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2006年6月29日
●千波湖浄化、対策の遅れを批判
那珂導水の取水口問題で、加藤・水戸市長
加藤浩一水戸市長は二十八日、水戸市千波町の県民文化センターで開かれた県河川協会(会長・山口武平県議会議長)主催の第二十回県水際線シンポジウムで千波湖浄化対策に関連し、「那珂川から桜川を経て千波湖に清水を導入する那珂導水は、取水口問題がまだ解決されず、このままでは浄化対策が遅れるばかり」と、国交省側の事業の遅れを批判した。

この日、同市長は来賓として出席したが、あいさつは千波湖浄化に絞られ、「今年度の第一回定例市議会で、『今後五年をめどに千波湖の透明度を高める』と言い切った」と切り出し、浄化に対する行政の責任を強調。

続けて、「沢渡川、逆川、桜川などの汚濁が進んでいる以上、那珂導水による清水の導入が不可欠。しかし、肝心な導水の取水口問題は漁業補償などが絡み、まだ解決していない」と事態の早期打開を要請した。

水深が浅い千波湖はアオコが発生しやすく、ホテイアオイを湖内に植栽するなど、これまでも湖内の浄化対策に取り組んできた経緯がある。しかし、汚濁は進む一方で、抜本的な対策確立までには至っていない。

那珂導水は、その切り札と言えるもので、これが実現すれば那珂川から桜川を経て、毎秒三dの清水を千波湖に導入することができる。

加藤市長は、「この水量は三日に一回、千波湖の水を入れ替えるのと同じことで、湖内浄化は一段と進む」と国交省側に異例の注文をつけた。

シンポには、角田芳夫副知事、三浦真紀県土木部長、大内久美子県議、霞ケ浦導水工事事務所関係者や一般県民など約三百人が出席。

山口会長は「県民の生命を守る治水対策は重要だが、本県が持つ長い水際線も貴重な地域資源。その水辺空間を後世に引き継ぐことが大切」とシンポ開催の意義を強調した。

長年、河川愛護に尽力してきた▽巴川第一水利組合(長谷川義光代表、笠間市)▽行方市立太田小学校PTA(東山正光会長、行方市)▽桜川を愛する会(塙元一代表、土浦市)▽フラワーロード21の会(杉山登代表、筑西市)―の四団体に山口会長から感謝状が贈られた。

この後、大槻功茨城大教授が「千波湖これまで・これから」と題して基調講演。続いて、小蝠据a茨城大教授がコーディネーターとなり、「豊かな水辺空間の創造と継承―市民と行政のパートナーシップ」をテーマにパネルディスカッションが行われた。

●ため池改修工法を開発―農村工学研
集中豪雨や地震に効果
農村工学研究所(つくば市観音台)は二十八日、集中豪雨や地震などの災害に強く、建設コストを縮減できるため池の改修工法を開発したと発表した。ため池の土手に、通常の十倍の大きさの土のうを傾斜させて積む工法で、集中豪雨による濁流が、ため池の土手を乗り越えて下流に流れ出した場合、土のうを水平に積んだだけだと三分で決壊してしまうが、新たに開発した工法は三―四時間にわたって安全という。

開発したのは同研究所施設資源部土質研究室の毛利栄征室長ら。

現在全国には二十一万カ所のため池があり、東京ドーム約二千八百杯分に匹敵する約三十五億dを超える貯水量があると言われている。一方、ほとんどが百年以上前に造られたことから、老朽化により、約二万カ所で改修が必要とされている。

二〇〇四年度には、集中豪雨や地震により、全国で三百四十カ所のため池が決壊、約四千六百カ所が大きな損傷を受けた。

開発された工法は、土のうが通常の十倍ほどで、さらに土のうに袋の倍の大きさのりしろがはみ出していて、のりしろ部分に別の土のうや土が重なり、強度を増しているのが特徴。阪神大震災の一・六倍の地震でも堤防は変形しなかった。

同研究所は現在、表面を植物などで覆うなどして長期にわたる耐久性試験を実施中。

この工法は、それぞれの地域の住民が、地域にある材料でつくることができるため、河川や海岸の堤防や発展途上国での活用が期待されるという。
●エレベーター2台が「不適」
県が66台の点検結果を報告
シンドラーエレベータ社製エレベーターによる死亡事故に関連した全国一斉点検調査で、県は二十八日、緊急点検結果を国に報告した。国が調査対象として発表した八十八台のうち、現時点で対象となるのは六十九台で、点検が遅れている三台を除く六十六台を調査した結果、「適」は六十四台、「不適」は二台だった。

調査対象はシンドラー社製が三十五台、旧日本エレベーター社製でシンドラー社が保守点検を行っているもの三十四台の計六十九台だった。残り十九台は他メーカーに機種交換されていたり、廃止、保守点検業者の変更などが行われていた。

このうち、日立市、古河市、つくば市の各一台は点検が遅れ、未報告となっているが、六十六台のうち二台は巻き上げモーターの絶縁不良による故障、機械室の換気装置の不備があった。過去の不具合は十八台(シンドラー社製十台、旧日本エレベーター社製八台)で報告があり、うち六台は県営田尻浜アパートだった。

一部が未報告となっているため、県は中間報告として国に報告、二週間後をめどに点検を完了し、国に報告することにしている。国は報告を踏まえ、社会資本整備審議会の部会が八月までに再発防止策をまとめる予定。

日立で「まちの創業セミナー」
商店街活性化の経験談を聞く
コミュニティービジネスの普及啓発、創業意識の醸成を目的とした二〇〇六年度第一回まちの創業セミナー(県、日立市主催)が二十八日、日立市千石町の市多賀市民プラザで開かれた。

商店街団体やNPO法人、市町村、商工関係団体などから約百人が、コミュニティービジネスを実践しているアモール・トーワ社長の田中武夫さんの経験談に耳を傾けた。

田中さんは一九三一年十一月、滋賀県生まれ。東京都内のJR常磐線亀有駅から徒歩十分ほどの住宅地内の東和銀座商店街振興組合理事長、東京都商店街振興組合連合会副理事長、全国商店街振興組合連合会理事などを務める。

講演では地域病院が建設されることになった際、院内レストラン経営という課題をきっかけに商店街有志で会社「アモール・トーワ」を設立。その経験談から商店街・中心市街地の活性化、地域コミュニティーの再生など、コミュニティービジネスの発展性や重要性について話した。

アモール・トーワは地元商店主四十一人の出資で一九九〇年五月に設立。院内レストランと売店経営ほか、現在では学校給食、老人宅配弁当、学童保育、イトーヨーカ堂の清掃業務など多種多様な事業活動を展開。従業員約百四十人で、年商四億円を超える。

田中さんは「商店街に元気のない街は良い街と言われない。元気のない商店街の商店主は大型店が悪い、景気が悪いと人のせいにして自ら努力しない」と指摘。会社設立の際、@地元の組合員だけを対象にするA大株主をつくらないB金を出しても口出ししない―を条件に出資を募った。「経営は実際に大変苦しいが、まちを良くするために頑張った」と当時を振り返り、「頑張りに地域の人たちが応援してくれたことが成功につながった」と話した。

田中さんは「もしもが先に立ったら何もできない。やる気があれば何でもできる。地域に役立つのが商店街」と持論を披露。「商売は小さく、知恵やアイデアも大型資本にはかなはないが、商店街として結束し、ともに汗をかけば太刀打ちできる」と地域住民主義を説いた。

セミナー終了後には、市商工課や日立商工会議所による「まち起業家ビジネス相談会」が開かれた。

●県自然博物館が年間パスポート発行
リピーター率が高く、7月2日から
坂東市大崎のミュージアムパーク県自然博物館は七月二日から、リピーターへの利便性の向上と新たなリピーターの獲得のため、年間パスポートを販売する。年間パスポートを発行するのは県の施設としては、アクアワールド県大洗水族館に次いで二番目。

同館は一九九四年十一月に開館。リピーター率が高く、入場者の約65%が複数回利用者。いつでも気軽に利用できるように、年間何度でも入館できる年間パスポートを発売することになった。

パスポートは免許証サイズで、購入日から一年間有効。パスポートに顔写真が入るため、同館での販売となる。価格は大人千五百円、高校生・大学生千円、小・中学生三百円の三種類。

通常の入館料は大人で常設展五百二十円、高校生・大学生三百二十円、小・中学生百円。年間三回開催される企画展は七百二十円、四百四十円、百四十円となっている。

同館の入館者は年間約四十万人で、このうち2%の約八千枚の販売が目標。

発売を記念して、七月二日から三十日までに購入すると、一年間の有効期限を五十五日間延長▽五百五十人にオリジナルボールペン▽五十五組に博物館グッズかレストラン、ミュージアムショップ、友の会協賛の賞品―などがプレゼントされる。また、発売日の二日、開館以来の入館者が五百五十万人を達成する見込みで、達成式を予定している。


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