差別化 共産は批判票吸収狙う



14日の公開討論会。田谷氏(中)は、2大政党との違いを訴えた=水戸市千波町の県総合福祉会館
政策優先で独自色強調

◆運動量◆
「自衛隊はイラクから撤退すべきだ」「年金法は、参院選の結果しだいでストップできる」。田谷氏は五回目の国政選挙で、参院選は一九九五年以来となる。論争力を買われるだけに、街頭演説の言葉にも力が入る。

運動量も半端ではない。三月から、「全県キャラバン」で全県を二周。連日、街頭演説に立つほか、大小の集会も六十カ所を数え、参加者も三千六百人に上るという。組織が弱い分を動きで補う。

今回、茨城選挙区は無風とされ、各陣営そろって低投票率を予想する。田谷陣営は「投票率の低さは、有権者が怒っている証」と強調。「投票に結びつけられるかが勝負。われわれの努力次第」と気を引き締める。

◆浮き沈み◆
県内の共産党はここ十年、大きな浮き沈みを経験した。一九九五年の参院選は、四万八千票で惨敗だったが、九六年の総選挙から、二〇〇〇年の総選挙まで、全県で十万票前後が続いた。

社会党が、自民党と組んだ村山内閣以来、安保・自衛隊、国旗・国歌などを方針転換、党分裂と社民党への名称変更で、旧革新票、不満層の行き場がなくなり、それらの受け皿となったためだ。

特に九八年は、参院選で十一万票を獲得。同年暮れの県議選も、史上初の三議席を得るなど、順風満帆に見えた時期もあった。それが、〇一年の参院では六万七千票、〇二年の県議選も二議席と下降気流に。

昨年は、再びやや盛り返す。まず、参院補選で県委員会の小島修書記長が、自民党との一騎打ちとはいえ、党はじまって以来の十七万票を獲て、秋の総選挙でも全県で八万票台を確保。厳しい情勢は続くが、「反転攻勢の芽」と期待する。

◆潜在多数派?◆
衆院の選挙制度が、小選挙区制となって九年。大政党有利、中小政党不利な制度力学から、政党の離合集散と淘汰が続き、昨年秋には民主が自由党を吸収した。報道も、「自民民主」の二大政党論をあおる。

そんな中で、共産が生き残るには、従来以上に独自性、他党との差別化が必要になる。年金問題では党内で未納者が発覚。トーンダウンしたが、田谷氏自身に未納はない。

年金に加え、自衛隊多国籍軍参加、憲法改正など、お得意の分野が争点に浮上した。日立電鉄廃止問題、水戸メガモール問題など、地域課題でも弱者の立場から問題提起。県委員会には、保守層からの電話も。有権者の不満が見え隠れする。

「自民も民主も根っこは同じ。財界主導の保守二大政党で、国民の暮らしは良くならない。政策の世論調査をみると、私たちこそが潜在的多数派」。県委員会の関戸秀子委員長は胸を張る。正念場が間近に迫った。

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