2004年1月21日
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| ●北浦・霞ケ浦でコイ全量処分開始 |
| 一大養殖地消滅へ |
| 日本一のコイ養殖産地の灯が消える―。霞ケ浦と北浦の養殖ゴイがコイヘルペスウイルス病(KHV)で大量死した問題で、養殖業者は二十日、県からの全量処分命令に基づく養殖ゴイの処分を開始した。同日は、焼却施設を確保した一業者がコイを回収。いったん池に搬入した後、網で大型のビニール袋に詰め込み、六百キロを県内の焼却施設に搬送した。残る五十七業者も随時、焼却や埋却による処分作業を行い、命令通り三月末までに両湖の養殖コイ全量(約三千トン)の処分を完了させる。 この日、廃棄作業を行った業者は約百トンのコイを霞ケ浦で養殖していた。今後は一日二トンのペースで処分を行い、期限の三月末までには作業を完了させる。業者は自身の養殖いけすから二人掛かりで、約一時間ほどかけて二百キロのコイを引き揚げた。コイは三年もので、体調四十センチ、重さ二キロで本来なら出荷時期に当たる。 コイは一時確保するための「しめ池」に移した後、網で大型のビニール袋「フレコンパック」に次々に詰め込まれていった。また円滑な焼却方法を見るために、三百キロ、二百キロ、百キロずつ三袋に入れられた。袋は同業者所有の四トントラックに乗せられ、焼却施設に搬送された。 作業には県農林水産部漁政課の職員が立ち会い、処分されるコイの重量を確認した。全量処分に伴う補償額は、重量で算出されるためだ。今後、各養殖業者が処分を行う際にも県職員が立ち会い、重量を確認することになる。 処分を始めた同業者は、四十年前に父親が開業した二代目。網の中で飛び跳ねるコイを見詰めながら、終始、鎮痛な面持ちで作業をしていた。「毎日顔を合わせて大切に育ててきた。こんなに元気なのに、きょうでお別れ。処分に言葉はない。損失額が補償されても、将来の見通しはたたない。不安でいっぱいだ」と訴えた。 現場に立ち会った霞ケ浦北浦小割式養殖漁協の竹石正昭組合長は「生きているのに処分してしまう。無念の心境、それに尽きる」と怒りをかみ締め、「次は廃業補償についての話し合いになる」と話した。 ◇ 現時点で全量処分に伴う損失補償は、国と県で七割、地元町村で一割と、実勢価格の合計八割が補償されることになっている。県算出によるコイの買い上げ額単価(一キロ二百八十四円)で計算すると、一キロ二百二十七円二十銭が支払われることになる。また持続的養殖生産確保法に基づき、コイの処分に必要な運搬費、焼却、埋却の費用は補償される。 養殖業者はこのほか、いけすの撤去費など廃業に伴う補償を、国や県に要望している。県漁政課によると、霞ケ浦の水質改善事業の一環として、廃業に関する補償を盛り込めるかどうか、国と検討を進める方針だという。 |
| ●水戸で商工会員ら賀詞交歓会 |
| 一層の飛躍誓う |
| 県商工会役員新春賀詞交歓会が二十日、水戸市千波町の水戸プラザホテルで開かれた。橋本昌知事や岡田広参院議員らの来賓をはじめ、それぞれ商工会の役員など約三百五十人が参加して、一層の飛躍を誓い合った。 発起人を代表して県商工会連合会の沼尻博会長が「経済状況は穏やかな改善の兆しを見せているが、政府には効果的なデフレ対策を期待する。これからは、商工会も県の発展に貢献することが求められている。商工会の合併を含め、財政基盤の改善など、役職員一丸となって取り組みたい」と力強く抱負を述べた。 橋本知事は「債務超過している中小企業にも融資ができる制度ができた。また、来年度は中小企業再生ファンドを作ってほしいともいわれている。制度について会員の相談にのってもらい、団結力を強めて不況を乗り越えてもらいたい」とあいさつ。また、岡田参院議員は「中小企業が元気にならないと、日本は活性化しない」と激励した。 県商工会連合会の外山崇行副会長の音頭による乾杯に引き続いて祝宴に移り、和やかな雰囲気の中で歓談がはずんでいた。 |
| ●遺伝子組み換えいらない |
| 安全な大豆守るトラスト運動 |
| 第六回大豆畑トラスト運動全国交流集会(主催・遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン)が二十日、藤代町の町中央公民館で、県内をはじめ、奈良、滋賀、山形、石川、岩手県など全国各地から約百人の参加者を集めて開かれた。県内では昨年、谷和原村の畑で、反対農家が遺伝子組み換え大豆をトラクターですき込むなどのトラブルが発生した経緯もあるだけに、注目された。 大豆畑トラスト運動は遺伝子組み換え大豆を拒否するために、消費者と生産者が提携、安全な国産大豆の生産を高めようという運動。消費者が一口四千円を出資すると、十坪(三十三平方メートル)で収穫された大豆が届けられる。みそや納豆にも加工してもらえる。運動は一九九八年に始まったが、当時は3%だった自給率が、運動の高まりや国の転作政策もあって、5%にまで回復したという。 米国で作付けされる遺伝子組み換え大豆は約80%に達し、日本に輸入される大豆の米国の割合は約76%に及んでいる。このため、組み換え大豆が消費者のところに出回る割合は約54%と推定されている。製品に使用した場合の表示も義務付けられていないため、消費者が判断して購入するのも難しい状態となっている。 昨年は、バイオ作物懇話会(長友勝利代表)が谷和原村の畑約二十eで、米国モンサント社の除草剤耐性大豆を栽培していたため、反対グループの「遺伝子組み換え作物いらない!茨城ネットワーク」が七月に、約二百人を集めて抗議集会を開いた。抗議集会後、周囲の一般大豆との交雑を危ぐした一部メンバーがすき込んだという。 こうした状況の中、集会ではキャンペーン代表の天笠啓祐さんが「遺伝子組み換え汚染から国産大豆を守るために―地域自給を進めよう」とのテーマで基調講演。 天笠さんは国際的な動きを紹介しながら、「日本は大豆の大変な消費国。しかし、きちんと表示されていないので、日常的に遺伝子組み換え大豆を食べていても食べているという意識がない。拒否しようと思っても、拒否できないのが問題」などと問題を指摘した。 続いて、農林中金総合研究所の根岸久子主任研究員が「地域自給と大豆」とのテーマで記念講演。根岸さんは地産地消運動の先駆けともなった女性の農産物自給運動から、増え続ける直売所などに「安全・安心」に関する生産者と消費者の相互理解への可能性を探った。 その後、全国各地のトラスト運動の産地が取り組み状態を報告した。 |
| ●書くことで生き方探る |
| 宮川ひろさんが講演 |
| 水戸地区読書をすすめる協賛会主催の「読書交流会」が二十日、水戸市三の丸の県立図書館で開かれた。小中学校PTAや読み聞かせグループ関係者らが、日常の活動を披露。日本児童文学者協会会員の宮川ひろさんが講演した。 宮川さんは近くで話したいと舞台を降りて、「作品育ては自分育て」をテーマに話した。雑貨屋を営んでいたころの子どもたちとのふれあいや、子どものころ母親から「先生になるなら百姓を一生懸命にやらなければ」と言われていたことなどを紹介。「土に育てられ、貧乏に助けられた。何を我慢させ、何で豊かさを実感させるか難しい時代」と、豊かさの中で幸せを感じる難しさを説いた。夫の看病生活から「書くことはよりよい生き方を探ること」を悟ったと話した。 宮川さんは一九二三年、群馬県生まれ。公立小学校の教員を務め、産休の先生に代わって教壇に立つ先生と子どもたちの交流を描いた「るすばん先生」でデビュー。紅い鳥文学賞など各賞受賞。東京在住。 事例発表では、▽ひこうき雲(緒川村)の紙芝居「小瀬一揆」▽酒門読み聞かせ会(水戸市)のビデオ「小学校での読み聞かせ」、絵本「ねぎぼうずのあさたろう」▽夢ぽけっと(小川町)の大型紙芝居「おこりじぞう」―を披露した。 |
| ●障害者らの作品展が好評 |
| 8×6mの般若心経が圧巻 |
| 藤代町在住の二十ー三十代の障害者の書による創作活動グループ「墨遊会ふじしろ」(篠崎廣葉代表、会員十四人)と、守谷市立守谷小特殊学級保護者と教師の会「スマイル&スマイル」の児童の作品を集めた「十人十書」展が二十日、水戸市三の丸の県立図書館で開幕した。二月一日まで。 会場には、縦八メートル、横六・二メートルの共同作品「般若心経」がエントランスホールの三階部分から飾られ、図書館利用者らは見上げながら、「すごいね」と感想を漏らしていた。 墨遊会は二〇〇一年から、ダウン症や自閉症などの障害のある人たちが、「墨のアートを自由に表現しよう」と始まった。障害のある人たちが芸術・文化の分野での自己表現は、ABLE.ART(可能性の芸術)として注目されている。 オープニングセレモニーでは、篠崎代表が「みんなが頑張った成果を展示した。子どもたちの心にふれてほしい」とあいさつ。橋本昌知事が「誰もが拍手を送ってくれる作品ばかり。多くの県民に見てもらい、さらにすばらしい作品を見せてもらいたい」と祝辞を述べ、山口武平県議が「書は精神統一、心の和みにつながる」とエールを送った。 「般若心経」の作品は、六十センチ四方の和紙に一文字ずつを書き込み、経典二百七十六文字をつなぎ合わせたもの。このほか縦二メートル、横三メートルの共同作品、個人作品二十三点を展示している。 |
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