23地域、65市町村で検討
なお流動的な要素残す

「平成の大合併」がいよいよ大詰めの段階を迎えた。手続きに22カ月を要すため、合併特例法期限内合併をスタートさせるタイムリミットは既に過ぎたとされてはいるが、これから法定協議会を立ち上げる地域もある。駆け込みの可能性も含め、枠組みの決定には、なお流動的な要素を残している。

必ずしも「時間切れ」と言い切れない理由の一つは、来年3月末で失効する合併特例法の一部改正法案が今国会に提出されていること。

同改正法が成立すると、経過措置が認められる。来年3月末までに合併議決を済ませ、知事に合併を申請すれば、合併期日は2006年3月末まで一年間延長できる。合併時期が05年度にずれ込んでも、同法が用意したメリットを享受することができるからだ。

岡田克幸県広域行政推進室長は「法定協は月1回のペースが理想。短期間でも手続きは可能だが、住民への説明が不十分になりがち」と、駆け込み合併を心配する。一方で、可能性がある限り、合併を支援し、働き掛けている、というのも現実だ。
    ◇
県市町村課のまとめによると、4月1日現在、県内で設置されている法定協議会は20地域(休止中の水戸市・常北町、麻生町・北浦町は除く)、関係市町村は58市町村に上る。阿見町・美浦村が1日に法定協に移行したため、任意協議会はなくなった。法定協の中で、昨年7月に解散を決めたものの再燃の兆しがある古河市・総和町・三和町のほか、土浦市・新治村、水海道市・伊奈町・谷和原村、大洗町・旭村の3地域でも動きがある。

これらをすべて含めると、23地域、65市町村となり、関係市町村数は全体の八割近い。このうち、大宮町・山方町・美和村・緒川村・御前山村(2004年10月16日合併)、常陸太田市・金砂郷町・水府村・里美村(同12月1日合併)、水戸市・内原町(2005年2月1日合併)の3地域は既に合併協定書の調印を済ませており、水戸市・内原町は県議会議決まで完了した。

橋本昌知事は2日の定例会見で、「合併特例債は第二段階の合併でも使える。大きくまとまる(合併する)のが難しいならば、小さくてもとりあえずまとまり、特例債を持ってまた集まればいい」と一部市町村に説明していることを紹介した。
    ◇
現行の合併特例法は経過措置を除いて延長されない。政府は合併特例債などの財政支援措置は打ち切り、知事の権限を強化する新法を今国会に提出した。一万人未満の町村の合併を推進する狙いもあったが、法案には「一万人未満」は盛り込まれず、総務省が策定する基本指針で、一万人を基礎自治体の目安にする方向だ。

県内で一万人未満の町村は14町村ある。ただ、いずれも合併検討の23地域に入っており、一万人未満はなくなる可能性が高い。

橋本昌知事は2日の会見で、現在の合併が一段落した段階で、県として今後の体制の在り方をまとめていく考えを示した。市町村にある程度横並びで権限を委譲していく場合、小規模な町村では対応しきれないからで、新法下でもできるだけ関与していく姿勢を示した。
    ◇
合併特例法の期限まで一年を切った。追い込みに入る各地区の取り組み状況、課題などを追った。



BACKHOME