−木内野球の夏が終わって− |
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【八月二十一日、準々決勝の相手は鳥栖商。前の第三試合のゲームが雨の影響で、一時間二十分間中断。ぬかるんだグラウンドを利用して木内幸男監督は、相手の足元を揺さぶるためバンド攻勢を展開。スクイズ3本、バントヒットと犠打、計5本のバントを決め手堅く加点。五番の吉原皓史選手(三年)と代わった藤崎浩太選手(三年)が、甲子園初スタメンで2本の二塁打を放つ活躍をみせるなど、5―1で下し十年ぶりに四強入りした】 木内 (勝って開口一番に)こんなにバントやっていいのかなぁと思うんですけど、左バッターが(相手の)左ピッチャーを打てないんでねぇー。子供たちが一つでも多くやりたいと言うことなので、「好きにやらせてください」と言えばノーサインでいいんですが、「一つでも多くやりたい。サインをどんどん出してください」というようなことを言われましたんでね…。 子供たちは勝ちたがっている割には点をちょっと、点をまずっていましたよ、雨ですからね。えー、一回(体を)作って、また休んで、ものを食べてまた出るというところで五十分ぐらいの間があったんですよ。ここで意欲的なものが少し抜かれましてね。やっぱり子供なんだなぁと思いましたけどね。 一、二回は(打撃は)すごくひどかったですよ。トップフライばっかり上げて。(選手は)「球きてない、球きてない」と言いながらもトップフライ打ってるんですよ。ですから打つのを止めようということになったんですが。 「好きにやりたければ勝手にやらせるよ」という話をしたんですが、やっぱり(選手が)「勝ちたい」と言ったので、勝たせるためにああしなくちゃならんかなぁと思ってんですがね。(バントを)やり過ぎたという反省はしています。 ―初めて先制されてバント、盗塁といろんなことをしましたが。 木内 そうですね、これがウチの持ち味でねー、歴代のチームと違って力押しができるチームじゃないんですよ…。毎日室内ばっかりで走り込みが足りないんで足腰の切れが悪い。そうかと言ってこの暑さで表に出て走って来ようというわけにもいかない。その辺が監督の悩みなんですが。腰の切れが悪くてバッティングが良くない。 ―9番の磯部洋輝選手が決めた1点目のスクイズは初球でしたが。 木内 この前の試合では(カウント)2・2までやれなかったですから。早いうちから逆もあるということもチームにも分かってもらはなくちゃなりませんから。追い込まれてからいつもスクイズをやるというわけではない、ということもあって。やっぱり手の内というのは、小出ししながらやるもんで、いつも同じようなことはしません(笑)。 ―バントはグラウンド状態を見て仕掛けたのですか。 木内 ピッチャーが(マウンドから)走って降りてくると尻もちをつく。それも狙ってたんです。で、きょうはバントが多かったんですが。ボールの転がりはいいですが、体重のある人間が走ってくると足をとられる。そういうところでバント攻めは有効であるというように解釈はしておりました。 ―藤崎君のスタメンはいつ決めましたか。 木内 きのうの試合(二十日の3回戦・静岡戦)終了後に4番・5番の調子が良くない、そこにもう一人なんとかなる人間を置かなきゃだめだということでね、かけてみた。元の4番の飯島(秀明投手)の先発でも良かったんですが。もっと打線は良くなるんですが、今は打線じゃないんですよ。守りを固めなきゃいけない、ピッチャーが頑張っているからね。だから少ない点数を取って勝って逃げる、というチーム作りです。 ―藤崎君の起用の理由は? 木内 練習を見ていても良くなった。ただきょう、スタメンになって指導をして、そしてその指導を自分のものにした。自分が出られるようになっただけで切り替えられるようになるんですよ、人間はね。そういう意味で藤崎が思うように、指導するようにバッティングするようになった。 |
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