正念場の国際会議場

首都圏からの近さPR
利用増へサービス充実

ガラス多用の壁面と4階まで吹き抜けが特徴の会議場入り口=つくば市竹園
つくばの研究開発機能の強化や地域経済の活性化などを目的に整備されたつくば市竹園のつくば国際会議場。「近い、安い、きれい」がキャッチフレーズだ。

国内最大の科学技術都市つくばで、研究交流の国際化や高度化に対応できる本格的な施設として、県と科学技術振興事業団が百八十六億円の事業費をかけて、一九九八年六月に開館した。

四階建て延べ床面積約二万三千平方メートルの施設には、千二百人以上が収容できる大ホールをはじめ、大小合わせて十九の会議室がある。大ホールには四百インチの大型スクリーンや六カ国語対応の同時通訳システムなどを備えている。

開館から間もなく六年目を迎える。筑波研究学園都市を控えた立地条件をはじめ、最新鋭設備や首都圏の施設に比べ半額程度に抑えた料金などが奏功し、好調な利用状況となっている。

つくばエクスプレス(TX)が開通すれば、東京方面から会議場までのアクセスが大きく改善される。その半面、つくばから東京方面までのアクセスも同様なことが言える。

TX開通で利用者が東京方面へ移り、減ってしまう「ストロー現象」の恐れもある。県は利用者の増加につなげるため、さらにサービスの充実に努めていく方針だ。これからが大きな正念場となる。

会議場の利用状況をみると、会議開催件数は九九年度が七百六件、二〇〇〇年度が千六十九件、〇一年度が千八件、〇二年度が千百五十五件。オープンから四年間の参加人数は百万人を超えた。

参加者の宿泊費や飲食費、交通費のほか、主催者の開催経費など会議開催による県内への経済波及効果は、〇〇年度実績で五十四億円と推計された。

〇〇年には天皇皇后両陛下を迎えての酸性雨国際学会をはじめ、六十四件の国際会議が開催された。これは国際観光振興会が全国主要会場別の国際会議開催件数をまとめた「二〇〇〇年コンベンション統計」によると、経団連会館、東京大学に次いで第三位だった。

国際会議場としては、首都圏や関西地区の大規模会議施設を抑えて第一位になった。その後、国際会議開催件数は、〇一年度が五十六件で全国五位、〇二年度が四十二件で十位だった。これまで世界的に権威ある学会の開催も少なくない。

つくば国際会議場総務企画課の宮本和彦課長は、「東京方面からの利用者にとって『茨城は遠い』とのイメージがある」と話す。

「しかし、高速バスで六十五分程度で来ると『意外と近いね』と言う。TXだと四十五分。首都圏から近くなり、つくばへは来やすくなる」とし、さらに「近さ」をPRしていく。

TX開通後、利用者の増加につなげるためには、「サービスの充実が必要」と説明する。「利用者には『つくばで会議を開きたい』という満足感がなければ、ほかへ行ってしまう。使い勝手の良さと職員の対応が重要になってくる」とみている。

今後、会議の誘致活動はもちろん、神戸市のような地元との連携によるコンベンション都市戦略がますます重要な取り組みとなってくる。国際会議観光都市としての充実とともに、コンベンションによる地域振興が求められる。


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