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2004年1月30日
●筑南水道企業団100億円詐欺事件
民事訴訟結審、3月判決
筑南水道企業団の百億円詐欺事件で、同企業団(茎崎町との合併によりつくば市に移行)と信金中央金庫(本店・東京都中央区)が互いを相手取って、百億円の債務不存在や、約三億六千万円の未返済金の返還などを求めた民事訴訟が二十九日、東京地裁(小島浩裁判長)で結審し、三月二十四日午後一時十分から判決が言い渡される。同企業団の公印が押された契約書の有効性と、企業長の使用者責任が争点になっている。

民事訴訟は、百億円のうち約二億五千万円がまだ返済されず焦げ付いたままになっていることから、焦げ付き分をだれが弁済するのかをめぐって争われている裁判。

企業団は、当時の中野佳男事務局次長個人による詐欺事件と主張。敗訴した場合、中野次長に責任があるとの申し立てを同時にしているが、同次長に事実上、弁済能力がないことから、企業団を引き継いだつくば市か、信金中金のどちらかが背負うことになる。

民事訴訟は〇一年四月、企業団が信金中金を相手取って、債務不存在確認を東京地裁に提訴したのが始まり。企業団側は「事件は、企業団を舞台にした個人の犯罪なのだから、企業団と信金中金の間には百億円の貸借契約自体が存在しない」などとした。

これに対し信金中金は同年七月、遅延損害金を含め未返済金約三億六千万円を返済するよう求め、企業団を反訴。信金中金側は「そもそも百億円の貸し付け先は企業団なのだから契約自体は有効。企業団の都合で契約を解除したのだから、未返済金を返すべき」などとしている。

これまで計十四回の弁論と準備手続きが行われ、事件を起こした企業団の中野元次長、公印管理責任者の当時の企業団総務課長、企業長の藤沢順一つくば市長、信金中金の担当職員の四人に対する証人尋問が行われた。

争点となっている貸借契約の有効性について、企業団は「公共団体が百億円の借り入れを行う際は、議会の議決と県知事の認可がいるのに、それを確認しなかった信金中金に瑕疵(かし)がある」などと主張。これに対し信金中金は「契約書類に公印が押されていたから信用した。公印を押した中野次長は、企業長の代理と見るべき」などと反論。公印の管理をめぐって、企業長の使用者責任が争われた。

●祭だにっぽん!〜いばらき2004〜
10月に地域伝統フェスティバル
第十二回地域伝統芸能全国フェスティバルいばらき実行委員会と第四回地域伝統芸能による豊かなまちづくり大会いばらき実行委員会の設立総会が二十九日、水戸市の県庁内で開かれ、大会の成功に向け誓い合った。双方合わせた愛称は「祭だ にっぽん!〜いばらき2004〜」。

同フェスティバルは日本各地の恵まれた風土と歴史の中で受け継がれた伝統芸能、年中行事など地域固有の重要な文化資産を、観光や地域商工業の振興に活用していこうというもので、一九九二年に公布・施行された地域伝統芸能等活用法の趣旨に沿った行事として九三年から各県持ち回りで開催されている。

今回は十月二十二日から二十四日の三日間、水戸市の県庁構内、周辺地域などをメーン会場に開かれる。「まつりづくり・まちづくり・ひとをよび・ひと集う祭りの活力『大祝祭空間 祭が奏でる豊年の秋』」をテーマに、各地域の「豊年・豊穣」系の地域伝統芸能を招く計画。

高円宮殿下記念地域伝統芸能賞、地域伝統芸能大賞、地域伝統芸能奨励賞の表彰や魅力的で臨場感あふれる公演、開催記念公演、有識者・著名人による講演、伝統芸能・工芸と先端技術(IT、映像など)の融合をテーマにしたアトラクションが計画されている。

同まちづくり大会では、開催県アトラクション、本県の地域伝統芸能公演、地域伝統芸能パレード、いばらき大豊年祭(伝統工芸品・物産展・名物料理紹介など)が計画されている。

出演団体は県内約二十団体、県外約四十団体、計六十団体に達する見込み。県内では、龍ケ崎市の撞舞、新治村のからかさ万灯、日立市の日立風流物などが参加する予定。

昨年の広島市は三十七万人を超える観客が集まった。本県でも大好きいばらき県民まつりとの同時開催で、同規模の観客動員を目指す。

両実行委員会の委員長には地域伝統芸能活用センターの津野田元直理事長、副委員長には滝本徹県商工労働部長と県観光協会の村田実副会長、委員には商工団体、観光関係団体、運輸関係、文化財保護関係などの代表者が就任した。顧問には、橋本昌県知事、潮田龍雄県議会議長、加藤浩一水戸市長が就任した。

津野田委員長は「茨城で開催できることになりうれしい。フェスティバルを大きく盛り上げ、茨城の良さをアピールしていきたい」などとあいさつした。

次回は五月に開催し、具体的な実施計画などを策定する方針。

●三和の集団リンチ事件
保護処分、家裁に移送
昨年六月、三和町のグラウンドで、近くに住む造園業見習い、小倉正夫さん=当時=が、暴走族グループの仲間に「しめ会」と称する集団リンチを受けて死亡した事件で、暴行の実行犯として傷害致死罪に問われた、いずれも起訴当時は十五歳で同町に住む、私立高校一年の男子生徒、運送会社従業員と、同町に住む運送会社作業員の三人に対する判決公判が二十九日、水戸地裁で開かれた。林正彦裁判長は「刑事処分よりも、保護処分に付して更正を図るのが相当」として、水戸家裁に移送する判決を言い渡した。犯行の重大性、社会的影響、遺族の感情を考慮し、「相当長期の収容保護処分が妥当」と付け加えた。検察側は懲役五年以上十年以下を求刑して、刑事処分を求めていた。

この裁判は、〇一年四月の少年法改正で、刑事処分できる年齢が十六歳以上から十四歳以上に引き下げられたことに伴い、十五歳の少年が起訴され刑事裁判を受ける全国二例目としても注目された。

一例目の、福島地裁郡山支部の強盗強姦(ごうかん)事件では、共犯の当時十五歳の無職少年に対して、懲役三年六月以上六年以下の不定期刑と、刑事処分が言い渡されたが、今回の集団リンチ事件で林裁判長は、「約一時間に渡って、暴走族を脱会しようとしていた被害者に、一方的で強力な暴行を直接加えているものの、暴走族の論理に基づき、しめ会を指示したのはリーダーで、現場で暴行を直接指揮したのは、(実行犯の三人より)学年が一つ上の少年らで、これに逆らえないまま、一連の執ような暴行が加えられた」として、三人の受動的側面を認定した。

一方、保護処分について、「三人はいずれも低年齢で、社会性が身に付いておらず、精神的な未熟さが著しい。非行性が進展した段階にあったとまで認められない」として、専門的、教育的な働きかけで、内面の成長や問題行動など改善する余地が少なくないと判断した。

なお、現場にはいなかったものの、しめ会を直接指示したとされるリーダーら、残る六人の判決は、今後順次言い渡される。検察側は、見張り役の少年に対する懲役三年以上六年以下をはじめ、リーダーらに対する同五年以上十年以下の求刑と、いずれも刑事処分を求めている。一方、弁護側はいずれも家裁送致による保護処分などを求めている。

水戸地検のコメント 本日の決定は、裁判所が少年法に基づく権限で、事件を家庭裁判所に移送したもので、特にコメントすることはない。

 ■傍聴後に遺族ら落胆…「もっと罪重いはず」■
「息子は無抵抗で死んでいった。絶対に許せない」。正夫さんの遺影を胸に判決公判を傍聴した遺族を代表して、父親の憲一さんは、刑事処分が当然と望んでいたため、閉廷後はショックを隠し切れない様子で、悔しさをにじませた。

言い表せない憤りから、適切な感情表現の言葉が出てこない憲一さんの気持ちを、「結果の重大さからみると大人と同じで、判決はもっと重いはずだと思う。裁判所の見方は私たちの思いと違った。少年法の壁が厚いと感じた」と親類の男性が代弁した。

正夫さんは、いったん暴走族に所属したものの、ルールや上下関係の理不尽さなどに嫌気がさして、脱会を決め周囲にも進言していた。過去三回の「しめ会」で暴行を受け、この日判決の出た問題のしめ会で命を落としてしまった。

身を隠そうと自宅には帰らず、友人の家などを転々としていたが、執ように探し回られ「周りに迷惑がかかる」と、自らしめ会の呼び出しに応じた。

暴走族グループは各地に点在する。脱会しようとしても抜けることが許されない。そして、制裁の意味の「しめ会」。暴行を加えた少年も「辞める意思は強かったと思う」と公判で述べている。

「脱会する時、暴力団ですら、今では指を詰めたり暴行をしないことがあるという。暴走族のしめ会の論理は、暴力団よりもっとひどい」と遺族の一人は言い放った。

●児童虐待防止を解説
坂本博之弁護士が講演
多発する児童虐待の現状や防止法について、専門家の講演などを通じ理解を深める「児童虐待防止講演会」(つくば市主催)が二十九日、つくば市竹園のつくばカピオホールで開かれた。

講師は弁護士で、子供の虐待防止ネットワーク「あい」(事務局・水戸市)の代表代行を務める坂本博之氏。過去、弁護に携わった幼児虐待死裁判の経験を織り交ぜながら、虐待の定義から児童虐待防止法の内容、問題点などを解説。市内外から参加した一般、保育園から高校までの教育関係者ら二百五十人が熱心に聞き入った。

同講演会は二〇〇〇年五月成立の児童虐待防止法にちなみ毎年開催されるもので、今年で三回目。

主催者あいさつで、つくば市の清水臣夫保健福祉部長は、先に発生した大阪府岸和田市の虐待死事件について触れ、「岸和田の事件は特異でなく、虐待は全国的な社会問題。教育機関、行政、警察などが連携し密接な関係を保つことで、虐待の早期発見につなげられる。協力してほしい」と呼びかけた。

坂本氏は講演の中で、児童虐待には(1)身体的虐待(2)心理的虐待(3)性的虐待(4)ネグレクトーの四形態があることや、虐待を受けた経験のある親が子供を虐待するケースは、全体の三割で決して多くない点などを紹介。

また自身が弁護を担当した、一九九九年取手市での義父による子供の虐待死事件を紹介。この中で、養父は普通の人物であり、子供を心から憎んでいなかった点など特徴を上げ、「虐待する親は子供に対する行動を『しつけ』と信じている。その行為が虐待だという認識が不可欠だ」と強調した。

また法成立後も虐待事件が多発する現状について「虐待は子供の人権に対する重大な侵害であるという基本的認識が、まだ軽んじられている」と指摘。

関係機関や県に対して「児相(児童相談所)は批判を受けることを恐れず、子供の安全確認を第一にするべき」「県は児相に対し大幅増員、専門職の採用を行い、家庭訪問などを徹底して行える体制をつくるべき」などの要望を示した。

●岩瀬のKEK農場でイチゴ狩り
大粒で濃厚な味が人気
甘さいっぱいの大粒イチゴはいかが−。KEK(協和町施設園芸協同組合)が直営する岩瀬町下泉の岩瀬農場で、ハウス栽培の真っ赤な完熟イチゴが出荷シーズンを迎え、三十一日からは恒例のイチゴ狩りが始まる。

栽培されているのは、人気のとちおとめ。大粒なのに加え、甘さとほどよい酸味が楽しめる。イチゴ狩りは、ハウス内で取りたての新鮮イチゴがそのまま食べられるとあって、自然派志向の家族連れなどに人気だ。

東京ドームをしのぐ広大な農場には約百棟のハウス群が並び、そのうち三十棟でイチゴを栽培。しっかりとした日照・温度管理などで高い品質を誇り、安全・安心を求める消費者の信頼も高い。

今年からはKEK関連企業が開発した、わが国初の糖度センサー付き自動選果機を導入、さらに品質管理に磨きがかかる。直売店には固定客が多く、イチゴ狩りは県内外のリピーター客が増えている。

KEKのイチゴ狩り期間は五月五日まで。料金は三月まで小学生以上が千二百円、四歳以上小学生未満が千円(四、五月になると段階的に下がる)。問い合わせは岩瀬農場直売店(電話0296・76・0744)


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