![]() 電脳工房 代表取締役・齊藤修一さん |
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「カタログ」という商品
それでも、セシールの顧客リストは千五百万件あり、ライブドアのIT技術に融合することで、危機を乗り切ろうということらしい。一方、ライブドアは、Eコマース市場での楽天への立ち遅れを何とか挽回しようとの狙いだ。正に、IT戦国時代の『国盗り物語』である。 これらはいずれも、カタログを紙で見せるか、ネットの画面で見せるか、テレビで見せるかは別として、消費者に商品を選ばせて自宅から注文させる、通信販売のビジネスモデルである。しかし、世の中には、カタログ自体を商品として販売してしまう、驚きの業態が、開発されているというのである。 株式会社電脳工房・代表取締役の齊藤修一(一九六〇年生まれ)は十年前、独立してまもなく、栃木の大手ギフト問屋から、システム開発の依頼を受けた。五千社に及ぶ各種メーカーに取引口座を持つ、その大手ギフト問屋は、様々の商品をギフト用に仕入、ホテルやデパートや結婚式場に納品してきた。しかし、世の中、モノ余りの時代。何を結婚式の引き出物にしても、押し入れの肥やしとなってしまう始末だ。 そこで開発されたのが、『ギフトカタログ』という商品である。結婚式だけでなく、最近では、お葬式などでも、渡されることがあるので、読者のみなさんも受け取った経験があるのではないかと思う。カラー印刷の小冊子の最後に、申込み葉書が綴じ込んであり、希望の商品を記入して投函すると、数日後、その商品がギフトとして送られて来る仕組み。 簡単に見える『ギフトカタログ』だが、膨大なロジスティックス(物流)の技術が、背後に潜んでいる。せっかく結婚式に出席した人が、もらったギフトカタログから、ある商品を注文したとして、在庫が無ければ、すぐには発送できない。待たせたり、あるいは、最悪、メーカーにも在庫が無ければ、お客さんをガッカリさせる顛末になってしまう。 齊藤は、打合せを繰り返し、帳簿を頼りに手作業で行われていた在庫管理や発注管理の全体像を解析、徐々にシステム化しコンピュータ化していった。在庫が、何個を割ると何個発注するべきか、商品ごとに発注点をコンピュータが数値で叩き出す。「データは参考資料に過ぎず、適正在庫の決断は、担当者のカンに頼るしかない部分が残る」ともいう。 不良在庫が残れば、そっくり利益を食ってしまうからだ。『商売は仕入だ』とも言われる程に、発注がビジネスの決め手となる。ネット社会では、中抜きとして、問屋無用論もあったが、現実は、逆のようである。「常に、世の中の動きの半歩先、一歩先を観て、予測しながら、クライアントに提案している」と、冷静に語る齊藤には、十年の歳月を掛けて、新業態の構築という大事業を、影武者として成し遂げた自信が漂う。 地元つくば市出身の齊藤が、最初に就職したのは、茨城の超優良企業『タナカ』である。衆議院選の度に、解散予測番組に登場する『再生紙によるポスター掲示板』など選挙関連用品を販売することで有名なタナカは、実は、コンピュータ・フォームの最大手だ。ダイレクトメールも百万部単位で受注する印刷・情報企業でもある。「当時は、巨大システムの一部を、サラリーマンとして、無難にこなす日々」だった。 独立した後は、大型のシステム開発ではなく、「お客さんに一番近い位置で、システム開発全体を、中小企業から受注している」のだ。「最初から最後まで、成り行きが見えるため、ストレスもスッカリ無くなった」と、齊藤は笑う。(花山 亘 つくばベンチャー協会事務局長、NPOつむぎつくば理事、敬称略) 【会社概要】土浦市田中3の8の32土浦学園通りビル4階。電話029・826・1839。1996年9月創業。資本金1000万円。業務システムの開発・設計、およびプログラム作成、ネットワークの構築、および設定、コンピュータ機器の販売、ホームページ作成、パソコン研修 http://www.dennou.ne.jp/ | |
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