
国土交通省は二十四日、今年一月一日を基準日とする公示地価を公表した。県内の地価は、住宅地と商業地が十一年連続の下落となるなど、すべての用途で下落。下落傾向に歯止めはかからなかった。下落幅もすべての用途で拡大した。商業地は一九七〇年に地価公示が始まって以来、過去最低、住宅地も過去二番目の低さだった。こうしたなか、つくばエクスプレス沿線地域では、下落率縮小傾向をみせている。
公示地価は土地取引などの指標となる。県内の調査地点は計八百六十地点。用途別県平均は、住宅地は6・9%、住宅見込地12・7%、商業地10・7%、工業地4・6%、林地5・1%など、すべての用途で前年比いずれもマイナス。下落幅は、住宅地では1・0、商業地は0・7拡大した。
住宅地は、これまで過去最低だった第一次オイルショクの影響を受けた一九七五年に次ぐ低さ、商業地は、さらに当時を大きく下回り、過去最低を更新した。バブル期の一九九二年当時と比較すると、商業地は五割以下、住宅地は七割に満たない水準となった。
標準地別にみると、東京圏に接する県南地域での下落が顕著だ。住宅地で、もっとも下落率が大きかったのは土浦市内の地点でマイナス15・2%。以下、下落率の上位十位をすべて県南地域が占め、なかでも利根町内の地点が八地点も占めている。
都心回帰などの影響によるものと見られている。なかでも利根町は、利根川対岸の千葉県側でも下落が目立つほか、上位に顔を出した各地点ともJR駅から遠いなど、地価が下がり続けているなか、住宅地の選別が厳しくなっているあおりを受けたのではないかと見られている。
商業地も、下落率のトップは土浦市内の標準地だった。この地点を含めて十位内に同市内の地点が五地点も占めている。東京への買い物圏であるほか、客の足がつくばに向く傾向が強まっていることなどを反映したものと見られている。
一方、つくばエクスプレス沿線の住宅地では、県平均、県南地域平均とも「右肩下がり」を続けているなか、つくば(旧茎崎町を除いた変動率)、守谷、伊奈、谷和原の各市町村とも、市町村平均変動率で、前年より下落率が縮小している。標準地別でみると、新駅周辺一キロ圏で下落幅縮小が顕著な地点があることから、県では、新線開通への期待感の表れと見ている。
ただ、つくば市内では、駅周辺地域では下落率が縮小傾向にある一方で、駅から離れた地域では、下落幅が拡大する傾向にあり、二極化の様相をみせている。
つくば市議会三月定例会最終日の二十四日、議員十九人が、同市が四月から実施する学校給食の調理民間委託の中止を求め、新年度の一般会計予算案に計上された委託費を予備費に繰り入れる修正予算案を提案したが、賛成少数で否決された。また、委託反対を訴えて市民団体が提出した請願も不採択とした。
同市神郡に新設する「筑波学校給食センター」で、市内で初めて調理業務を民間業者に委託する。
修正案を提案した野口修議員は、民間委託について事前に保護者らに説明がなく、予算案を教育委員会で審議しなかったことなどを指摘、「もう一度、民主的な手続きで給食の運営方針を決定することを提言する」と述べた。
修正案に反対した議員は「民間は悪で行政は善という偏った考えには同調できない。安全への配慮は十分」などと主張、これに対し、賛成議員は「不手際で規則通り提出されなかった予算は組み替えるべき。教育の一環の給食を営利企業に手渡すのは問題」などと応じた。採決の結果、賛成少数で否決した。
保護者らでつくる市民団体が、六千人以上の署名を添えて提出した請願も、文教厚生委員会の決定通り、不採択とした。
昨年十二月につくば市内の花火工場で発生した爆発事故の原因調査や再発防止策の検討を行ってきた事故再発防止委員会(委員長・田村昌三東京大学大学院教授)は二十四日、調査報告書をまとめた。事故原因は摩擦による発火の可能性が高いとし、再発防止策では、解体作業手順のマニュアル化などのほか、国に対しても法令の見直しを要望するとしている。
この事故は、米国製の花火の解体作業中に発生、作業員五人が重軽傷を負った。報告書は事故原因について、花火の筒状部分から火薬を練り固めたもの「星」を取り出すさい、通常の作業手順では取り出せなかったため、木の棒を使用して、筒内から押し出す手法をとった。このさいに、筒の内壁との摩擦で発火した可能性が高いとしている。
静電気による発火の可能性については、否定できないとしているものの、当時、湿度が高かったことなどから、その可能性は低いとみている。
また、当時、作業場内には、法令で定められている在置量「停滞量」の倍以上にあたる火薬類約五十キロ(推定)と、原材料も約一キロ(同)、置かれていたことから、これらが被害を拡大したとみている。法令では、作業終了ごとに適切な保管場所に移すことが定められているが、以前に処理した火薬類も置いていた。
再発防止策としては、花火を解体するさいの作業手順や廃棄方法・手順のマニュアル化ほか、法令の遵守、作業員への保安教育の徹底などをあげている。
さらに、現行法令でははっきりしていない解体作業についての技術上の基準などの明確化や、廃棄方法及び廃棄方法決定への判断基準の明確化を国に要望するとしている。
県では今後、報告書を踏まえ、業界全体や各製造事業所に保安対策の改善指導を実施する。事故を起こした事業所への行政処分は、県警の捜査終了を待って決める考えだ。
二十四日午前、緒川村の山林に小型飛行機が墜落。飛行機は炎上し、現場から乗員二人とみられる遺体が発見された。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、調査官二人を現地に派遣。同日夕、現地に入り、県警とともに事故原因の調査を始めた。県内で発生した航空死亡事故は、一九九八年九月、阿見町で小型飛行機が霞ケ浦に墜落。乗員一人が死亡して以来。
墜落したのは同日午前十時五十分ごろ。緒川村上小瀬の山林に、小型飛行機が炎上しながら墜落するのを近くに住む女性が発見し、一一〇番した。
大宮署員、消防団員らが駆けつけると、小型双発飛行機が山林に激突。炎上していた。山林火災となったため、消防が消火活動を行った。鎮火後、機内と機外にそれぞれ男性一人ずつの遺体を発見した。
調べで、遺体は、機長の坂元明人さん=東京都北区神谷=、と整備士の西山弘行さん=同府中市小柳町=とみられるが、損傷がひどく、身元の確認を急いでいる。
墜落した小型飛行機は、測量会社「アジア航測」(本社・東京都新宿区、関野旭社長)所有のもので、同機は車の車検にあたる機体整備を行って三日前に終了。テスト飛行を行うため、同日午前十時二十六分に東京・調布飛行場を離陸し、宇都宮市―那須―おおみや市の上空を通って約一時間四十分後に同飛行場に戻る予定だった。
現場は、国道から約百メートル離れた山林。墜落現場から約八十メートル離れたところに住宅があったが、住民らに被害はなかった。
機体はばらばらになり、火災で黒焦げとなった。
現場から約五百メートル離れたところに住む、主婦の長沼早苗さんら、の目撃によると、同機は翼から煙を出しながら、緩やかなきりもみ状態で山肌に落ちてきたと証言。激突時に「ドーン」いう大きな音がしたという。
墜落した飛行機は、「ガルフストリーム・コマンダ695」という機種で十一人乗り。全長約十三メートル、全幅十五メートル、最高巡行速度は五百五十九キロメートル。
西金砂神社(金砂郷町)と東金砂神社(水府村)主催の「第十七回磯出大祭礼」は祭り三日目の二十四日、行列は常陸太田市内から金砂の神が出現したとされる水木浜(日立市)に到着、みこしに乗って運ばれたご神体を浄める神事が行われた。この祭りに合わせて、日立市石名坂町では、伐採されたエノキの切り株にみこしを置いて神事が盛大に行われたほか、同市水木町の水木浜海岸では、行列が練り歩く五市町村の自治体で組織する「金砂大田楽等保存連絡協議会」(会長・成井光一郎金砂郷町長)によるイベントも開催されるなど、七十二年ぶりの大祭礼の盛り上がりはピークを迎えた。
行列の一行はこの日、常陸太田市内の馬場八幡宮の祭場を出発。午後五時すぎに、日立市石名坂町の神事会場に約二百五十人の行列が到着。それに合わせて、今月一日に樹齢七十二年のエノキ(高さ約十メートル)を切り倒した切り株に、みこしを置く珍しい場面が見られた。
これは金砂の神がエノキに腰掛けて休んだという言い伝えから、この場所が神事として行われているもので、みこし担ぎの氏子らは、切り株の上に設けられた、白と赤の布で化粧された縦横約二メートルの設置台にみこしを据え置き、その後約三十分にわたり神事が執り行われた。エノキの切り株周辺では、みこしの到着を待ち構える見物人であふれかえった。
一方、イベント会場では午後二時から記念式典が行われ、関係者のあいさつに続いて、七十二年の一度の大祭礼が将来にわたって受け継がれ守り育てるための「金砂大田楽等を保存伝承する集い」共同宣言文を、タイムカプセルに入れるセレモニーが行われた。日立市によると、タイムカプセルは七十二年後の二〇七五年に開封するという。
この日深夜には水木浜でご神体を海水で浄める「潮水行事」も行われた。二十五日にはイベント会場で神事と田楽舞を奉納する。また水府村の東金砂神社でも出社祭が行われ、みこしを担いだ大行列が出発する。
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