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2007年3月6日
●橋本知事、改革への意欲強調
県議会で会派代表質問始まる
県議会三月定例会は五日、会派代表質問に入り鶴岡正彦氏(自民)と長谷川修平氏(民主)がそれぞれ登壇。県政全般についてただした。橋本昌知事は「本県発展のために変えることのできない制度やシステムは存在しない」と大胆な意識転換を柱に行財政改革に取り組む基本姿勢を明示し、改革への意欲を強調した。なお、今後の財政見通しについては県債発行を抑制し二〇〇九年度には県債残高を減少させ、一〇年度にはプライマリーバランス(県債償還と新たな県債を除く基礎的収支)を黒字化させる目標を掲げた。

鶴岡氏は県政の運営方針について「制度の壁」「物理的な壁」「心の壁」の三つの壁を打ち破ることこそ今の行財政危機を乗り越えるカギと訴え、クリティカル・シンキング(批判的考え方)を踏まえた課題克服を提唱。

橋本知事は、激化する地域間競争に打ち勝つためにも、従来の制度や仕組み、前例踏襲意識にとらわれることなく柔軟な発想で県民の豊かさ向上に取り組むことが重要と応じ、「制度の壁」への挑戦では無保険船の接岸拒否を可能にした条例制定やスマートIC設置を、「物理的な壁」への挑戦については職員数削減の実績や組織スリム化、事務事業の縮減・重点化などへの取り組みを強調。

「心の壁」については大胆な意識転換の必要性を強調する中で「本県を発展させていくためには変えることのできない制度やシステムは存在しないという認識」の重要性を訴えた。

また鶴岡氏は「県霞ケ浦富栄養化防止条例」を改め「霞ケ浦水質保全条例」として十月から施行する条例案について実効性確保の方策を質問。

橋本知事は同条例が、あらゆる汚濁源に対する水質保全対策を定め、流域すべての人々に適正な排水処理を義務付けるなど、より厳しい内容となることから「実効性確保には流域市町村の役割が大きく、県と市町村が十分連携し推進を図る」と述べた。

長谷川氏は債務超過に陥った住宅供給公社に対する過去の経営責任について、退職手当の返納状況を質問。併せて、県が森林や霞ケ浦など自然環境保全のための財源として検討を進めている「森林環境税」についてただした。

橋本知事は、債務超過の原因となった事業に着手した一九八九年度から、抜本的対策に着手する以前の二〇〇三年度までに在職した元役員十五人に、総額千二百四十四万円の返納を求め、これまでに全員から返納を受けたものの、額について三人が要請額に満たず、返納額は八百五十四万円となっていることを明らかにした。今後、引き続き要請額に満たない元役員について全額返納を求める考えを示した。

「森林環境税」について橋本知事は、現在、有識者からなる「自主税財源充実研究会」を中心に検討を進めており、県民の理解と協力を得るため、県の自然環境の現状と保全整備の必要性、そのための新たな負担を求めざるを得ない背景や理由などについて、今後、市町村、関係団体に説明し意見聴取を行うことはもとより、県のホームページや広報誌などを通じて一般県民に検討内容を説明し、意見公募(パブリックコメント)、県政モニターアンケートなどを通じて最終的に税制案検討に生かすとし、今後の展望、展開を明らかにした。
●小中幼稚園すべてに防犯カメラ―つくばみらい市
新年度の事業で盛り込む
飯島善つくばみらい市長は五日、二〇〇七年度予算案を発表した。一般会計は前年度比3%増の百三十三億六千万円、特別会計を含めた総額は4・5%増の二百四十五億円になる。歳出削減のため市長ら三役の報酬、管理職手当などをカットし、総額二千万円を削減。主な新規事業は、子供たちの安全安心確保のため市内小中学校と市立幼稚園すべてに防犯カメラを設置する。

一般会計の歳入は三位一体改革による税源移譲などにより市税が10・4%増額。各種基金から十二億六千万円(前年度比70・6%増)を繰り入れるほか、十一億円の市債を発行する。これにより〇七年度末の基金残高は十五億七千万円、市債発行残高は百二十七億九千万円となる見込み。

三役の報酬カットなどは四月から一年間実施。市長の給料を12・8%カットし月額六十五万円にするほか、副市長(助役)を4・2%カットし五十六万円、教育長を5%カットし五十一万三千円とする。

ほかに管理職手当を一律10%カット、特殊勤務手当も削減するほか、一日二千円支給されていた旅費の日当を廃止、審議会委員など非常勤特別職の費用弁償を一日九千二百円と七千三百円から一律六千円に削減する。

防犯カメラの設置は、昨年六月、市内の小学校に脅迫文が送りつけられる事件が発生するなど児童や父母の不安が高まったことから実施する。市内の小学校十校、中学校四校と市立幼稚園三園の計十七校に、一校当たり二―七台、計六十二台を設置。監視カメラの映像は職員室で監視する。設置費用は計二千二百万円。

主な新規事業はほかに、九月を目標に市内コミュニティバスを運行(二千六百万円)、市庁舎や福祉施設などに自動体外式除細動器計五台を設置(七十八万円)するほか、消防第七分団にポンプ車を購入(千五百万円)、板橋コミュニティセンター建設のため実施設計(六百万円)に取り組む。四月からTXみらい平駅近くに市民農園を開園する。

合併特例債事業は計四億三千万円で、道路や河川整備、旧伊奈・谷和原地区ごとの防災無線の一元化を実施する。
●太陽光発電システムを導入
キリン取手工場、炭酸ガス排出を抑制
取手市桑原のキリンビール取手工場(藤本吉伸工場長)は、炭酸ガス排出削減の取り組みの一環で、工場内の広報施設キリンビアパーク取手に太陽光発電システムを導入した。

発電パネルはビアパーク取手ゲストホールの屋上とビオトープの二カ所に設置した。それぞれ発電パネルの面積と容量は、三百三十五平方b(十九`h)と十五平方b(一`h)。発電状況はゲストホール内ロビーに設置したモニターパネルで見ることができる。

太陽光発電システムは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の太陽光発電新技術フィールドテスト事業の支援を受けて設置した。システムの長期運転を行い、運転データを収集、分析してシステムの有効性を実証しながら、国内での本格的普及に向けた共同研究をNEDOと進めていく。

今回のシステムではビアパーク取手で使用する年間電力の約20%相当分を発電する見込みだ。システム導入により、環境負荷低減効果は二酸化炭素排出量で約七・六dの削減になるという。

同社は環境に対する取り組みを企業の社会的責任の重要な活動に位置付けている。二〇〇六年には、一九九〇年比で25%以上の排出量削減の目標を達成した。〇九年には35%以上削減の目標を掲げている。

取手工場ではこれまでに天然ガスボイラーのほか、ビール製造の排水処理で発生するメタンガスを使ったバイオガス発電装置などを導入している。
●堤防に「千人画廊」再制作―神栖
13年経ち壁画が劣化、新年度から段階的に
神栖市は新年度から、同市南浜の鹿島灘に面した堤防約五・八`で、壁画「千人画廊」の再制作に着手する計画だ。現在の「千人画廊」は劣化が著しく、落書きもされているため、数年掛けて消して下地を塗り直し、希望者を募り市民参加型で再制作する。新たな壁画の制作で、高い人気を誇った観光スポットがよみがえることが期待される。

「千人画廊」は千葉県船橋市の「千人画廊」などを参考に、一九八九年度に制作委員会を立ち上げ、取り組みを開始した。制作エリアは千人画廊ゾーン三・八`、水族館ゾーン一・〇`、フリーゾーン一・〇`の計五・八`。

水族館ゾーンは業者に依頼し、鹿島灘に生息する魚類などを描いた。フリーゾーンは旧町内の各種団体などに制作を依頼した。メーンの千人画廊ゾーンは旧町内の子どもたちや家族、一般のグループなどにとどまらず、県外からも希望者が集まり、夏休みにはたくさんの日曜画家でにぎわった。

完成した九四年度までの参加者は大人二千三百六十人、子ども四百六十人、計二千八百二十人。目標とした千人の二・八倍にも達した。

近年は、高萩市の高戸海岸の堤防で壁画制作が行われ、土浦市の霞ケ浦湖畔でも現在制作中だ。取手市ではトンネル内に壁画を制作するなど、こうした取り組みは県内各地に広がっている。

「千人画廊」はこれらに先駆ける貴重な存在だが、当時は海岸法の関係で水性塗料しか使用できなかったこともあって、完成から十三年を経た現在は劣化が著しく、消えかかっているところが多い。また、作品の間と間には暴走族らによるとみられる落書きも少なくなく、見苦しさを増している。現状を見て「新しく描いては…」と、制作希望者も増えているという。

このため、市は来年度から新・千人画廊の制作に着手することにした。壁面を段階的に塗り直し再制作していく。県鹿島港湾事務所と協議、今回は油性塗料を使い、特殊コーティングを行うことで了解を得ているという。これで、仮に落書きされてもふき取りやすくなる。

来年度は千六百六十万円の予算で、劣化や落書きの特にひどい一`区間の壁画を消し、下地の処理を行う。二〇〇八年度には、夏休みなどに市民参加型で壁画を制作してもらう計画だ。

壁面修復と壁画制作を隔年で実施すると、全区間の完成は一五年度となる見込みだが、市商工観光課は壁面をできるだけ連年で制作してもらい、六年間程度で完成させることが望ましいとの考えだ。

同課の池田均課長補佐は「来年の夏から市民参加で壁画の制作に取り組みたい。千人画廊の完成後は観光客が増え、リピーターも多かったので、新しく制作されるとまた増えることが期待できると思う」などと語った。
●桜川市で「石のメダル」制作
地場産業振興、石を活用
行政・市民の協働で進められた桜川市経済産業改革戦略会議が、先に打ち出した産業振興ビジョンの具体的な取り組みとして独自に製作されたメダルが、四日の第二回市さくらマラソン大会の表彰式で上位入賞者らに贈呈された。

同戦略会議は、経済産業省の広域市町村圏産業振興ビジョン調査モデル事業(全国七地域)に選定された事業。昨秋から半年足らずの短期間ながら、市民と行政が濃密な議論を重ねて、二月にアクションプランをまとめた。

会議の特徴は報告書のまとめで終わる従来の行政主導の会議のあり方に反省を加えた点。ワーキンググループに参加した市民が、自分たちの手で地場の活性化について幅広く知恵や意見を出し合った。

計画倒れにならないよう、実効性あるアクションプランとしてまとめ、取り組み主体を明確にしたり、スケジュールなども具体的に盛り込んだ。同ビジョンを足がかりに継続的な取り組みを確認し合った。

合併前の旧三町村のさまざまな業種の関係者が集い、同市を支える石材・農業・観光交流の視点から産業経済の振興や地域活性化を議論。地場産業の石材業については、石を活用した新たな取り組みをめぐって突っ込んだ議論が交わされた。

その成果の一つが、従来ほとんど接点のなかった石材業界と金属加工業者との連携。石材部会で「桜川市は石のまち。石のメダルがあっていい」とする議論がきっかけで、今回のメダルが生まれた。

メダルは直径約十a、重さ二百c弱。周囲を金属で囲い、内部の御影石に大会名と日付が彫られている。マラソン大会では各種目のうち、一般男子(五十歳以上)五`と十`部門の上位三位までの選手にプレゼントされた。

五`部門で優勝した高校教員、萩谷博美さん=那珂市門部=は「こうしたメダルをもらったのは初めてなのでうれしい。桜川市は石のまちと聞いているので、ふさわしいメダルだと思う」と喜んでいた。

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