コイヘルペス問題 コイ養殖業者の今と今後



KHV感染についての調査が行われている、県内水面水産試験場内のいけす=玉造町甲
水温上昇でウイルス再度活発化

霞ケ浦や北浦で2003年10月、コイヘルペスウイルス病(KHV)が発生、養殖コイが大量死した。

県からの全量処分命令に基づき、1月から両湖の養殖業者58経営体の養殖コイ(三千トン)の全量処分が開始され、3月末に完了。国内最大のコイ養殖地が姿を消した。

また全量処分の対象となった全経営体に対し、国や県、市町村で補償した損失補償費約五億六千万円(実勢価格8割)は4月中に全支払いが完了し、昨年の騒動に一つの区切りがついた。
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しかし、依然、課題は尽きない。養殖業者が最も注目するのは、両湖で養殖業は再開できるか否かだ。

玉造町甲の県内水面水産試験場では3月からKHVの感染試験を実施。これは水温低下で同ウイルスがこう着状態になるが、18度以上になると活性化する可能性が高くなるため、実際に養殖業者から購入したコイの成魚と稚魚を屋内のいけすで観察。また霞ケ浦の網いけすで内水試が飼育した健康魚の変化を見る二種類の試験。

開始当初は異変は見られなかったが、水温が18度を超えた今月中旬以降、次々に異変が発生。

内水試は今月20日、屋内で飼育する成魚(2kg)42尾が全滅、また500尾の幼魚(約45g)中、142尾がへい死したと発表した。

今月中旬には玉造町の陸上池の稚コイ、牛久沼の天然コイがKHVに感染していることが相次いで分かった。地下水での養殖コイや霞ケ浦、北浦以外の天然水域に生息するコイの感染は県内初で、関係者にさらに追い討ちをかけた。
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霞ケ浦で養殖業を営む男性は、全量処分以来、内水試での試験結果に注意を払いながら、漁船の整備や畑での農作業を行いつつ、将来が見えないもんもんとした日々を過ごす。

「業者は廃業に賛成、反対、迷っている段階の三派に分かれる。息子や孫ら後継者がいたり、養殖規模によって選択は異なる。県の検査も途中なので、再就職する時期ではない。だが大部分は養殖業再開を絶望視しているようだ」

国の移動禁止命令については、「人が食べても問題はない。なのに出荷できないのはなぜなのか? 法改正を一番訴えたいところだ」と国へ強く要望する。

内水試では、六月から両湖に面する玉造町、北浦町、大洋村の養殖いけすで、現時点の水温で、湖で飼育するとどうなるかを業者に確認してもらうための検査も実施する。

県漁政課は「養殖業者が今後養殖を継続するかどうかは、この検査結果の後、判断してもらうことになる。その後、養殖業を継続しないことで一本化すれば、県では網いけすの撤去費や廃業に伴う補償を国や各自治体と検討していく」と話している。

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