◇19◇ GOサイン

山方町長選、現職当選で合併に弾み 山方、七会など心配解消


 ◆決着◆
 山方町長選は、無所属現職の三次真一郎氏が、四年前に接戦を演じた同新人、小河原欣也氏を退けて再選された。三次氏の約三千五百票に対し、小河原氏は約二千五百二十一票。一千票以上の差がつき、ライバル対決が決着した。
 同時にそれは、同町周辺の合併が進むことをも意味する。というのも、山方は、大宮町と御前山村、緒川村、美和村との合併を目指して、既に法定合併協議会を発足させた。このまま合併となれば、これが最後の町長選となる。
 今回の選挙戦で、小河原氏は告示直前に立候補を表明した。選挙公約には町村合併問題が含まれる。主張の基本は、お隣り大子町との関係。「生活圏の大子町との合併も検討すべきだ」。町長交代なら、枠組みが変わりかねなかった。
 当然、町内ばかりではなく、法定協議会を共にする四町村、合併を進める県も結果は気になる。それだけに、関係者は現職当選の報には安どの表情だった。「よかった。これで後戻りはない」。ある県庁幹部もそうつぶやいた。

 ◆順当勝ち◆
 肝を冷やしたのは、山方町だけではない。七会村長選も、結果いかんでは合併に影響が予想された。常北町、桂村との合併を決めた無所属現職、阿久津藤男氏に対し、同新人の小林千尋氏が、笠間市との合併を掲げて出馬表明する。
 対抗馬は元村議。一定の知名度はあるものの、なにぶんにも直前立候補だった。本来なら、大きな危機にはならないが、無投票当選有力とされただけに、準備も万端というわけにはいかない。争点が合併に絞られたのも気になった。
 七会は既に、城北地域の常北、桂と任意合併協議会を設置している。人口の多い笠間との合併では、村域から市議がほとんど出せない。熟慮の結果だが、村民には笠間を望む声も多い。「生活圏は笠間市だ」。小林氏の主張は驚異だった。
 結果は、阿久津氏が約一千百票、約七百票の小林氏と、四百票以上の差がつく。合併論争より、信頼による順当勝ちだった。「将来は水戸市と合併することになる」。阿久津氏は、二段階合併論を唱え、改めて城北合併に意欲を示した。

 ◆50万都市構想◆
 合併を促進する選挙結果は、現職町村長の再選だけではない。水戸市の加藤浩一氏は、周辺市町村との合併前提で、「五十万都市を目指す」と宣言。取手市の塚本光男氏も、「広域行政推進」を公約した。合併への環境は整いつつある。
 県都には、岩上二郎知事時代、竹内藤男知事時代から、「水戸・日立百万都市構想」「水戸・ひたちなか七十万都市構想」があった。岡田広前市長は以前、水戸市、茨城町、常澄村、大洗町の頭文字を取り、「MITO」構想を提唱している。
 一昨年、ひたちなか市との合併論が、水戸市議会で相次ぐ政争になり、ひたちなか市の議会、行政で合併推進の声が急激にしぼんだ。佐川一信市長時代、岡田市長時代を通じて、大洗町、常北町との合併も頓挫。デリケートな問題ではある。
 「五十万都市構想」とて、相手がなければ絵に描いたもちにすぎない。ひたちなか市は市長が交代し、すぐ合併できる環境ではない。しかし、茨城町長に合併を公約した佐藤順一氏に対し、加藤市長は、南側にも視野を広げることを示唆する。


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