![]() アルルホームズ明るい株式会社 代表取締役・安倍勇作さん |
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うそだと思うなら、「訴えてください!」
本当に一千万円で家が建つのか?どうせ欠陥住宅なんだろう? そう思われて当然です。しかしうそではありません。もしうそをついているとご判断されたなら、私、安倍勇作の宅地建物取引主任者免許bX033・建築士免許bP1297を茨城県消費者苦情センター(電話029・823・3928)まで訴えてください」 この台詞(せりふ)をホームページに書き込んだら、年間十億円もの注文住宅の発注が、ネットから舞い込んできた。日経ホームビルダー(住宅産業研究所)の調査では、二〇〇四年の売上高伸び率811%で、ダントツの日本一位。こんな伝説の注文住宅会社が、つくば市春日に誕生した。社名もユニークな『アルルホームズ 明るい株式会社』。代表取締役社長・安倍勇作(一九六六年生まれ)に、カリスマ経営術を訊いてみた。 東京都江戸川区出身の安倍は、調理師をしていた父の仕事の関係で、幼少のころ、牛久市に引っ越してきた。「わずか四歳から柔道を学び社会の理不尽なことが許せない性格が高じて中学時代、生徒をバカにする先生の理不尽な態度に反抗し義務教育ではあってはならない日本初の停学処分となった。そこで進学はあきらめた」。 そのまま社会に出て働きながら苦悩の人生を十年味わう。二十四歳の時に人生を変える工務店に就職。そこで、大工の棟梁たちと出会った。現場で、大工たちに工期を守るように指示すると、「何にも分からんやつが口を出すな!」と殴られた。 職人たちが支配する注文住宅の世界を必死に学び、建築・不動産の免許を自ら取得。その工務店も含め、消費者をだますような業界の矛盾点を身にしみて感じた。先ず価格である。最初は、安く見積もり、ドンドン追加値上げをしていく体質に嫌気がさし、十一年目でついに独立を決意。「安くて良い家に住むことは、万人の願い。この願いのためにただひたすら働くこと」を決意した。 徹底したコスト削減と品質を高めた家を実現するためには、ITを活用するしかないと業界の風雲児が熱く語るその事務所には、インタビュー中もほとど電話が鳴らない。一軒の家ができるまでには、基礎工事から壁張りまで、三十業種の職人たちが出入りする。その度に、「図面のコピーを送れ!」だの、「前の仕事が仕上がってないから取り掛かれない」とか、通常、工務店では大混乱が生じるという。 しかし、アルルホームズ明るい社では、数十もの現場ごとにホームページを立ち上げていて、図面から現在の進行状況まで、関係者が全体状況を見られるようにしてある。自分の仕事が完了するたびに、職人が、携帯電話のソフト使って撮影した写真をウェブサイトと施主に送るようなシステムになっている。ITを活用しても、現場を仕切るのは、あくまでも大工の棟梁。職人以外の入り込める世界ではないというのが、安倍の経験則。 この合理化の最大の難関は、大工の棟梁を筆頭に、全ての職人たちに、ITのノウハウをマスターしてもらうことだった。中堅の腕良い大工に、いきなりなり棟梁にすることを条件に、パソコンを学ばせ、さらに各現場の棟梁を仕切る立場の「大棟梁」制度を敷く事を条件に雇用していった。稼ぎ頭の「大棟梁」の収入は通常大工の二倍近くに達する。安くて良い家を建てるには、腕のいい大工を集めるしかない。しかも、彼らには、徹底的にITを身につけてもらうしか無いのだ。 最初は抵抗していた大工たちも、システム搭載の携帯や現場管理のパソコンが、ノコギリやカンナと同じ大切な道具なのだということが分かってからは、競争で覚えていった。本社では、集まってきた現場の情報を、次々とアップデイトするスタッフが、ズラリと並んだパソコンの前で、黙々と働いていた。全ての現場が、常に一目瞭然の状態を保っている。 「特に、全国展開しようとか、売上をいくらにしようとか、目標は無い。ただ、こんな自分を必要としてくれている人たちがいることが、本当にうれしい」と語る安倍だが、内に秘めた闘志は凄まじい。三〜四割も安い注文住宅を供給しながら、大工たちの給与は圧倒的に高く、優秀な人材が自然に集まる。そんな、安倍に業界からの嫌がらせは後を断たない。しかし、安倍は、それらの脅しに屈する事はない。「私達は、安くて良い家づくりに命をかけています」と言い切る。 (花山 亘 つくばベンチャー協会事務局長、NPOつむぎつくば理事、敬称略) 【会社概要】つくば市春日2の18の8。電話029・863・6188。2001年11月22日創業。資本金・8000万円(今年度8月変更予定)。子育て世代のための注文住宅専門店。 http://www.arle.co.jp/ | |
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