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選択肢不在を生む力学 3重4重選挙で負担増も |
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◆策略?◆ 半世紀ぶりに無競争となった日立市長選をはじめ、十王町長選、利根町長選、波崎町長選、美浦村長選と、五つの市町村長選が無競争となった。市町村議選でも、石下町議選がやはり無投票。住民自治や民主主義の観点から言えば問題となる。 茨城は、他の都道府県と違い、統一地方選に知事選や県議選が重ならないが、それでも首長選は市長選が五つ、町村長選も八つと、計十三あった。うち五市町村、町村長選に至っては、半数の四町村が無投票となったわけだ。 しかも、当初は七会村長選、新治村長選も無競争と言われた。合併が既定方針になると、新しい首長の任期は短く、助役採用の有無も不明で、選挙に立つメリットも少ない。両村は合併確定前で、流れを変えようと新人が立った。 水戸市長選すら、一時は無競争の可能性がささやかれる。共産党の動きも鈍かったから…。「政府の策略だよ。選挙が重なると、野党の選挙協力がやりにくく、戦力分散で無投票や無風区も続出する」。ある県庁幹部はつぶやいた。 ◆底上げ効果◆ 無論、マイナス効果ばかりではない。投票率には集中効果があった。参院補選は39・61%。前回参院選の50・18%には遠く、四割にも満たないものの、一九九二年の参院補選は、22・34%だっただけに、かなり高い投票率と言っていい。 市町村別に見れば、効果は一層はっきりしてくる。村長選、村議選とのトリプル選挙だった七会村は、村長選に引っ張られて94・86%となった。町長選と重なった山方町も90・25%、村長選のあった新治村も79・06%と高い。 市長選、市議選、衆院七区補選の四重選挙だった水海道市、古河市はそれぞれ77・52%と69・94%、町長選、町議補選のあった茨城町も67・09%、市長選、市議選のあった水戸市も50・71%、市長選と重なった取手市も50・64%と、比較的高い投票率を記録した。 一方、参院補選だけの自治体は、神栖町が14・20%、つくば市が14・66%、守谷市が14・89%、北茨城市が16・11%、阿見町が16・86%…。「集中した選挙、特に市町村長選が、投票率を底上げした」。ある選挙管理委員会職員は言う。 ◆自治体の悲鳴◆ 選挙集中のツケは市町村に回った。いくつもの選挙が重なり、ポスター掲示板や投票箱が足りずに、新たに買い込んだ自治体すらある。開票時間が遅れるため、職員の残業手当もバカにならない。負担増に自治体の悲鳴が聞こえた。 そもそも、自民党や総務省(旧自治省)は、昔から一貫して選挙集中を狙ってきた。目的はタテマエ上、「費用をかけない」「投票率を上げる」などだが、投票率への効果は別として、費用負担面ではむしろ逆効果となっている。 特に、今回は参院補選と衆院七区補選が重なった。水海道、古河で市長選、市議選、衆参補選の四重選挙となったほか、水戸、日立、波崎町、利根町が首長選と議員選、参院補選、結城市も市議選と衆参補選の三重選挙に。 日立、波崎、利根は首長選が無投票で、ダブル選挙に止まったが、多くの自治体でかえって費用がかかった。古河、水海道のように、四つも選挙が重なると、有権者が投票用紙を間違う不安もある。「選挙集中」に疑問の声も上がっていた。 |
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