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2007年2月22日
●07年度予算案、一般会計1兆602億円
実質1.5%減、ぎりぎりの編成
二〇〇七年度県予算案がまとまり、二十一日、県議会に内示された。一般会計は前年度を3・5%上回る一兆六百二億八千百万円。しかし、巨額の債務超過に陥っている住宅供給公社と土地開発公社の対策費として計上した五百十二億八千八百万円を除くと一兆八十九億九千三百万円となり、対前年度比1・5%減。実質的には六年連続の減額予算となった。不足する財源を補うため一般財源基金から百七十七億円を取り崩し、同基金残高は過去最も少ない約六十八億円に。さらに県債管理基金からも四百二十億円繰り替え運用するなど、取り崩せる蓄えも底をつく、ぎりぎりの予算編成となった。

歳入では県税収入が四千百六十億円(対前年度比21・4%、七百三十三億円増)を計上。全体の39・2%を占める。うち法人二税(法人住民税、法人事業税)が企業収益の伸びなどを見込み、千四百七十六億円(19・0%、二百三十六億円増)。個人県民税は税源移譲と定率減税の廃止などで大きく伸びて九百九十九億円(86・6%、四百六十四億円増、うち税源移譲分四百十七億円)。税源移譲分を除く三千七百四十三億円を比較しても9・2%増と四年連続の伸びとなった。

地方交付税は前年度同額の千五百七十億円。県債は千八十億円(6・9%減)。財源不足を補う一般財源基金からの繰り入れは百七十七億円(42・8%減)と大きく減ったものの、残高は約六十八億円まで減った。

一方、歳出は人件費や公債費などの義務的経費が四千九百四十二億円(0・6%減)で全体の46・6%(2減)を占める。警察官の六十二人増員や退職手当増(四十四億円)はあるが、給与カット(3・5―5%)の実施で人件費を抑えた。

建設事業など投資的経費は千六百三億円(8・6%減)。公共事業の縮減や重点化を進め、国補事業は茨城空港関連道路など、緊急性の高いプロジェクト関連事業費を確保した。 県単独事業は合併市町村支援道路の受託事業の必要額を確保したほか、渋滞解消に向けた重点的県道整備や市町村道整備に助成する「安全快適なみち緊急整備事業」に所要額を計上。道路のり面や急傾斜地などの崩落危険の高い個所を計画的に補修補強する事業に重点化した。

この他、行政サービスなど一般行政費は公社対策費を除き、二千五百九十九億円(2・6%減)を計上。事務事業の見直しに伴う再編で、経費全般をゼロベースで見直した。

橋本昌知事は同日の会見で「全体として財源を十分に確保できず、職員給与カットも含めて厳しい予算編成となった」と振り返り、景気回復が確実に進むか不透明な中で、交付税、補助金などの一層の削減など国の動向も見極める必要を強調しながら、依然予断を許さない財政状況にあるとの認識を示した。

特別会計はつくばエクスプレス沿線の土地区画整理事業の展開に伴い「都市計画事業土地区画整理事業特別会計」が八百六十億三千五百万円(前年度比173・6%増、五百四十五億九千四百万円増)、「公債管理特別会計」が九百八十八億七千三百万円(同96・3%、四百八十五億円増)で大幅な伸びとなり、十八特別会計の総額は二千五百五十七億二千四百万円(同69・1%増)。

工業用水、水道、病院事業などの企業会計は五事業会計合わせて八百八十五億九千四百万円(同比6・0%減)となっている。

新年度予算案を審議する第一回定例県議会は二十八日に開会する。
●育てたサケの稚魚放流
取手の利根川で小学生ら
取手市立吉田小学校(酒井政彦校長)の一、四年生児童百人が二十一日、学校近くの利根川で、サケの稚魚五百匹を放流した。

昨年十二月に取手大利根ライオンズクラブから卵の提供を受けた。児童たちは学校の水槽で卵を育て、ふ化する状況を観察し、生命の強さなどを学んだ。 児童たちは体長五aほどに育った稚魚を「大きくなってまた戻ってきて」と声をかけながら、牛乳パックから川に放流した。放流後は川辺に散乱していた空き缶やごみなども拾い集めた。

同ライオンズクラブの青少年健全育成委員会では毎年、市内の小学校に対し、飼育を通して命の大切さと自然環境を守る心を育てようとサケの卵を提供。今年は三月上旬までに、九校の児童たちが計五千五百匹を放流する予定だ。
●石岡・柿岡中で、はく製コレクション展示
おもしろ理科先生・吉武さん所有
学校が博物館に―。石岡市柿岡の市立柿岡中学校(岩本泰則校長、生徒数三百三十六人)に、県教育委員会が実施している出前講座「おもしろ理科先生派遣事業」の講師の一人、吉武和治郎さんが管理しているはく製コレクションが展示されている。理科の授業などにも使われ、生徒の生物に対する理解を深めるのに役立っているが、近隣住民などにも評判になり、見学希望者も相次いでいる。

同中は昨年度から同事業を活用し、二年連続で吉武さんの派遣を受けた。今年度は昨年十二月十三日に、二年生を対象に実施された。この時も吉武さんは、はく製の一部を活用して授業を実施し、生徒の好評を博した。岩本校長も「吉武先生は高校の元教員で専門性が高い。生徒たちが食い入るように話を聞いていた」と振り返る。

その際に、吉武さんから、まだまだ多くのはく製を保管しており、貸し出しが可能と聞き、一月二十日からの展示にこぎつけた。展示してあるはく製はイノシシ、ハクビシン、キツネ、コウモリ、スズガモ、アイガモ、カルガモ、モグラ、タヌキ、ノウサギなど二百点を超える。

脊椎(せきつい)動物はもちろん、両生類やは虫類にも及ぶ。車にはねられたり、建物の窓に飛び込んで死んだ動物などをはく製にしたため、人間の身近に住む動物が多いのが特徴だ。

二十一日は、三年生が理科の授業ではく製を使用。助川陽子教諭の指導で、気に入ったはく製や気になるはく製を選んでスケッチするなどした。

ムササビをスケッチしていた岩田夏実さんは「ほとんどは実際に見たことが無い動物ばかり。ムササビはもっと違ったイメージを抱いていたが、はく製を見るとまるで違っていた」、ハクビシンに興味を持った吉川正道君は「自宅の近くにハクビシンがいるので、よく知っているつもりだった。しかし、はく製を細かく見てみると、知らない部分が多かったことに気付いた」などと生き生きした表情で話していた。

はく製は三学期末まで展示される。生徒に対しては授業や昼休みに公開している。また、希望があれば一般にも公開する。問い合わせは、柿岡中学校(電話0299・43・0062)まで。
●新技術でロボットを遠隔操作
つくばと秋葉原を結び、高校生らが
六十`離れたつくば市と秋葉原を結んで二十一日、県立つくば工科高校生による「ロボット教室」が開かれ、東京都の児童クラブの子供たちが、つくば会場にあるロボットを遠隔操作してゲームを楽しんだ。

つくば市の情報通信研究機構つくばリサーチセンターが開発した次世代遠隔対話システム「ミラーインターフェース」と呼ばれる技術を用いた。二カ所の会場の様子をそれぞれビデオカメラで撮影し、四つに分割したインターネットの画面上で瞬時に合体させる新しい技術。離れた場所にいる高校生と子供たちが、画面上では、同じ場所で一緒にゲームをやっているような錯覚に陥る。

ロボット教室の会場は、つくば市吾妻の同リサーチセンターと、秋葉原のつくば東京事務所の二カ所。つくばからは、同高校情報技術研究部の九人、秋葉原からは千代田区神田和泉町の児童クラブ「いずみ子供プラザ」の子供たち十八人が参加。

子供たちは、高校生にやり方を教わりながら、画面上でロボットを遠隔操作し、サッカーのPK戦や玉入れをさせたり、ロボットの動きに合わせて赤旗と白旗を交互に上げる旗上げゲームに挑戦するなどした。

ロボット教室で講師を務めたつくば工科高校二年生の鈴木高史さんは「子供たちに喜んでもらえてうれしい。(二会場が合体した画面上には)映像だけでなく音声も入っていたので、目の前にいなくても一緒にいるような感じがした」と印象を話していた。

つくばリサーチセンターの上田繁・拠点研究員によると、新技術は、遠隔地のテレビ会議のほか、個人授業、カウンセリング、作業の指導や演技・舞踊指導などに利用できるという。上田研究員は「光ファイバーが全国に普及する環境が整うことが前提となるが、近く商品化を目指したい」としている。
●常総線と龍ヶ崎線、運賃値上げ
関東鉄道が4月から
関東鉄道(本社土浦市、須田哲雄社長)は二十一日、国土交通相あてに鉄道旅客運賃の変更認可申請を行ったと発表した。認可が下りれば二十日前後の周知期間を置き、四月下旬から常総線と竜ケ崎線の運賃値上げが実施される。

主な申請内容は、改定率(定期外、定期を合わせた平均で8・1%引き上げ)、初乗り運賃(百二十円を百四十円に)、定期運賃平均割引率(通勤33・5%を33・4%に、通学48・0%を48・1%に)。

普通運賃は、初乗り運賃を含めた七`までの値上げ額を二十円、七`を超える距離は値上げ額を三十円と設定。中長距離は一律三十円の値上げとし、割高感の軽減を図った。定期運賃は、割引率をほぼ現行通りとすることで、普通運賃の改定分のみの値上げとなるよう設定した。

主要区間の申請運賃は、常総線取手―水海道駅間が六百六十円(現行六百三十円)、守谷―水海道駅間が三百四十円(同三百十円)、守谷―石下駅間が七百二十円(同六百九十円)、守谷―下館駅間が千二百四十円(同千二百十円)など。竜ケ崎線の申請運賃は、佐貫―竜ケ崎駅間が二百十円(同百九十円)。

同社は申請理由について「一九九五年度をピークに輸送人員が減少傾向にある中、つくばエクスプレス(TX)開業後は輸送人員で約12%の減少、旅客収入で約25%の大幅な減収となっている。さまざまな増収策、経費節減策を実施してきたが、外的要因による急激な経営環境の悪化はそれらを大きく上回り、企業努力のみでは収支の改善を図れない見通しとなった」と説明。「改定申請は、安全輸送の確保、利便性向上のために必要な経費の一部をお客様に負担していただくとともに、鉄道事業の経営健全化を図るため」としている。

同社は今後、列車頻度や速達性の向上、常総線での新造車両導入、駅舎の新築や改築、バリアフリー化、ICカード乗車券「PASMO」の導入などを計画。利用者サービスの向上を図っていくという。

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