◇15◇ 瞑 想

民主党、また内紛状態 取手市長選で応援割れる


 ◆自主投票◆
 民主党県連は、取手市長選で迷走した。支持母体の連合幹部、塚本光男氏が立候補。こぞって支援するはずが、地元の小泉俊明衆院議員は、市議時代から大橋幸雄市長と近い。押しの強い小泉氏に、寄り切られて「自主投票」を決めた。
 選挙の扱いを決める常任幹事会には、めったに顔を出さない小泉氏が出席した。関係者の話を総合すると、「塚本の後には、自民党の葉梨(信行衆院議員)がいる。カイライだ」「勝てっこない」とまくしたてたという。
 無論、推薦を求める声もあったが、代表の大畠章宏衆院議員、代表代行の小林元参院議員、副代表の郡司彰参院議員、幹事長の長谷川修平幹事長は労組、県庁など組織出身で割におとなしい。小泉氏の激しさに口ごもるだけだった。
 小泉氏は「大畠も、小林先生も、郡司も、長谷川も何も言っていない。民主党県連は一致している」と強調。別の出席者は反駁する。「小泉さんは、大声でねじ伏せようとし、他の国会議員や県議は反論しないだけ。いつものことだ」。

 ◆どっちも…◆
 対決の構図は複雑を極めた。小泉氏は、「塚本さんのバックは自民党。筋を通すべきだ」と言うが、ある関係者は「大橋さんは実質自民。小泉さんも復党のうわさがある。言えた義理か」。言わば、目クソ鼻クソの議論だった。
 大橋氏は、葉梨派の元自民党県議。小泉氏も、葉梨氏、大橋氏に近い自民系市議だったが、前回総選挙に民主党公認で立ち、葉梨氏、中山利生衆院議員ら、自民党長老に世襲批判を浴びせた。大橋氏は、小泉氏の支援に回り、葉梨氏との反目を決定的にする。
 それでも、運動員を動員し、ポスターを張り、チラシを配り、支持カードを書き、電話をかけ、支持を呼び掛けるなど、最大限の協力をしたのが連合だった。中心にいたのが、県南地域協議会議長の塚本氏。貸し借り関係も単純ではない。
 結局、小泉氏は以前からの関係を重視。地元では、川口浩県議と大橋支援に回ったが、結果は塚本氏が大差で初当選を果たした。ある関係者は言った。「連合を甘く見た。労組は最近、めったに力を出さないが、本気になればこんなものだ」。

 ◆決別宣言?◆
 「どんな事情があるにせよ、我々が支えてきた仲間に、弓を射るような行為は極めて残念だ」。一日の水戸市三の丸。茨城教育会館のメーデー集会で、連合茨城の海老沢政次会長は、壇上の小泉氏を事実上名指しで批判した。
 骨肉の選挙戦直後だけに、当初は党、連合共に誰もが小泉氏の欠席を想定。会長あいさつも、予定稿はもっと激しく、事実上の決別宣言となるはずだったが、本人を前にして遠慮した表現に改めた。
 さすがに、強気一点張りの小泉氏も、会長あいさつはショックなのか、顔が見る見る青ざめ、目を激しくしばたかせて落ち着かなかった。出席者からは、「愛の鞭」のささやきと共に、「除名だ」の怒声も上がった。
 実際、労働界の怒りは凄まじい。県内どこへ行っても、「小泉が裏切った」の話題が渦巻く。県連に不安の種が増えた。「年内にも解散・総選挙があり得る。早い時期だと、この余韻は残りそうだ。厳しい」。ある県連幹部はつぶやいた。


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