こちらのニュースはダイジェスト版です。詳しくは本紙をご覧下さい。
2008年3月9日
●魚類の移動環境改善へ
魚道設置工事始まる−神栖の常陸利根川水門
神栖市の常陸利根川に架かる常陸川水門に魚道を設置する工事が始まった。 8日は額賀福志郎財務相、 川俣勝慶副知事、 北橋建治・国交省関東地方整備局長ら行政、 漁業関係者ら約70人が集まり起工式を実施した。 2009年度末までの完成を目指す。 新たな魚道は水門の南側に設けられる。 満潮時の塩分の逆流を防ぐため、 支障のない時間帯だけ通水する全国初の断続的運用を行う。  
 
流水を感知して集まる遡上魚の習性を利用し、 呼び水水路を導入。 魚道 (幅2b、 長さ約135b) と呼び水水路 (幅1・9b、 長さ82b) の2連水路で上流部分に魚道口を3カ所設ける。
 
対象となる魚種をウナギ、 モクズガニ、 テナガエビ、 マハゼ、 ウグイ、 ヌマチチブ、 シラウオ、 アユ、 ワカサギの9種とし、 限られたスペースでこれら魚種が通れるよう緩いこう配をつけ、 これらの魚種に対応可能な形式を採用。 暗きょ部分には光ファイバーを利用した太陽光採光システムを照明としてコストを縮減した。
 
魚道内部は大きさの異なる取り外し可能な植石ブロックを置き、 さまざまな水深や流速を作り多様な魚種に対応する。 モニタリングを通じて適宜、 対応できる構造となった。
 
常陸川水門は洪水時の逆流防止と塩害の軽減のため、 1963年に設置。 設置当初は洪水時のみの閉門だったが、 塩害が発生し続けたことから75年からは通常閉鎖することになり、 上流、 下流の魚類の行き来が極端に少なくなった。
 
このため、 霞ケ浦、 北浦の水産資源の衰退や水質悪化の原因の一つにも指摘。 漁業関係者や市民団体などから水門の弾力的運用が求められる一方で、 河川環境本来の姿を取り戻すためにも、水門の機能に支障を来たさない範囲での魚道の整備も求められていた。魚道が完成すれば、 海から霞ケ浦、北浦への水域の連続性が保たれ、魚類の移動環境が現在よりも良くなるという。
 
額賀財務相は、 治水対策や塩害の防止、 農工両全に基づく地域の発展など、 これまでの霞ケ浦開発による繁栄の一方で、 環境面へのダメージのケアなど、 副次的な影響への対応が求められる状況に触れた。この上で「新たな魚道の整備で生態系の回復に向かい、 地域の恩恵に資すればうれしいこと」と述べ、利根川、常陸利根川、霞ケ浦、 北浦の水域の連続性確保に期待を寄せた。

●本格基地誘致へ意思確認
飛行船生かしたまちへ−エアシップタウンつちうら協議会
飛行船を生かしたまちづくりに向けて活動している 「エアシップタウンつちうら協議会」 (会長・山口雄三土浦商工会議所会頭) は8日、 土浦市沖宿町の県霞ケ浦環境科学センターで協議会会議を開催。 同協議会顧問を務める中川清同市長ら30人以上が参加し、 飛行船ツェッペリンNTを所有する 「日本飛行船」 の渡辺裕之社長らを招き、 今後の活動などを協議した。
 
エアシップタウン実現に向けては、 飛行船緊急避難のための臨時離発着場が、 同市おおつ野の 「東部地区市民運動広場」 に整備され、 2月17日には工事が完了している。
 
山口会長は 「臨時離発着場ができ、 大きな一歩が記された」、 中川市長は 「避難時以外にも飛行船が来てくれれば、 サポーターやファンが増えるはず」 などとあいさつ。 渡辺社長は、 離発着場整備に協力した関係者に感謝の言葉を述べ、 今月20日から飛行船観光遊覧の第2弾 「関西周遊コース」 が始まることを報告。 好評だった首都圏遊覧を7月以降に再度計画し、 秋口には要望の多い京都上空遊覧を検討していることを明らかにした。
 
会議では、 これまでの協議会活動や緊急避難時の対応などが報告され、 続いて渡辺社長が同社の事業概要を説明。 飛行船事業のうち 「観光振興」 「災害復興支援」 「環境・教育」 の3分野で、 さらなる実用化に向けた具体案を練るため、 趣旨に賛同する全国の自治体で構成する 「飛行船研究会」 を4月に立ち上げることを発表し、 同市に当初メンバーとしての参加を要請した。
 
山口会長は、 格納庫付きの本格的な基地誘致を具体的に進めていこうとする協議会の意思を確認、 参加者らの同意で会議を締めくくった。

●貴重な野生種ラン展示
世界らん展最高賞作品も−つくば
つくば市天久保の国立科学博物館筑波実験植物園で、8日から「つくば蘭展ミニ」 が開かれている。 昨年12月の蘭展が好評で、 アンコール要望に応えた。
 
絶滅危ぐ種やワシントン条約で移動禁止に指定されている貴重種を中心に野生種が約50点。 開花期が短い野生ランで、 葉のないキロキスタや毛虫のような花を付けるオベロニア、 ヘビのような花を付けるブルボフィルム、 環境省指定の絶滅危ぐ種リュウキュウカイロランやヒメトケンランなど珍しい種類ばかりだ。
 
今回は2日まで東京ドームで開かれた 「世界らん展2008」 で、 最高賞に当たる日本大賞を受賞したつくば市の医師、 斉藤正博さん (50) の受賞作も展示されている。
 
この花はマダガスカルに自生する希少種 「ユーロフィエラ属レンプレリアナ」。 高さが約3bの世界最大級の豪華なランで、 12本の花茎には約250もの赤紫色の花が付いている。 蘭展は23日まで開かれている。

●鹿島、札幌に圧勝
連覇に向け好発進−Jリーグ開幕
サッカー・Jリーグは8日開幕、 昨季王者のJ1鹿島はホームのカシマサッカースタジアムで札幌と対戦し、 4―0の圧勝で初戦を飾った。
 
この日の入場者数は2万8152人。 スタンド1階席は、 開幕を待ちに待ったサポーターで真っ赤に染まった。 選手は応援に後押しされ、 50分と64分にDF新井場、 70分にFWマルキーニョス、 89分に途中交代のFW佐々木がゴール。 J2から再昇格したばかりの札幌に力の差を見せつけ、 リーグ連覇に向けて好スタートを切った。
 
鹿島は昨季、 J1と天皇杯の年間2冠を達成。 前人未到の通算11冠に輝いた。 今季はACL (アジアチャンピオンズリーグ) にも参戦。 8年ぶりの年間3冠と、 アジア制覇に期待が掛かる。

●PAC3より外交に努力を
配備反対で学習会−茨城平和擁護県民会議
茨城平和擁護県民会議 (川口玉留会長) は8日、 水戸市笠原町の茨城教育会館で、 航空自衛隊霞ケ浦基地分屯基地 (土浦市) への地対空誘導弾パトリオットミサイル (PAC3) 配備に反対する学習会を開いた。
 
川口会長は 「戦争の準備をするより東アジアとの外交に努力するべき。 経済、 文化・芸術、 スポーツの交流を図るべき」 とミサイル防衛 (MD) 計画が米国の軍事戦略の一環と非難した。 学習会では東京新聞の半田滋さんが 「ミサイル防衛計画・米軍再編について」 と題して講演した。
 
半田さんはMD計画導入の背景やSMミサイル、 PAC3の性能、 米軍再編がミサイル防衛とリンクしているカラクリなどについて解説。 「MD計画は米国にお金を払い続けるシステムであり、 米国を守る仕掛け。 自衛隊のあり方など国の形が変わる方向に来ている。 次に来るのは憲法9条の改正。その一角がミサイル配備であることを理解して活動してほしい」と話した。
 
同県民会議では先月25日、 霞ケ浦分屯基地などに配備反対の申し入れを行っている。 要請書では配備が集団的自衛権の行使に当たることや、 税金の無駄使いにつながるなどを指摘している。



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