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取手市長選で政党混迷 背景に地域事情と怨念? |
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◆ネジレ現象◆ 昨年十二月三十一日。水戸市梅香にある県労働福祉会館四階の連合茨城に、三区選出の自民党衆院議員、葉梨信行氏の後継者とされる女婿、葉梨康弘氏が海老沢政次会長を訪ねた。連合茨城の執行委員、県南地域協議会の塚本光男議長と共に。 用件は四月の取手市長選で、塚本氏を担ぎ出すための打診だった。「本当に、連合も一緒にやってくれるんですか」。葉梨氏はそう迫り、海老沢会長も承諾。会長は既に同月十八日、塚本氏の相談にゴーサインを出していた。 基本的な陣形は固まったものの、出馬表明までかなりの時間がかかる。というのも、塚本氏は市採用で市民となった新住民。地元に根差すのは夫人の家系だが、その父は大橋氏の後援会幹部だった。説得するのに一苦労したようだ。 結局、自民党の葉梨衆院議員、鶴岡正彦県議、同系の菊地勝志郎元市長が、連合幹部の塚本氏を担ぎ出し、民主党の小泉俊明衆院議員は、元自民党県議の大橋幸雄市長を支援した。ネジレも極まる選挙戦と言っていい。 ◆内紛の起源?◆ 葉梨氏や鶴岡氏は保守本流。民主、社民両党に近い労組幹部には抵抗がある。当初、菊地元市長の子息を考えたし、鶴岡氏を推す声もあったが、「いかにも対立の構図に映る」と、中間派的な塚本氏に白羽の矢が当たった。 背景は、大橋市政への不満だとされる。具体的には、市町村合併をめぐり、周辺市町村から孤立したためだった。「大橋市長では、取り残されてしまう。吸収合併を言っては、周りが乗ってこない」。鶴岡氏は、周囲にそう語っていた。 実際、塚本氏の選挙公約は、広域行政の積極推進を掲げ、合併をも示唆する記述もあるが、保守分裂の真相を他に求める声も。「表面のタテマエ以前に、葉梨氏と大橋氏の対立があった」と言うのだ。 ある自民党関係者は言う。「三区は、葉梨さんと中山利生さんが世代交代期。葉梨さんは、婿さんを地元秘書とし、先行しようと市長就任を狙い、自派の大橋さんに猛反発を食う。大橋さんは総選挙で、民主党の小泉さんを支援した」。 ◆交錯の連鎖◆ 混乱と対立は、自民・保守だけではない。民主・連合の陣営も内紛を抱えた。民主公認、連合茨城推薦で、衆院議員となった小泉氏は、以前から親しい大橋氏の支援に回る。告示の十五日も、大橋氏の出陣式に出席。壇上に立った。 小泉氏は元々、自民系市議だったが、四年前の県議選で民主、公明、自由の三党と連合の支援を受けて次点。前回総選挙では、民主党公認、連合茨城推薦で、重複立候補の比例区で当選した。貸し借り関係も複雑だったのだが…。 塚本陣営も、政党に支援を求めなかった。同市は茨城都民ら新住民が多い。総選挙では、民主の追い風を受け、小泉氏が葉梨氏の得票を上回り、定数二六の市議会は共産党が第二勢力。住民意識は都内に近く、自陣の混乱を脱政党戦略に変えた。 五人の有力候補が乱立し、大橋氏優位が伝えられたが、四年前に大橋氏を推した公明党が、「中立」を宣言することで、前回市長選の得票構造が大きく崩壊。塚本氏のソフトムード、連合の全力投球もあり、大接戦の予想を覆した。 |
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