善戦? 社民、逆境を突いて微増



公示前、候補でもある福島党首が来県=水戸市千波町の県民文化センター小ホール
民主に食われ目標は達せず

◆浮き沈み
世は二大政党に浮かれる。小党に厳しい環境の中、社民党は比例区で、改選二議席を維持した。県内でも、五万三千百五十八票を獲得。昨秋の総選挙を一千票下回ったが、前回参院選よりは六千票増やしている。

社民の県内比例は、一九九八年の参院選が六万七千票、二〇〇〇年の衆院選が九万六千票、〇一年の参院選が四万七千票、昨年の衆院選が五万四千票と浮き沈み。党勢が安定しない。

今回は、党県連が福島瑞穂党首、私鉄県連が渕上貞夫副党首を担当。役員らが、選挙カーで全県を走った。「手応えを感じた。目標の九万八千には程遠いが、現状では善戦と言っていい」。高沢勝一副代表はつぶやく。

とはいえ、内部批判もある。「これが選挙なのか?緊張感がない」。水戸市大工町の党県連で、留守番の県連役員がボヤいた。別の関係者も言う。「やはり、選挙区に候補がいないと辛い」。

◆小党の悲哀
「この前、社民党の大嶋(修一)代表に会ったら、『社民党は小さくなっちゃって…』と。少し弱気になってた」。そう言うのは、共産党の関戸秀子・県委員長。社民は、それほど弱気になっているようだ。

というのも、社民党の前身は日本社会党であり、社民党県連の前身は社会党県本部。国政でも県政でも、中央も地方も、長らく野党第一党、野党の長男坊として、常に日の当たるところを歩いてきた。

だが、細川内閣への参画と、村山内閣での政策転換で、革新無党派層が離反する。内紛から、矢田部理・元県本部委員長が、離党して新社会党を結成し、新党構想の破綻から民主党も分裂した。昔日の面影はない。

年金関連の嘘発覚、多国籍軍参加、憲法改正論議など、社党時代なら左翼バネで、飛躍できる政治情勢だが、ジリ貧の党勢のため、民主に票を食われるばかり。大嶋代表のボヤきも故なしではない。

◆労組離れ
組織の縮小再編は党に限らない。分裂と小選挙区制が、長期低落傾向に拍車をかけ、一心同体だった頼みの労組が、新たな野党第一党、民主党に大挙して急速にシフトした。政界は数がモノを言うからだった。

今回も、労組の社民離れが続いた。自治労や茨教組など、並列支持の労組も、しだいしだいに民主に流れ、社民色の強い中小労組すら…。昔、強い絆で結ばれた官公労を含め、民主主軸を覆すことは極めて難しい。

六年前の参院選は、民主新人の郡司彰氏を支援。自治労県本部などを柱に、「選挙区は郡司、比例区は社民党」で、党と労組が一丸で選挙区、比例区を戦ったが、今回はその一体感は見えなかった。

党は一時、土井たか子前党首、福島瑞穂現党首、辻元清美・元政調会長ら、女性パワーを前面にしたが、辻元氏、土井氏周辺の不祥事でつまずく。衆院小選挙区の力学で、再生の活力を減殺した。展望はまだ見えない。

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