め、ぐったりしたところで、服を脱がせ、浴そうに頭を沈ませて殺害した疑い。
 これまでの調べで、厚志容疑者は、同日午後九時ごろ、敏子さんの自宅で、養育費の支払いなど、離婚話のもつれから犯行に及んだと供述し、容疑を認めているという。二十五日行った司法解剖で、敏子さんは、死因は水死と判明した。
 厚志容疑者と敏子さんは、一九九三年六月に結婚。長男、二男、 長女の三人の子供がいたが、昨年十二月下旬ごろから、敏子さんと子供は、別居していたという。
 厚志容疑者は、高校卒業後、一九八七年四月から同村役場に勤務。昨年四月から、村教委主事として、社会体育やスポーツを担当していた。同委員会の同僚の男性は、厚志容疑者について、「真面目で、仕事熱心だった。(事件の二日前の)金曜日も、通常通り勤務していた」と驚きの表情で話し、「別居していたとは聞いていたが、特別な変化はなかった」と話した。殺害された、敏子さんについても「人当たりはよく、普通の人だった」と振り返った。

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