−木内野球の夏が終わって− |
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【八月十八日の二回戦、智弁和歌山戦。木内幸男監督のさい配が的中し、強豪校に競り勝った。特にエース磯部洋輝投手(三年)からリリーフした飯島秀明投手(三年)が好投。代打の上田博司選手(三年)の平凡な当たりが、守備の乱れを誘った。最後も、代打の佐藤一平選手(一年)がダメ押しの適時打を放つなど、6―3で相手の追撃を振り切った】 木内 (開口一番)勝ったような気がしないんですがね。 ―五回に内野安打2本で磯部投手から飯島投手に代えました。 木内 磯部につきがありませんでした。野球には運というものが必要で、いないところに打球が飛んでいってしまうわ、取れるか取れないかのところにボールが飛んでしまう。取れればアウトになるんですが、でも取れないと…。磯部は非常にツキのないピッチングをしているなあ、と思いまして。 やはり代えちゃうのはいけないんでしょうが、これが監督の勘なんですが、「えーい、ひとつ飯島に託してみようか」ということになりましてね。 ―その五回の交代がピタリと当たった形になりましたね。 木内 まぁ、磯部でも抑えたと思うんですけど、やはり(ゲームの)流れっていうものを、今の子供たちには非常に大事にしてやらないとね、昔の子と違いますので。そのあたりの流れを見て、「いかんな」という感じだった。それで、もう一回流れを変えてみようということで、ピッチャーを代えたんです。 当たったとも言えないし、外れたとも言えないし、真ん中ぐらいですよ(笑)。 ―七回、八回に出た走者をタイムリーで返し、いい形で終わりましたね。 木内 あきらめてて、「ヒットなんて出っこないよ」と話していたところで、ヒットが出た。監督を裏切ってくれると、チームは強くなるんだな(笑)。 ―相手の失策(五回の投前ゴロから一塁への悪送球)がなければ、どうなっていたか分からない試合でしたけど。 木内 何も考えない。あの点が入ったから、今度は勝つことだけを考える。(ミスは)やる方が悪いの、それはね。ただでもらったんだから、その2点を生かさなきゃ。これが監督の仕事なんですよ。エラーに乗じて勝てなきゃしょうがないんですよ。 ―(この試合で犠打6本を決めたように)積極的にバントをしてましたけど。 木内 きょうは(バントを)やるまいと思っていたんですよ、バントなしで戦おう、とね。要するに6点目標だったんで。バントでゴロの1点でもしょうがなかったんです。初回に2点入って、欲が出てバントをやった。積み重ねて1点ずつ四回取ればいいですから。意思に反してバントをやる羽目になった。やっぱり勝てる試合は勝ってやんないとね、勝てる試合ですから。 ―上田選手を代打に送ったのは。 木内 上田は元4番なんです。元4番が意地を見せるかなぁと思ったんです。二シーズンぐらい4番を打ったことがあるんですから。元4番がベンチに三人ぐらいいるんですから、変なチームなんですよ、(笑)。 そうやってチャンスをやりながら、使える選手を見つけ出すんです、甲子園に来てね。大会ではツキのある選手、ラッキーボーイ的なものを作り出すと、割と楽にゲームが進んでいく。(そういう選手を)探しているんですが、一年生がなったんでは困ったなあ、と思ってるんですがね(笑)。 ―九回の守りで木内監督の表情に笑顔がありましたが。 木内 (飯島投手の四球に)わざわざお膳立てするなという苦笑いです。実戦不足かなぁと思いますけど、でもあれ(飯島)が帰ってきたのは大きいでしょう。 |
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