header
朝一番
納豆を国際的な食品に
消費者ニーズに合わせ常に改良
納豆とたれをパック詰めする最終工程
 戦後間もない一九四八年、福島県白河市出身の先代社長が、土浦市西根で「白河納豆製造元」の名で、納豆の製造販売を始めたのが創業。その後、業務拡大を続け、九四年には現在の乙戸町に新工場を建設した。
 これに伴い、九五年には社名を「朝一番」に変更した。新社名は現在の小河原廣治社長が名付けた。「気取った名前はいらない。愛着のある名前がよい。納豆は朝のイメージ。これなら一度聞いたら忘れない名前だろう」。こうしてユニークな社名が誕生した。
    ◇
 現在は北海道、四国、九州地区を除く本州地区の大型量販店が取引先。一日当たり十万パックを出荷している。以前は東日本地区が中心だったが、近年の健康食品志向に乗り、関西地区にも販路を拡大している。
 さらに北米やカナダにも輸出。小河原社長の妻、科子さんが友人らと二年前にニューヨークへ旅行した。ホテルでの朝食に出た納豆は、何といつも見慣れた自社製品。科子さんは「うれしくて感激した」という。
 納豆といえば「水戸納豆」が全国的に有名。同社の主力商品名も、これにあやかりオーソドックスに「水戸の味」と名付けた。たれは地元の土浦市内にあるしょうゆ製造元のかつお節味しょうゆ調味料を使っている。
 製造現場を取り仕切る工場長は、小河原社長の長男、一哲さん。納豆は大豆の洗浄から出荷に至るまで、十以上に及ぶ工程がある。
 一哲さんは「発酵には最も気を使う」。温度や湿度、風向きなどを設定しながら、十七―十九時間かけて大豆を均一に発酵させる。発酵技術は独自のもので、「企業秘密」の面もあるという。
    ◇
 常に消費者ニーズに合った改良に努めている。最近は納豆特有のアンモニア臭を発酵段階で、従来の製品に比べて20%抑えている。
 十二月には昆布味のたれと刻み昆布が入った納豆を売り出す。さらに大手商社と共に、納豆のスナック系食品の開発を進めている。
 一哲さんによると、「これまでのようなフリーズドライ菓子ではなく、ピーナッツの食感に近く、酒のつまみになるようなもの」。
 「はし文化でない国々でも食べられる納豆製品づくりを目指す」のが目標だ。



BACKHOME