| 競合する高速バス | |
|
「ドル箱路線」に打撃 小回り利く対抗策検討 |
|
現在、全国で高速バスの運行が盛んだ。特急つくば号は一九八七年に、関東鉄道とJRバス関東が共同で運行を開始した。これは全国の先駆けともなった。 運行開始当初は、一時間間隔の十六往復だった。その後、利用者の増加に伴って、運行本数を増やしていき、現在は十五分間隔の八十八往復になっている。 夜間の東京駅八重洲南口。つくばセンター行きの高速バス出発所は、バスの到着を待つ利用客が長い列を作っている。車両定員は四十五人で、満席となり「積み残し」も少なくない。この場合、臨時の続行便も運行される。 二〇〇二年度の一日当たり利用客数は五千四百人。当初の年間八十万人に比べ、二・五倍の二百万人に増えた。これは両社の「ドル箱路線」的存在に成長した。関鉄では「高速バスと鉄道の収入割合は七対三で、赤字の鉄道部分を補っている」と話す。 東京駅―つくばセンター間は上り六十七`、下り六十五`。所要時間は上り九十―百十分、下り六十五分が目安だ。上りは常磐道から首都高に入ると、慢性的な渋滞で時間がかかる。下りは渋滞が少なく、ほぼ一定の到着時間だ。 関鉄によると、上りと下りの利用客割合は四対六で、「下りは満席状態」という。到着時間が不正確な上りは、敬遠される傾向にある。 「行きは常磐線荒川沖駅から電車を利用する。帰りは必ず座れる高速バスを利用する」。都内へ毎月数回出張するつくば市内の会社員男性はこう話す。 TXは秋葉原―つくば間を四十五分で結ぶ。一日の運行本数は百九十五往復、ラッシュ時は一時間に二十四本を運行する。高速バスに比べ、圧倒的な輸送力と定時性を持つ。 関鉄とJRバス関東は昨年三月、TX開通に関連した利用者アンケートを実施した。 「上りは時間が不正確なため、高速バスよりもTXを利用するという答えが多かった。下りのお客は残ってもらえるかな思っている」。関鉄では、上りの利用客激減は、必至の状態とみている。 東京駅―つくばセンター間で昨年、JRバス関東は国内初の二階建て全長十五メートルの長大バス「メガライナー」の運行を開始した。関鉄も二月から運行を開始し、両社で二台ずつ運行している。 メガライナーは、定員が従来型に比べ二倍の八十四人。東京駅での利用客混雑状況に対応するための導入だ。「待たずに乗れる」メガライナーは、高速バスの快適性を出し、TXに対抗した一つの利用客確保策ともいえる。 関鉄では「TX開通で利用客が減少し、高速バスの本数を減らすとなると、客はますます遠のいてしまう。小回りの利くバスの特徴を生かしたい」という。現在、対応策を検討中だ。 |
|
|
|