![]() |
|
| タ イ 4 | |
2度の海外経験が契機 |
|
保健省第十感染症管理センターは、タイ北部にはまだまだ多いマラリア、デング熱といった熱帯感染症に対するアドバイスのため、シニアボランティアの高橋正和さん=牛久市=が国立感染症研究所勤務の経験を生かして派遣された。 ■きっかけ■ 「これまでに二回、専門家として海外に出ている。専門家として派遣してもらったことがとてもプラスになったという思いがあった。定年を迎え、ぜひボランティアとして海外に行きたいと思った」 最初は二十六歳のとき。アフリカのエチオピアだった。二度目は約十年後、中米のグアテマラ。エチオピアは独身だったが、グアテマラは家族と一緒で、家族にとってもいい経験になった、という。 定年を半年後に控えた一昨年の秋募集に応募して合格。しかし、定年前で研修に間に合わないことが分かり、キャンセルした。「駄目でもともと」と昨年春募集に再応募。アジアは初めてだ。 ■しごと■ 昆虫生理学が専門。研究所時代は昆虫が殺虫剤を取り込み、体内でどう変化するかなどを研究。ウエストナイル熱、毒グモなどのほか、O157でハエの問題が出た時などは対応に追われた。 感染症管理センターは衛生研究所のような施設。昆虫が媒介する感染症を防ぐため、カなどの駆除や防除を指導している。 殺虫剤は人体や環境への影響が心配される。日本のメーカーが開発した薬はホルモンのバランスを崩し昆虫がサナギになれない。仮に薬を入れた水を人が飲んでも影響がない、とされている。 デング熱の蚊は昼間刺す。マラリアの蚊は広い所にすむといった特徴がある。蚊がいても殺さずに追い払うだけという傾向があるため、地道な教育で発生源対策が必要になる。 ■これから■ 毎日三十分、街を見ながら歩いて通勤。「タイの人とできるだけ同じ目線で。半年、一年いると、変わってしまう。常に緊張感を保ちたい」と話す。 任期は十二月まで。国際交流組織の会長も務めているため、帰国後は「せっかくの縁を大切にして、タイの人が日本に来た時に世話をするとか、ホームステイしてもらうとか、夢をつなげるような仕事があれば、ボランティアでやりたい」。任期中にじっり考えることにしている。 若い人にはこうアドバイス。「昔は青年海外協力隊員の制度はなかったが、今はある。思い切って海外に出た方がいい。単なる観光ではなく、その国の歴史を学び、地元の人と接触することが重要」 【メモ】タイへの支援:援助対象国のうちインドネシア、フィリピン、ベトナム、中国に次いで第四位。事業規模は約七十億円。日本からシニアボランティアが四十一人、青年海外協力隊員が五十人、一年以上の長期専門家九十三人などが派遣され、年間六百五十人の研修生を受け入れている。八〇年代後半から周辺国の開発を支援する側に。JICAタイ事務所は派遣職員十二人、調整員七人など日本人スタッフ二十人、現地スタッフ二十六人が働く。 |
|
|
|