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| 外資アレルギーと経済効率
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| これから阪神タイガースと日本一を争うというのに、福岡ダイエーホークスに身売り話が持ち上がっている。親会社である大手スーパー、ダイエーの経営不振が理由なのは、言うまでもない。球団の売却は珍しくないが、ホークスの場合、買い手として名前が上がっているのは、横文字の企業ばかり。外資アレルギーが問題を複雑にしている。 ダイエーにとって、巨額の有利子負債の圧縮が再建計画を軌道に乗せるために必要不可欠。その焦点となっているのが、球場(福岡ドーム)、隣接ホテル、球団(ホークス)の「福岡三事業」の売却問題だ。ダイエーと主力取引銀行は既に、球場とホテルの二つを来年二月までに売却する方針を表明している。 一方、球団については、ダイエーは「売却しない」と公式にはコメントしているが、これを真に受ける関係者はいない。日本シリーズ終了後には、現実味を帯びた検討課題となっている可能性が高い。 そうであれば、売る側が「少しでも高く」と考えるのは当然だが、経済的な理屈だけで物事は進みそうもない。外資の参入に異論を唱えるプロ野球関係者が多いのだ。「プロ野球の健全な発展に協力するつもりがあるのか」「転売が目的ではないか」といった意見があるという。 これと同じ議論を聞いたことがある。一度は、一九九八年秋に経営破綻し、一時国有化されていた旧日本長期信用銀行(現新生銀行)を米国の投資会社、リップルウッド・ホールディングスが買い取ろうとした際のこと。「ハゲタカ・ファンドに日本の金融を委ねるわけにはいかない」との声が上がった。 もう一度は、一九九二年に任天堂が米大リーグのシアトル・マリナーズの買収に乗り出した時のことだ。当時の大リーグコミッショナーは「国技のベースボールを日本人に売り渡すわけにはいかない」と発言した。日米とも、似たり寄ったりというところか。 あれから五年、十年たった。新生銀行は批判を受けながらも、独自のビジネスモデルを確立しつつあり、既存の銀行に刺激を与えている。弱小球団だったマリナーズは、米球界での地位向上に成功した。 資本を効率的に使うのが資本主義の鉄則。市場原理だけで判断できないのは当然だが、外資だからといって排除するのでは、経済の活性化は望めない。米国人の友人は「任天堂のマリナーズ買収を認めなかったら、われわれはイチローのプレーを見られなかったかもしれない」と言っていた。噛みしめるべき言葉だ。 |
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