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| 経営効率化でしわよせ
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| 小泉純一郎首相は、自民党内から高まっていた「景気対策要求」を抑えて総裁選挙を制し、「構造改革推進が微動だにしない、ということを国民に示す」新内閣を発足させた。首相の強気の背景は、経済に明るい兆しが出ていること。その根拠として首相は株価の上昇、民間設備投資の回復などとともに、企業収益の好転を挙げた。 「反小泉」陣営は財政出動を中心とした「後押し策」を主張した。自民党の支持基盤である地方、中小企業経営者などは「景気回復の兆し」を実感できる環境にない。企業収益の回復といっても、大企業のリストラによるところが大きく、しわ寄せを受ける中小企業も多い。「失業者や『自死』が増え、世の中が暗くなる」と野党ばりの批判もあった。 企業はコスト競争力、収益力を高めることが同時に求められる。資材、部品の調達、生産部門、人員などあらゆる部門で効率化を進めている。これに伴い、サラリーマンの「働き方」も変化している。大手電機メーカーなどの大規模な人員整理は、終身雇用を前提とする生活観を大きく揺るがした。また、効率的な仕事と労働時間のギャップも出ている。 名古屋に本店を構える中部電力はさきに、約六千五百人の従業員に今年一―六月の時間外賃金の未払い分として九億三千万円を支給した。いわゆる「サービス残業」で平均四十五時間、最長は実に五百四十時間。もっとも多かった人は二百二十三万円に達したという。同社は二〇〇一年四月までさかのぼって調査する予定で、「思わぬボーナス」という従業員の本音も聞かれそうだ。 しかし、トップは極めて深刻に受け止めている。中部電力は「労働時間短縮の目標に沿って自己抑制が働いた」と分析しているが、日本のサラリーマン社会ではどこにでもある「光景」だろうし、ある意味で「自己抑制」が規律でもあった。しかし、経営効率化は実態的に達成できていないことになる。 オフィスのIT(情報技術)化が一段と進み、仕事が変質している。退社時刻から出社時刻を差し引いて労働時間を決めるというのも現実にそぐわない面もある。裁量労働制などの導入が進んでいる。また、ITを活用すればアウトソーシング、在宅勤務などもより多くできる。それだけに、従業員、関連会社を含め、働き方を把握することが求められる。 豊かな社会を作るには経済構造だけでなく、働き方の改革も重要といえそうだ。 |
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