まちおこし

パンがつくばの新名物
フクロウ彫刻で道案内

フクロウ彫刻の設置が予定されているつくば市中心部にある遊歩道=つくば市吾妻
「科学のほかに、つくばを売り出す方法はないか」。つくば市とつくば市商工会は、つくばエクスプレス(TX)の開通に合わせ、まちおこしにつながる新たなつくばブランドの創出とイメージづくりに取り組んでいる。

第一弾として「パンとフクロウのまちつくば」をPRしていく考えだ。市内にはパンを製造、販売するしゃれた造りのベーカリーが多く、約二十五店ある。フクロウは農村と人里環境を代表する「森の哲学者」といわれる鳥で、市の鳥に制定されている。パンとフクロウ。何気ないこの二つの素材を使ってのまちおこしだ。

市内にあるベーカリーの存在は、以前は主婦らの間に口コミで伝わり、今はインターネットサイトのグルメ情報などで広く知られるようになった。市内だけでなく、周辺市町村からの固定客も増えてきた。客の行列ができるような評判の店も多い。

パン用の小麦粉は輸入が多い。市内の食品総合研究所で、県内産の小麦粉でも食味が良いパンづくり方法を開発した。各店では県内産の小麦粉を使った産直のパンをつくり、食の安全面から栽培農家の生産者情報を記す方法も検討されている。

大手製粉メーカーも小麦粉の提供を予定している。こうして焼き上がったパンは各店の店先で販売するほか、西武百貨店筑波店内でも各店の特徴ある日替わりパン販売を検討している。

研究学園地区内には同じような交差点が多く、分かりにくいとの指摘がある。各施設などの案内板なども不備だ。このため、芸術性を持たせたフクロウの彫刻を公園のほか、市中心部を南北につながる遊歩道のぺデストリアンデッキなどの各所に設置する計画だ。

市観光物産課では「TXのつくば駅を降りたら、『つくば国際会議場はこちら』といったように、フクロウが道案内をするようなインフォメーション的役割を果たしたい」という。

彫刻の制作は筑波大学芸術専門学群の学生らに依頼する。彫刻を置く台座は市内の石材組合が提供する。彫刻は毎年二十―三十個程度を制作してもらい、最終的には三百種類のフクロウ彫刻を設置し、ランドマークにしたい考えだ。

筑波大は昨年秋に開学三十周年を迎えた。これまで市との結び付きは薄かった。一方、東京芸術大がある取手市は、学生らが制作した彫刻やオブジェを市内各所に設置するなど「アートのあるまちづくり」を実施している。つくば市も取手市の取り組みを参考にし、大学に協力を呼び掛けた。

市商工会の新妻貞夫事務局長は「TX開通時にまずはフクロウ、次に二カ月後にはパンを売り出す計画。将来的には市の花・鳥・木に関連し、フクロウのほかにも花と木にちなんだ特産品づくりを検討している」と話す。

市の花はホシザキユキノシタ。筑波山固有の貴重な山野草で、花弁が白い星のような形をしている。現在、市内の業者がこの花をテーマにした清酒やワイン、菓子づくりに挑戦している。市の木はケヤキで、市内産ケヤキを使った木工品を生産、販売する計画もある。

市商工会では市内のベーカリーも含めて観光スポットを紹介する地図を作成する予定だ。


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