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小沼水産
霞ケ浦の再生にかける
「三位一体」のチャレンジに照準
霞ケ浦湖岸に建つ小沼水産。創業100年を迎え、霞ケ浦再生へのプロジェクトを進める
霞ケ浦の幸を生かし、ワカサギ、カワエビなど、佃煮加工の歴史を担い続けて今年で創業百年を迎えた。経営面でも新世紀を迎えた今日、ワカサギのふ化と霞ケ浦の再生をかけて、中国との国際協力を本格化させる。

国際的な視点に立って、霞ケ浦の復活と再利用に、地元漁協との連携に奔走する中、小沼秀雄社長は今、三つの取り組みを視野に霞ケ浦再生へのプロジェクトを進めている。
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第一がワカサギの人工ふ化と稚魚の放流。そして、霞ケ浦生まれで中国育ちのワカサギに着目し、その安定供給を受けることで経営を支え、地元産ワカサギの育成にも尽力している。

戦前、霞ケ浦から諏訪湖経由で運ばれたワカサギの子孫が、今、中国で順調に生育を続けている。その輸入を受けることで素材の安定供給が実現し、ワカサギ佃煮加工の下支えとなっている。「霞ケ浦原産、中国清流育ち」のワカサギたちだ。

加えて地元の霞ケ浦漁連とも連携し、毎年三月にワカサギ卵の買い付けに出向く。人工ふ化し、稚魚を放流して霞ケ浦での漁獲増に結びつけるためだ。一九九六年から続くこの事業は今年、卵を抱えた親魚がかなり残る段階にまで達し、一九八五年前後の豊漁年に匹敵する状況が生まれている。
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第二がシジミの放流。淡水に生息するマシジミの稚貝を中国から取り寄せ、放流して増やそうという試みだ。現在は浚渫(しゅんせつ)事業が一段落した段階で再開しようと、試験は中断しているが、漁閑期(休漁期)の一―四月に漁期を当てる。収益の高いシジミだけに、期待も高まる。

また、霞ケ浦町の湖岸近くの地下水は塩分濃度が高い水質のため、休耕田を簀(す)にしてヤマトシジミの生育試験も展開。二枚貝の水質浄化能力も生かしながら、いずれは霞ケ浦での展開に結びつけたい考えだ。
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そして第三がアユの放流。湖内の天然アユを霞ケ浦の新たな産物にしようと、遡上(そじょう)する河川の浚渫(しゅんせつ)など環境整備を行政に働き掛け、将来の大量放流に結びつける夢を描く。

ワカサギ放流も当初は佃煮業者の出資で取り組んだが、今では漁協や行政も共同で取り組むようになった。アユもその展開に運びたい考えだ。

地元漁協とも共同で産地を守り、自らの経営も安定させる工夫を凝らす。霞ケ浦との共生、漁民との共生をかけての知恵と汗の絞り合いは、水質の浄化を最大のカギとして今後も続く。

【メモ】霞ケ浦町田伏470―2、小沼秀雄社長。佃煮・惣菜製造、生冷凍素材販売。1904年(明治37年)創業。資本金1000万円。従業員40人。



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