NPO編6 ライフサポート水戸(水戸市)



障害者が道路の使い勝手を調査。行政への提言で改善されたこともある=水戸市内
障害者の自立を支援

自立した障害者と、仲間の健常者たちが、自立を目指す障害者を支援する。「ライフサポート水戸」が、そんな理念でスタートして八年が経つ。現在は、障害者スタッフ二人、健常者スタッフ五人、障害者会員十一人、健常者会員十七人、賛助会員六十八人の組織に育った。

発足のきっかけは一九九五年。初代代表、自ら重い障害を持つ井上安博さんが、市内の身体の不自由な仲間数人と、「自立生活懇談会」を作り、月一回のペースで勉強会を開き、翌年に「ライフサポート水戸」を設立した。

自立生活をしていた井上さんを中心に、障害を持つ当事者と仲間を増やす一方、考え方を理解する支援者づくりに奔走。二〇〇〇年に、全国自立支援センター協議会に加盟し、〇一年に県認証でNPO法人となった。
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事業・活動の柱は、▽相談・カウンセリングなど▽介護・介助事業▽イベント・セミナー▽行政への提言▽広報の発行―などだ。中心は「ピアカウンセリング」。全活動の基本となるもので、既に自立した障害者自身が、自立を目指す障害者と親身に話す。

この後、障害者一人ひとりが、自立するために何が必要かを検討。「自立生活プロクラム」と呼ばれる。これも、二人の障害者スタッフが、自らの経験をも踏まえ、アドバイスしながら組み立てることに。これを受け、健常者スタッフが必要な手続きを取る。

有償サービスには、自宅での介助、外出時の付き添いなど「介助サービス」、専用バス二台による「移送サービス」が。法改正を受け、昨年度から公的介護に参入し、専門のヘルパー二人を雇った。これに伴い、財政規模も六百二十五万円が、昨年度から約二千四百万円に拡大した。
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もう一つの重要な活動が、会独自の調査と行政への政策提言。ライフサポートでは、早い段階から調査を行い、市や県など関係団体に提言してきた。車いすなどで市内を一日かけて歩き、歩道の使い勝手などを点検している。

九九年には、茨大前から水戸駅まで歩き、水戸中央郵便局前が歩道橋だけで、横断歩道がないことの不便さを指摘。見直しにつながった。毎年一回の調査と提言が評価され、JR水戸駅南口開発では、各種施設の設計に意見を聞かれ、設計計画見直しのきっかけを作った。

事務局長兼副代表、鈴木雅弘さんは、「ニーズがあっても、どうしていいか判らない市民、制度はあってもニーズが判らない行政。その仲介をする面もある」と強調。福祉施策決定、運用見直しなどに、スタッフが関与できる実績作りを目指す。

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