![]() TINS有限会社 代表取締役・園長 中村惠美子さん |
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子供をバイリンガルにする方法
一九六五年、カナダのケベック州で子供たちの英語と同様に仏語力が高い水準に達することを目指して、仏語での『イマージョン教育』が始まったと言われている。日本では、英語で主要な授業をすることで、結果的に英語教育を行う。英語『を』教えるのではなく、英語『で』教えるのだ。静岡県の加藤学園など、私立では少数だが先行事例がある。 一般には、二〇〇二年四月から小学校の英語教育をしてよい「総合的な学習の時間」が全国の公立小学校で導入された。しかし、文科省のあいまいな対応に納得できず、「どうしても自分の子供をバイリンガルに育てたい」とあせる親たちは多い。子供を、授業料の高いインターナショナルスクールに入れるか、いっそ、海外で母親と一定期間過ごさせる“移住スタイル”の方が安上がりで完ぺきと考える“逆単身赴任ファミリー”も、最近増えているという。 TINS有限会社代表取締役・園長の中村惠美子(一九四四生まれ)は、既に三十年近くも前に、このイマージョン教育法を、自然に体得する不思議な経験をしたのである。地元横浜の教会の日曜学校で三百人、学童保育では学校三つ分七十人の子供を引き受けていた。日曜学校で子供同志が遊んでいる間に、外国の子供に混じっている日本の幼児が「英語を自然にしゃべり出すのを見て、オッ、これはすごいな」と思った。一歳児でも、オムツを変えようとすると「ドウントタッチ」と反応する。日本の教員が話しかけると、日本語で応える。二歳半ぐらいで、爆発的に言葉を出すころに、英語も日本語も話せるようになってしまうのだ。 二十年前、夫の転勤でつくばに来た時、横浜での評判を聞きつけた工技院の担当者の要請で、外国人研究者向けの英語保育を、自宅で引き受けた。二十人の外国人と、十人の日本人。企業内保育所も五つぐらい運営した。 「預かるだけで食べさせて寝かせるのではなく、国から助成金を取ってきて、ちゃんとした“教育”を行った」。病院では、看護師たちのための二十四時間制の保育園を開設。さらに病気になってまだ直りきらない子の病児保育も提供。 中村が、これらの保育園で、専門家に頼んで英語の他に必ず教えるのがバイオリン。「第一バイオリンがオーケストラの指揮を執るように、リーダーシップを持つ子に育つ」が持論。「無料で劣悪な所に預けるより、有料でちゃんと教育をした方が親は喜ぶ。子供は放っといても育つのですけれど、教育によって、厚みのあるすばらしい人間になる」と。 二〇〇三年四月に開園した『つくば・インターナショナル・ナーサリー・スクール』は大好評で、今年建て増し、定員を二百人に倍増させる。「つくばの親たちは、世界的研究者が多く、うるさい代わりに、いろんな事を教えてくれる」。外国人に加えて、帰国子女の多い筑波大のOGなど、十五人のネイティヴのスタッフたちと日々奮闘。さまざまの保育園・幼稚園をいくつも作ってきたので「何が足りないか、何がいらないのか、よく分かっている」のだ。 マスコミに出る度に、本格的な『インターナショナルスクール』を、TX沿線に新たに作ると公言してきた中村は、「なんでそんな大事業ができるのと言われるが、私にとっては、今度は、現在のナーサリー(保育園)の十倍にすぎないと思っている…」と冷静。 小・中を先行させ、三年後に高校まで開校する計画。「私には、お金も何も無いのですが、この情熱と理念と協賛者。『いいよ、やれば、お金は出すよ』って言ってくれている人々がいる」。しかし、何より心強い応援団は、離婚した中村が、手塩にかけて自分の“学校”で育てた四人の子供たち。二人の息子が同社の役員。週末を『逗子マリーナ』で家族と過ごす。(花山亘 つくばベンチャー協会事務局長、NPOつむぎつくば理事、敬称略) 【会社概要】本社・つくば市鬼ケ窪1047-1。電話029・848・0708。2003年3月創業。資本金・300万円。 『つくば・インターナショナル・ナーサリー・スクール』の運営。病院内・企業内の保育園・幼稚園等の運営。 TINS有限会社 http://www.tins.ed.jp/ | |
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