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2009年9月24日
●漁業者と寝食共にし実習
県立海洋高、将来の担い手育成へ
後継者不足や漁業従事者の高齢化など、多くの課題を抱える日本の漁業―。今年創立75周年を迎える県立海洋高校(ひたちなか市和田町・大沢修校長)は、将来の茨城を担う漁業者を育成しようと昨年から、文科省と水産庁の共同事業「地域産業の担い手育成プロジェクト」の指定を受け、地域の漁協や水産会社、水産試験場などと連携し人材育成に取り組んでいる。実際の漁業の現場で、漁業者と長期間寝食を共にして働く実習なども行っており、実習後は、漁業の仕事に就くことを考える生徒も出てくるなど、生徒たちの漁業・水産業に対する勤労観や職業観に徐々に変化がみられるようになってきた。

海洋高校は、県内唯一の水産・海洋系高校で、現在生徒数は271人。海洋技術科、海洋食品科、海洋情報科、海洋工学科に分かれている。卒業後は専攻科に進学することもできる。同校では、座学だけではなく、大型実習船でのハワイ遠洋航海や、食品の加工・販売、潜水など実習授業が豊富で、海技士免許を始め多種の免許を取得できる。

卒業後の進路は、進学が30%、就職が70%で、最近では船舶、水産、海洋関係を含めた求人数が増加傾向にあり、同校で学んだことを生かせる進路に進む生徒が増えている。

しかし、漁業者になる生徒は年に1人ぐらいと極めて少ないのが現状。理由は、生徒の家族などに漁業を営む者がほとんどなく、「漁業者になりたいか」とたずねても「よくわからない」と答える生徒が大半で、漁業のイメージをつかめないということが大きな原因となっている。また、漁業への新規参入が難しいという現状があり、参入ルートを開拓することも一つの狙いとなっている。

◇地域企業が連携

このプログラムは@生徒の現場実習A技術者などによる学校での実践的指導B教員の現場研修C協力機関との共同研究からなる。学校だけではなく、漁協や食品加工会社、教育委員会など地域の多くの人たちが連携し一丸となって人材育成に取り組んでいるのが大きな特徴だ。

生徒の現場実習として今年は、海洋技術科の生徒が5月25日〜6月19日まで、会瀬漁協で定置網船、はさき漁協で旋網船の実習を行った。また9月7日〜18日には、会瀬漁協で海洋工学科が定置網実習、同期間海洋食品科では那珂湊水産加工団地で、食品加工や販売などの実習を行った。

県外からの新規参入も広く受け入れている日立市の会瀬漁協(横田政男代表理事組合長)での実習は、番屋と呼ばれる漁業者が利用する宿泊施設で、生徒達は漁業者と一緒に寝泊まりしながら働き、実際の漁業の現場を体験した。

ここで生徒たちは、漁業者たちと生活を共にしコミュニケーションを図ることで普段できない経験をし、漁業への理解を深めた。また漁業者たちからも「若い人たちと仕事をするのはとても楽しい」という声が聞かれた。

一方、海洋食品科は、地元の企業数社で水産食品の加工や販売などの実習を行った。

生徒を受け入れた企業の一つ、ひたちなか市の川達水産、齋藤憲一経理兼総務部長は、「水産食品関係も従業員の高齢化が進んでおり、若い人材は宝。食品加工の手法や伝統を継承してもらい、質の良い食品を提供し続けたい。地域を活性化させるためにも若い人に入社してもらいたい」と話している。

◇イメージ向上

昨年実習の前後に行われた生徒へのアンケート調査では、「漁業者になりたいか」との問いに、実習前は「どちらかというと漁業者になりたい」と回答した生徒が1人だったのに対し、実習後は5人に増加した。また漁業に対するイメージを「良い」「どちらかというと良い」と答えた生徒は、実習前は6人だったのに対し、実習後は16人と大幅に増えたことなどから、実習により漁業・水産業に対する勤労観や職業観が変化し、理解が深まっていることがわかる。

また実習により、就職前に、ある程度自分の適正を判断できる利点もあり、就職してからのミスマッチによる早期離職問題の解決策としても成果が期待される。 来年度には新たに、海洋情報科の実習も行う予定だ。その後は3年間のプログラムの成果を検討し、なんらかの形で継続していきたいと同校関係者は話している。

●オオシロカゲロウの大発生要因を探る
県立磯原郷英高・理科部が3カ月観察
県立磯原郷英高校(北茨城市磯原町)の理科部(山崎卓也部長、部員数12人)が6月から9月にかけて、同校近くを流れる花園川でオオシロカゲロウの大発生を観察した。調査結果をまとめ、11月に開催される同校文化祭などで発表する予定だ。

オオシロカゲロウは蜉蝣(カゲロウ)目、シロイロカゲロウ科の昆虫。9月中旬ごろに大量羽化が見られる。街灯などの光に集まり、激しく飛び回る。川が汚れていても生息できるため、水の汚れを判断する指標生物ともされている。

同部顧問の有賀俊司教諭が昨年、同市内を流れる大北川の支流の花園川で、偶然に大発生を確認。花園川の生物などを調べていた理科部が今年6月から調査に乗り出した。調査場所は花園川に架かる若宮橋から約1`上流までの間。夜6時半ごろから8時ごろまで水面や発生時の様子などを観察してきた。

観察は、6月から8月にかけて川中の幼虫を調査し、確認。今年は7日ごろに発生を確認し、9日には2万匹を超える大量発生があったという。観察記録をつけている2年生の工藤琢海君(16)は「珍しいものと知って驚いた。大発生では街灯が覆われて近づけないほどだった」と、大量発生を確認できた時の驚きを話した。

今回の観察の目的について有賀教諭は「今の子どもたちは生き物に直に触れることが少ない。観察する力を身に付けてもらえれば」と話す。

理科部では今回のオオシロカゲロウの観察結果をまとめ、11月の文化祭で発表する予定で、「中学・高校生物研究発表大会」などにも参加できるよう準備を進めている。

●土浦で「まちなか元気市」
東国原・宮崎県知事迎え、シンポジウムも
土浦市の中心市街地を活性化させようと「土浦まちなか元気市」が23日、同市市大和町のうらら広場周辺で盛大に開催され、多くの家族連れなどでにぎわった。人のにぎわいが消失しているJR土浦駅駅前の中心市街地で、商業者や農業者、市民などが協働参加するイベントを開催することで、まちなかの元気とにぎわいイメージを発信し、商店街を活性化させるのが目的。今回で7回目。

同駅西口、うらら広場のステージでは、亀城太鼓保存会による和太鼓や、トマトクラブ、スーパーキッズなど地元の子どもたちがさまざまなダンスを披露。また近くでは同市出身のパフォーマー、チキが水晶を使ったジャグリングやロボットダンスなど多彩な芸を披露し、歓声を集めた。

同日は協働事業として、宮崎土浦合同物産展や土浦市まちづくりシンポジウム、サウンド蔵つちうら2009ムーンライトコンサートも開催された。

県南学習センターで開催された、同シンポジウムでは宮崎県知事の東国原英夫氏が『「どげんかせんといかん」一人ひとりの意識がまちを変える!』をテーマに講演。

「小学生のときから政治家とお笑い芸人になるのが夢で、両方になりたかった。宮崎を有名にして住民を幸せにしたいと考えていた」というエピソードから始まり、芸人時代の話や、知事に立候補した経緯などを紹介した。

また知事就任後に県庁舎を観光地にして、年間50万人が訪れる場所になったことや、観光と農産物を中心にPRし、宮崎県の活性化に成功した例などを示し、「地方分権には地方の活力、活性化が欠かせない。まちを明るくするのは市民。自分の地元に自信や誇りを持つことが大切」などとまとめた。苦労話や笑い話なども織り交ぜながら講演し、会場には終始笑いが絶えなかった。

●宮大工・後藤縫殿之助の足跡たどる
坂東・さしま郷土館に彫刻作品
郷土が生んだ希代の彫刻師「後藤縫殿之助(ごとうぬいのすけ)の足跡展」が、坂東市山のさしま郷土館ミューズで開催されている。後藤氏は生涯を宮大工として生き、県内外の神社仏閣に数多くの精巧な建築彫刻作品を残した。同展では、生家や神社に残る彫刻作品や写真、下絵図面など約200点を紹介している。

後藤氏は、184年前の1825年(文政8年)に下総国猿島郡猫実村(坂東市猫実)に野口弥左衛門の次男として生まれた。15歳の時、志を立て笠間の宮大工・後藤茂右衛門に弟子入り。厳しい修業を積み、24歳の時に後藤姓を受けて独立。以後笠間に居を定め、77歳で生涯を閉じるまで、優れた技量を発揮し、県内外の神社仏閣に、比類なき装飾彫刻を数多く残した。

今回展示されているのは、神田山新田八幡神社、笠間稲荷神社、西金砂神社、大洗磯前神社、村松虚空蔵堂、金村別雷神社、水海道報国寺、菅生町日枝神社などに残る彫刻の写真93点、彫刻作品19点、下絵図面や絵本18点、ノミ、カンナなどの道具類60点など。

中でも1877年(明治10年)に東京・上野で開催された第1回内国勧業博覧会に後藤氏が制作出品した「獅猊」の彫物(1対)は、木の年輪を使い、胸部や腰部に力強さを立体的に表現した作品で、同じ木から唐獅子と台座を彫ったことが分かる。この博覧会で時の内務卿・大久保利通から「花紋賞牌」を授与。この獅猊は現在、笠間稲荷神社に所蔵されている。

同展を見に訪れた市内の70代の男性は「話では聞いたことはあるが、彫刻を見るのは初めて。見事な技量で感激した」、後藤家系図を受け継いでいる福島県いわき市在住の彫刻師・後藤洋一氏も訪れ、「自分も先祖のことがよく分かっていなかった。今回の足跡展で昔の作品がこんなにあるとは知らなかった。企画者の皆さんに心から感謝し、作品を大事に残したい」と話していた。

入場無料。10月25日まで開催。休館は月曜と24日、10月13日。問い合わせは同館(電話0280・88・8700)まで。

●「水戸納豆カレー」10月下旬発売へ
まちおこしへ商品続々
特別企画「コみケッとスペシャル5イン水戸」が来年3月21、22日に水戸市泉町の伊勢甚泉町北ビル(旧京成百貨店)などで開催されるのに先立って、同イベント関連のまちおこし商品として、だるま食品(本社・水戸市)の協力を得て「水戸納豆カレー」が10月下旬に発売される。

同イベントは、夏と冬の年2回開かれる国内最大の同人誌展示即売会「コミックマーケット」(コミケット、コミケ)の特別企画。イベントを共催する「コミケでまちおこし・水戸実行委員会」と「コミックマーケット準備会」などの関係者が23日、同市五軒町の水戸芸術館で記者会見し明らかにした。

同カレーは、レトルトタイプのカレーで、カレーの中に納豆が入っているという。商品パッケージには、古河市出身のイラストレーター・介錯さんによる、カレーと納豆を手にしたメイド女性の絵が描かれている。同カレーは、JR水戸駅近辺の土産物販売店をはじめ、全国のアニメグッズ販売店などでも販売していく予定。

コミケ水戸関連の商品としては、これまでに8月14〜16日に東京国際展示場で開催された「コミックマーケット76」の会場で限定発売された菓子「梅さぶれ〜夏コミに行ってきました。水戸にも行きます。」(亀印製菓製造)が販売され、すでに完売している。

今後は12月29〜31日に同所で開催される「コミックマーケット77」でも、新種の菓子を販売する予定という。

記者会見の席上で、同委員会の横須賀徹・常磐大学コミュニティ振興学部教授は、来年3月のコミケ水戸について「夏と冬で開催されるコミケが、水戸で開催されるのを、これからの財産になればと思う」と、コミケがまちおこしのきっかけにつながる期待感を表明。同準備会の市川孝一共同代表は、「コミケでまちおこし」のテーマを踏まえて「いろいろな商品開発をして、何ができるんだろうか、(まちおこし商品を)何個出せるのだろうか、いろいろやってみたい」と述べた。

このほか、3月上旬には、コミケ出展サークルの紹介と一緒に、水戸市内の観光案内を加えた内容のガイドブックを販売する予定。


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