2003年4月9日

参院補選10日告示

自共の一騎打ちへ

 久野恒一氏の死去に伴う参院補選(欠員一)は、あす十日に告示される。出馬が予想されるのは、自民党新人で前水戸市長の岡田広氏(56)=公明党推薦=と、共産党新人で党県委員会書記長の小島修氏(40)の二人。民主党の独自候補擁立見送りで、「自共対決」の一騎打ちとなりそうだ。衆院七区補選とともに県内外の注目を集める。
 岡田氏は、一月に党公認を得た後、各地の市町村長、市町村議、農業委員、企業関係者らに電話で協力を依頼。三月の市長辞職後は、精力的に県内各地を回ってきた。衆院七区補選の党公認、永岡洋治氏とも連動して万全を期す。
 公認を得た自民党のほか、国政で連立与党を組む公明党も推薦。農協、商工会議所、商工会、医師会関係などの約二百二十団体、企業からも約五百社に及ぶ推薦を得た。無類の選挙上手に加え、異例の強力な陣形で、県内初の六十万票を目指す。
 対する小島氏は、統一地方選や衆院七区補選が重なり、全県の集中的な組織動員が困難な状況。時間や人員、資金を無駄にしないため、選挙事務所も別に借りず、水戸市内の党県委員会に併設し、党直営の形で乗り切りを図る。
 統一地方選で、党が公認する十五市町村の二十九人や、衆院七区補選の公認候補・稲葉修敏氏とのセット選挙を最重要視。医療費負担増を攻撃し、保守層切り崩しを狙うほか、イラク戦争への反対も含め、戦争批判票の取り込みにも力を込める。
 投票は二十七日午前七時から午後八時まで(十三市町村は一―三時間繰り上げ)、県内千五百九カ所で行われ、同夜九時前後から八十三カ所で即日開票される。有権者数は二百三十八万四千七百十二人(三月二日現在)。一昨年の参院選の投票率は50.18%、一九九二年の参院補選は22.34%だった。

衆院7区補選告示まで1週間

4氏が出馬予定、乱戦の気配

 中村喜四郎・元建設相がゼネコン汚職裁判で実刑が確定、議員失職したのに伴う衆院七区補選の告示(十五日)まで一週間に迫った。出馬が予想されるのは、自民党、自由党、共産党、保守系無所属の有力新人四人。中村票の行方が当落を左右しそうで、中村元建設相や同派の動きが注目される。
 出馬を表明しているのは、自民党新人の元農水省課長、永岡洋治氏(52)=公明党、保守新党推薦▽自由党新人の開業医、加藤真砂子氏(54)=民主党推薦▽共産党新人の党県役員、稲葉修敏氏(40)▽無所属新人の元岩井市長、吉原英一氏(54)―の四人。
 永岡氏は、自民党公認を受け、農協組織などの組織を固める。旧新進党時代から関係の深く、中央の連立関係もあって、公明党や保守新党の推薦も得た。しかし。地域への浸透がやや不足気味。公認を争った吉原氏の動きを警戒する。
 加藤氏は、県内に自前の組織がなく、福島県連役員が責任者を務め、党本部が事務所を切り盛りする体制に。民主党、連合茨城の推薦も得て、民主党県連も役員を常駐させる。民主は来年の参院選を意識、公認候補に準ずる扱いとした。
 稲葉氏は、肝心の党が全県で十五市町村議選、参院補選を抱え込んでいるため、七区にだけ集中できないのが弱点だが、それらとのセット選挙で不足を補う考え。医療費負担増、イラク戦争などを材料に、保守批判票にも照準を絞る。
 吉原氏は、自民党公認を目指したが、一月の県連選対委員会で永岡氏に敗れた。それでも、市長時代の人脈に加え、かつて属した自民の丹羽派人脈に食い込む。水面下では中村派の一部にも支援の動きがあり、台風の目となっている。
 十五日に告示され、投票は二十七日午前七時から午後八時まで、十二市町村の二百七カ所で行われ、同夜九時前後から即日開票される。夜半すぎには、新しい衆院議員が誕生する。有権者数は三十一万三千九百七十一人(三月二日現在)。前回総選挙の投票率は66.13%だった。

水戸市長選に小室氏出馬表明

加藤氏との一騎打ちの公算

 二十日告示、二十七日投開票で実施される水戸市長選に八日、共産党市副委員長の小室たか氏(53)が立候補を表明した。すでに前県議会議長の加藤浩一氏(60)=無所属=が名乗りを挙げており、一騎打ちの公算が大きくなった。小室氏は一昨年十月と一九九七年の市長選に無所属で立候補、いずれも岡田広前市長に敗れている。今回は共産党公認として三度目の市長選に挑む。
 会見した小室氏は「無駄を見直し市民のみなさんの営業と雇用を守り、子供たちやお年寄り、障害者のみなさんが安心して暮らせる新しい水戸市への転換が必要」と訴えた。公約については、四月に値上げされた下水道使用料金の引き下げ▽小学校入学前の医療費無料化▽小・中学校の全学年三十人学級の実現―などを掲げる。また内原町との合併は「白紙に戻す」とし、笠原地区の大型ショッピングセンター計画も「建設反対」のスタンスながら、市民の意見を取り入れながら判断したいとした。
 同党は市長選に向けて当初は党以外の人選を考えていたものの、加藤氏の対抗馬が現れずこのままでは無競争になる恐れがあるとし、急きょ党内で調整。今月に入って小室氏に出馬を要請した。
 小室氏は「市長選は三回目でちゅうちょしたが、このまま自民党政治を継承する加藤さんに水戸市政を任せるわけにはいかない」と語った。

外国の子供たちに日本語を−TIG

17年間の活動を本にまとめる

 つくば市内の小中学校で外国の子供たちに日本語を教えるボランティア活動を続けている「つくばインターナショナルグループ(TIG)学校部」はこのほど、十七年間の活動をまとめた本「Welcome to日本語教室―外国からきた子どもたちに日本語を教えるボランティア」を出版した。外国の子どもたちと過ごした時間を記録するとともに、ボランティア活動を通して学んだことをどこかで誰かに役立ててもらいたいと自主企画で編集作業を進めた。
 TIG学校部は同市内の小中学校で外国人の日本語学習をサポートしている六つのボランティアグループのネットワーク。同じ学校に通う子供の母親らが中心になって、一九八五年に筑波研究学園都市内の二つの小学校でスタートした。
 現在は「風の会」「樹の会」など六グループ約二百四十人が七つの小学校と三つの中学校で活動し、常時五十人以上が勉強している。TIGは、筑波大留学生や研究者の学習をサポートする「虹の会」も参加し、六グループで構成している。
 本の出版は約二年前から持ち上がった。各グループからメンバーを出して編集委員会(白石瑞恵委員長)をつくった。
 同書は(1)日本語教室の子どもたち(2)子どものための日本語教室(3)子どものための日本語ボランティア―の三章から成る。第一章では日本語教室で勉強した外国人の児童・生徒三十五人を選び、各ボランティアから集めたメモをもとにエピソードを紹介している。
 第二章はグループの経験に基づく日本語教室での指導方法について詳しく説明。同様の活動を考えている人たちにとっては参考になる内容で、使用した教材なども記している。十七年間の経験から「全く言葉の通じない国から来た子どもに、日本語を教えるために向かい合う時の覚悟」(おわりに)となるものを目指した、という。
 第三章では、ボランティア活動が始まった経緯、ボランティアの活動ぶり、外国人保護者の感想などのほか、創設当初から活動している「風の会」の小貫ルツさん、「樹の会」の葉石やす子さんの二人がインタビュー形式で、十七年間の思い出や課題などについて述べている。このほか、七つのコラムでさまざまなこぼれ話も掲載している。
 同書は明石書店(東京都文京区、電話03・5818・1171)刊。A5判、二百三十一n。定価は千八百円(税抜き)。つくば市ほか全国書店で販売している。

筑波山にカタクリの可憐な花

紅紫に咲く一服の清涼剤

 ふもとのサクラが満開になるこの時期、早春の芽吹きを迎えた筑波山の北側中腹でカタクリの可れんな花が咲き誇り、開花を待ちわびた山野草ファンやハイカーらを楽しませている。
 カタクリは春を代表する山野草。落葉樹林の斜面で紫模様のある緑葉に、淡い紅紫色の小さな花をつける。花びらがうなだれる姿が愛らしい。万葉の昔から「カタカゴ」として親しまれ、根からとったでんぷんでかたくり粉を作る。
 筑波高原のカタクリ群生地は一時期、専門業者や不心得者による無残な盗掘や踏み付けられた跡が目立った。ここ数年は少なくなったものの、道路沿いには盗掘の跡が痛々しく残り、マナーが問われている。
 例年、四月初旬が見ごろのピークで、週末には年配者を中心に大勢の人たちが訪れている。今年は寒さのせいか、やや開花が遅れぎみ、例年なら楽しめるニリンソウやハルトラノオの開花が遅れている。

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