2003年3月17日

霞ケ浦バイオマスリサイクル

パイロットプラント試運転へ

 「霞ケ浦バイオマスリサイクル開発事業」が産学官連携で進められている。家畜ふん尿と生ごみをメタン発酵させ、発生したガスを電気、熱エネルギーとして回収し、残さは炭化処理、残液も浄化・放流するだけでなく、液肥化するなど、有機系廃棄物のエネルギー化処理、リサイクルシステムを開発しようというものだ。霞ケ浦の浄化を第一の狙いとした事業だが、それだけにとどまらない広い意義を持つ。まもなくパイロットプラントが完成し、新年度からは試運転が始まる。
 この事業は文部科学省の「都市エリア産学官連携促進事業」の採択を受け、県科学技術振興財団を中核機関として進められている。県ほか、筑波大学、独立行政法人・国立環境研究所、農業技術研究機構や民間企業が参画している。事業期間は今年度から三年間。
 霞ケ浦の水質浄化がなかなか進まない理由のひとつとして、流域特性があげられている。霞ケ浦流域には、県全体の豚飼養頭数の約半数が集中。畜産系の排出負荷割合(二〇〇〇年度)は、CODでは12・0%、窒素は18・5%、りんは4・8%となっている。一方で、都市化が著しく進行している。
 他方、環境問題への対処は、すでに地球規模で求められる状況となっており、従来型の焼却や埋め立てなどから、さらに一歩進んだ廃棄物処理が必要となってきている。こうした状況を背景に、「霞ケ浦バイオマスリサイクル開発」が始まった。
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 十五日、つくば市のつくば国際会議場で、今年度の「霞ケ浦水質浄化プロジェクト事業報告会」が開かれ、第二部で、「霞ケ浦バイオマスリサイクル開発」のこれまでの取り組みや、今後の課題などが報告された。
 処理・再利用システムは、ざっと次のような流れだ。家畜ふん尿と生ごみを発酵槽でメタン発酵させる。発生したメタンガスで発電機を稼動させ、電気、熱エネルギーを得る。発電機は騒音の少ない外燃機関方式を採用する運びだ。発酵残さは、固形物は炭化処理し、炭は各種用途に有効利用する。残液は液肥化したり、浄化のうえ放流したりする。
 開発したシステムは畜産農家などに普及する。有機系廃棄物処理の分散型システムの開発となる。バイオマスリサイクルの面ばかりでなく、分散型システムの構築は、単なる廃棄物処理にとどまらない新しい地平を開くことにつながりそうだ。
 これらの開発、実用化には、全体設計、各過程の技術開発、評価、システム普及方策の構築などが不可欠だ。各分野の専門家がそれぞれグループを組んで担当し、研究にあたっている。
 従来の研究成果のうえに立っての取り組みとはいえ、開発事業自体はまだ一年目で、克服すべき課題は多い。メタン発酵は従来の方式では、効率が低いため、家畜ふん尿と生ごみの混合のもと、いかに高効率化するか。同時に発酵時間の高速化も必要だ。また、外燃機関による熱電併給システムの構築、全体システムに適した炭化装置の開発などだ。
 さらに、汎用化を図るには低コスト化も欠かせない。液肥化では、良質な肥料とするには、調整方法などに検討を加える必要があることが、十五日の報告会のなかで指摘された。
 また、このシステム普及に関する報告では、分散型システム普及の社会的な意義とともに、各過程でのメタン管理に留意する必要性が指摘された。メタンガスは地球温暖化に与える影響が大きい。
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 パイロットプラントは、八郷町の県畜産センターに設置される。日量で家畜ふん尿約七十キロ、生ごみ約五十キロ、メタン発生量五立方メートル規模で稼働、実用化に向け、メタン発酵や装置運転の最適条件など、各種データを得る。
 新年度には、炭化装置も据え付ける。また、エネルギー自立型畜舎のシステム設計や、分散方式、センター方式それぞれの得失検討なども行う。〇四年度には、システム性能評価や工場生産が可能な発酵装置の検討などを行う。
 これらによって、事業家の道筋をつける。県では、このシステムの汎用化を図ることで、霞ケ浦の水質浄化ほか、他の食品廃棄物などの処理・再利用への活用や、将来的には、発生したメタンガスの水素転換で、燃料電池への応用も可能だとしている。

人形浄瑠璃「真壁白井座」が熱演

伝統芸能復興へ来春本格旗揚げ

 かつて真壁町内にあった人形芝居(人形浄瑠璃)の復活をめざす「真壁白井座稽古(けいこ)おさらい会」が十六日、同町山尾の町総合福祉センターで開かれ、参加した約百七十人の鑑賞者が熱演に拍手を送り、座員らも自信を深めた。
 文化庁のふるさと文化再興事業の支援で、町が二〇〇一年度から取り組んでいる。江戸時代後期から同町白井地区に伝えられてきた人形浄瑠璃を再演しようと、有志が同座を立ち上げ、昨年春から準備会として稽古に励んでいる。
 事業の中間年度として、一年間にわたる稽古の成果を披露し、率直な意見を求めるため開いた。来春の本格的な旗揚げ公演に向け、町民に人形浄瑠璃についての理解を深めてもらおうという狙いも込めた。同座の旗揚げは八十年ぶりとなる。
 この日の演目は、義太夫と幅広い選曲の三味線「太棹メドレー」に続き、有名な人形浄瑠璃「傾城(けいせい)阿波の鳴門 巡礼歌の段」。人形担当の座員らは緊張しながらも、竹本土佐恵さん(浄瑠璃)、野澤喜恵博さん(三味線)の支援で精一杯に取り組んだ。
 終了後は参加者から大きな拍手が送られ、準備会の小倉馨部長は「大勢の方に参加いただき、感動を得ている。この気持ちをエネルギーに変え、来年の本公演に向け稽古を積み重ねていく」と決意を述べた。
 参加した町内の年配女性らは「TVで見るのと違い、生の舞台は迫力がある。来年の公演が楽しみ」「子供のころに親から聞いた白井の人形劇が復活すれば、真壁の名物になる。ぜひ町内の子供たちも参加してほしい」などと感想を述べていた。

日立の温泉事業頓挫で行政責任

厳しく問われる「金と時間の浪費」

 日立市の日帰り温泉施設整備事業で既に事業決定していたドリコ(本社・東京)の突然の撤退表明に対し、市が受け入れる意向を固めた模様だ。開会中の定例市議会最終日の二十五日、同計画の断念が全協で正式発表される。だが、既に十二億円を投じながら推進してきた温泉事業は、過去に一度は先送り・凍結の変遷をたどり、PFI導入で再び推進させた経過がある。今回のPFI事業の失敗は、温泉事業の頓挫を意味し、不退転の決意で臨んでいた樫村市政にとって、大きな痛手となった。
 建設予定地の真下の海岸部に海食洞が見つかり、ドリコは「安全上の問題」を理由に、撤退の姿勢を最後まで崩さなかった。 だが、撤退の影には海食洞をめぐる騒動とは別に、一年前の公募時より景気がさらに悪化した影響で、運営上の「採算性」を危惧したドリコ側の本音が見え隠れする。
 ドリコの事業計画は、平日料金八百円、年間の利用者見込み数二十六万人。
 しかし、長引く不況や社会情勢の変化で自治体や民間運営の温泉施設は、年間利用者数が軒並み低下。日立周辺でも著しい所ではピーク時と比べ35―40%ダウンするなど、施設運営に四苦八苦しているのが実情だ。
こうした状況を背景に、ドリコが運営面には全く触れず、海食洞の存在にこだわる理由には、市の重大な不手際が見逃せない。PFIで公募する際、侵食の事実を告知しなかった市側の落ち度が、ドリコ側に「撤は正当」という口実を与える結果となった。
 温泉事業は八年前、県「漫遊空間いばらき事業」の補助金三億円と、事業費の約七割が交付税で措置される国の「地域総合整備事業債」を当て込んで、総事業費三十五億円の市単独事業でスタートした。
 しかし、甘い事業計画が原因で、事業は暗礁に乗り上げた。九七年十二月、執行部は市議会で「財政が困窮し、事業を先送りしたい」と、それまでの積極姿勢を一転させた経過がある。
 当時、市議の大半は推進派。議会側は事実上の「凍結」と受けとめたが、労組出身の市議らが猛反発。市内で開いた夜の緊急集会に市長を呼びつけ、推進を迫った経緯がある。そのためか、市は「先送り」を撤回しないまま、土地開発公社が債務負担行為で用地の先行取得を続けるという二重の失態を演じている。
 この後、樫村市政が誕生した九九年、民間資金活用のPFI方式を導入した事業推進が、再び検討されだした。 その際、市民アンケートを実施したが、その内容は開発の是非は問わない極めて誘導的なもの。
 唯一、アンケート用紙に設けられた自由記載欄に、「事業賛成」を意思表示したのは、約九百人の回答者の一割に過ぎなかった。だが、市は「多くの市民が早期完成を望んでいる」と議会に説明、 二〇〇〇年に開発用地を総額九億千三百万円で公社から買戻している。
 建設・運営が民間主導となるPFI事業は、国や県の補助事業の対象外。途中で事業手法を大きく転換させながら、ドリコとの契約解除は事実上の事業自体の頓挫を物語る。このため膨大な「公金と時間」の浪費を招いた行政の結果責任が、厳しく問われることになりそうだ。

センバツ藤代戦で応援列車〜JR

23日の対駒大苫小牧へ2コース

 今月二十二日に甲子園球場で開幕する第七十五回選抜高校野球大会に、本県から出場する藤代高校を応援するため、JR水戸支社では応援列車を運行する。現在利用者を募集している。同校の初戦は大会二日目(二十三日)の第二試合で駒大苫小牧高校(北海道)と対戦。この試合に合わせて応援列車を走らせる。
 宿泊なしのAコースは、二十二日午後七時三十一分の勝田発上野行きの常磐線普通列車を利用。牛久駅は午後八時五十分、藤代駅は同五十八分にそれぞれ発車する。東京駅からは急行寝台列車に乗り換え、二十三日朝に大阪に到着。帰りは新幹線と普通列車を利用し同日夜に戻る。募集定員は百人で、料金は藤代〜高浜駅間から利用する場合は三万円(子供二万千円)。
 またホテル宿泊のBコースも二十二日に出発。普通列車と新幹線などを乗り継ぎ大阪市内のホテルに宿泊。翌日に試合観戦し、新幹線でその日に戻る。募集定員は五十人で、料金は同駅間で三万六千(子供二万四千三百円)。
 申し込み・問い合わせは最寄りのJR駅にあるびゅうプラザかみどりの窓口まで。

県壮年サッカーで牛久50雀V

ベテランイレブンが交流深める

 サッカーを通じ参加チームとの交流、年相応の健康増進を図る第1回常陽新聞新社杯県壮年(50代)サッカー大会(常陽新聞新社、八郷町体育協会主催)は16日、八郷町の八郷町総合運動公園で行われ、日ごろの健脚、技術を競い合った。
 牛久50雀とつくば50雀Aの顔合わせとなった決勝は、前半に貴重な1点を奪った牛久50雀が競り勝ち、第1回大会の優勝を飾った。3位決定戦は、下館キヌラインが前半に3点を奪って、粘る八郷パルソマジュールを振り切った。
 優秀選手には、優勝した牛久50雀から小嶋孝雄が選出された。

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