TXつくば駅前駐車場問題発
小学校に隣接、安全は?
交通量増に住民不安増幅

通学路の安全対策や不審者対策を求める声が相次いだTXつくば駅前駐車場工事説明会=10月7日、アルスホール

「つくば駅周辺は人が増える。小学校の不審者対策は考えているのか」「協議会を設置し継続的に協議する場を設けてほしい」

十月七日夜開かれたTXつくば駅前駐車場工事説明会で、集まった約五十人の父母や住民から、市に対し、通学路の安全性や不審者対策を求める声が相次いだ。

地下駅であるつくば駅の地上部分に建設される同駐車場は、市立吾妻小学校に隣接する。TX開通により、車や人の通行量増加が予測れることから、同小の父母らは子供たちの安全確保に不安を募らせている。

同小学校は市内の研究機関に勤める研究者家族が住む公務員住宅に囲まれている。研究学園都市建設に当たって、市内四地区に計約七千七百戸の公務員住宅が建設された。吾妻地区はその一つで、市中心部にあり、ショッピングセンターなどの利便施設が集中する。TXは公務員住宅街に乗り入れる。

同駅周辺では今、来年秋の開通を控え、商業施設の増設工事、駐車場建設工事のほか、マンション、事務所ビル新設工事があちこちで行われ、街並みや、住民の生活環境は大きく変わろうとしている。

駅周辺のセンター地区は、研究学園都市の建設を担った住宅都市整備公団(現都市再生機構)の未利用地が多く残る。今年七月一日、公団は、都市基盤整備公団から都市再生機構に移行。それが未利用地の売却促進、マンション建設に拍車をかけている。

駐車場建設をめぐって、住民との話し合いが始まったのは一年半前の昨年四月。この間住民は、通学路の安全確保などを求めて、要望書や約五千人の反対署名を市に提出、駅周辺の在り方を考えようとシンポジウムなども開催してきた。さらに、TX沿線開発五地区ではそれぞれ、まちづくり協議会が設置され、地権者と県、同機構、市などとの話し合いの場が設けられていることから、つくば駅周辺でも協議会を設置するよう要望。しかし住民と市との話し合いは平行線のままで、一年半が経ち、両者の溝はますます深まっているのが現状だ。

「つくば市は今、新たなステージに入っているのに、駅前をどのようなまちにしていくのか、市には考えがない」。住民団体「つくば駅前周辺まちづくりを考えるシンポジウム実行委員会」の中野俊也代表はこう指摘する。

中野さんらのグループは、ほかの市民団体メンバーらとともに、住民がまちづくりに参加できる基本ルールをつくろうと、まちづくり条例案の策定に取り組んだ。第一弾として九月議会に審議会公開条例案を議員提案。しかし賛成少数で否決された。

「研究学園都市とTX開通は共存できるのか」と中野さんは疑問を投げ掛ける。つくば駅前駐車場建設問題は、二つのプロジェクトの共存を模索する試金石だ。

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