−木内野球の夏が終わって− |
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【八月二十二日、準決勝の相手は桐生第一。序盤から点の取り合いとなったが、木内幸男監督はバントを多用した鳥栖商戦とは対照的に強攻策を敢行。3番・坂克彦(三年)の右中間へのフェンスに当たる三塁打が飛び出すなど、強打による積極的な攻めが大当たりし、そつなく得点をたたき出し、十六年ぶりに決勝にコマを進めた】 ―頂点に近づくにつれ、試合運びにも磨きがかかってきたようですが。 木内 今まではバントをやって勝ってきたものですから。きょうは(相手)ピッチャーがいいんで、バッティングに磨きをかけないと勝てないということで、スクイズは止めたという感じです。五回までは良かった、それ以降すごい暑さで、子供たちがすぐにチェンジになる野球をやり始めましてね…(笑)。 ―監督の選手起用に選手が十分に応え、そして、いよいよあすは優勝旗を争う試合になりますが。 木内 ウチもいくらか、尻上がり状態かなぁ。そろそろ楽になってきた。手かせ足かせが取れてきて。いいゲームになればいい。みなさんがこのチームを優勝候補に挙げてくれたために、ここまで来ることができました(笑)。子供たちをおだてれば木に登るかと思いましたが、登りましたね。 ―あすの決勝戦については。 木内 すごく暑いんでね、緊迫した投手戦をしてた方が、緊張感があっていいなと…。きょうは暑くて子供たちは「目が回りそうだ」と話してました。あすは暑さを満喫して帰りたいと思います。 ―きょう、強攻策で打っていったのは? 木内 あの(相手の)右のピッチャーは今まで打ってきたはずなんです。野球が小さくなっていたんですよ、私がバントをうんと使うもんですから。ですからもう一回思い出させようと。今まで打ち勝ってきたチームなんですよ、どの大会も。これくらい打てても当たり前なんですが。三振を怖がっていて、低めのボール、ツーストライクからのボール球を振ってしまう。「三振してしまう勇気を持て」と。「三振するにも勇気を持て」と言ってますから。打てない球を打っても打てないですから。 そういう話をしましたんで、三回ぐらいからはいくらか低めのボールを見られるようにはなったんですが。ショートバウンドみたいな球を振ってしょうがなかったですから。 ここに来ると「打ちたい、打ちたい」という気持ちが先に立ちますから。順調に乗ってきますと打ちたくなっちゃうんですが。三振を食う勇気ですか、ようは見送る勇気がないということで怒ったんです。打てねえもんは打っても打てない。見逃し三振はOKだと。 ―スクイズはしなかったのはグラウンド状態を見て判断? 木内 大阪はいつも湿度は高いんですが、きょうは低い方で。ボールが飛ぶなぁと判断したもんですから。きょうは前の試合にホームランが2本も出ているので、風を見ればフォローになってるんですが、それほどフォローじゃないんすよ。 それでホームランが出ているということは空気が乾いている。空気が乾いているとボールは飛ぶんですよ、はい。ですから、きょうは外野フライでもいいよという感じで、スクイズをやりませんでした…。 (四回に井上翔太選手の三塁打で逆転、さらに大崎大二朗選手の儀飛球で逆転に成功した場面について)点数を取られても、すぐ取り返していた。ああいう時にバントをやると、野球が堅い野球になっちゃうんです。あそこでスクイズなんてやりますと、3、4点の勝負になっちゃって嫌だった、ピッチャーが消耗しちゃうんで。 ―五回に坂君が右中間三塁打の大きな当たりを打ちましたね。 木内 きょうは(相手の投手は)右が来るから左(バッター)の稼ぎ時みたいな暗示をかけといたんですが。たまたま左バッターがうまく打ちました(笑)。 ―最後の夏がここまで長くなると木内監督自身、予想していましたか。 木内 いえ、まったく考えてませんでした…。ただ、ここに来てみたらほとんどみな、同じくらい(の実力)なんですよ。同じくらいならやり方によっては勝てるんです。負けない野球を展開したら、きょうまで来たんです。 |
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