![]() グローバルヘルス 代表取締役・田中寿志さん |
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「超音波画像計測」にかけた人生
『超音波画像計測』とは、人間が聴くことのできない周波数の高い音波をセンサーから発信と受信を繰り返し、画像化する。主に医療目的で活用されてきた技術で、その発祥は日本である。超音波は体に負担をかけず、安全に体内の画像計測ができることから近年は改めてその技術が見直されている。 田中は、大手フィットネスクラブのインストラクターを経て、本社の企画営業部へ。科学的な裏付けが無いと、お客はみな離れてくという経験から、頭で分かってもらうには、客観的で判りやすいデータが必要と判断。外販の営業部隊に五年いた。市場ニーズをすくい上げて、次々とメーカーにリクエストを出して開発販売した。 その中でも、説得力を持つ『超音波画像』を活用した脂肪測定器に惚れ込んだ。製造していたメーカーに、転職。ちょうどその年、NHKが大河ドラマで、司馬遼太郎の『翔ぶが如く』を放送中。大げさにいうと、維新の志士、西郷隆盛を重ね合わせたと振り返る。 今度は、大手フィットネスクラブというバックがなくなって、苦労した。好きな事はできるが、売れるかどうか分からない。一番苦労していたころ、ユーザーで、筑波大OBの広島工業大学助教授・佐藤広徳と知り合い、こんな高度な『超音波画像』の使い方があると、教わった。そして、共同開発が始まった。佐藤からソフト制作を依頼された広島大学大学院時代の福田修が、二〇〇〇年に産総研に入所し、実用化のテーマとして〇一年度の研究助成に採択された。そこで成果は出たが、会社も含めてオリジナルの商品化に、二の足を踏んだ。「せっかく商品化できるチャンス」なのだが。 崇拝する西郷隆盛の血が、再び騒ぐ。自分にも何かができるのではないかと、会社を辞めて、有限会社ヘルシーステップを設立。「画質を上げ、パソコンにつないで履歴を取れるようにし、どうしても、トレーニング現場で使えるように」したかった。 これまで普及してきたインピーダンス法などで得られる、数値データの体脂肪率ではなく、画像として皮下脂肪や筋肉の量や質を、本人に見せてビジュアルインパクトを与える。「脂肪と筋肉がこうなっているのでこうしましょう…。頭で分かっていれば、つらいトレーニングにも耐えられる」のだと、その有用性を田中は主張する。『Eco-U-Scan』は、一台九十万円程度で、今年五月から発売。持ち運びができ、リアルタイムでの測定が可能。 パソコンに画像が取り込めるエンジン部分が完成した。実用化へのロードマップを描き、産総研発ベンチャーの申請を予定し、株式会社グローバルヘルスを設立。宮島に近い『広島工業大学』、つくばの『産総研・福祉機器グループ』、熱き魂の志士は、正に今、商品化に向かって翔び回っている。 「自分が作ったものを何か世に残していきたい。自分がやるしかないじゃないか。やってみればなんとかなる。この超音波技術を世に出す事ができるのは、経験則からいって自分しかいないじゃないか」。Jリーガーから、コーチ、プロ野球の花形プレーヤーまで、田中の『超音波』仲間たちが、早く完成させてトレーニング現場に持ってきてくれと、その発売を待っている。 小学校の卒業式で、一言ずつ書いた。「各駅停車でもいいから、一歩一歩着実に歩む人生」。その言葉を一生忘れなかった人は、きっと幸せになっているよと、校長先生からいわれた。(花山亘 つくばベンチャー協会事務局長、NPOつむぎつくば理事、敬称略) 【会社概要】本社・神奈川県津久井郡相模湖町寸沢嵐3106の21。電話0426・85・1619。2004年11月15日創業。資本金・1000万円。超音波画像を利用した健康・美容の評価、指導を行う。メールはこちらから→■ |
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