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財界と民主党の新しい関係
献金からめ改革推進狙う
衆院選挙で議席を減らした自民党が連立与党としては安定多数を確保する一方で、民主党が躍進し、「二大政党」への潮流が明確になってきた。企業経営者、経済界のリーダーは基本的に歓迎している。政局の混乱が回避され「小泉改革」路線が継続する上に、民主党の躍進が「改革のスピードアップ」に役立つと期待しているからだ。こうした事態を踏まえ、経済界は「改革」をキーワードに自民党だけでなく、民主党との距離を縮めていくことになりそうだ。

衆院選が戦われていた十一月二日、ワシントンで開かれた日米財界人会議で日本経団連の奥田碩会長は基調講演に立った。日本経済に明るさが見え始めたと指摘しながらも、奥田会長は「持続的な経済成長を遂げるためには、官民が協力して経済・社会システムの構造改革を推進することが不可欠」と強調した。さらに、長期の景気低迷は「政治家が改革を先送りしたのが要因」と説明、「企業人も政治と批判、陳情の対象として捉えたり、政治から距離を置くことを『良し』としてきたことを反省する」と政治への関与を宣言した。

日本経団連は企業が政治献金する上で、判断基準となる十項目の「優先政策事項」を公表している。企業の国際競争力強化、規制・行政改革、都市・住環境の整備のほか、社会保障、エネルギー、科学技術振興などの分野ごとに「基準」を示し、政党を採点、寄付をする政党を決めようというものだ。衆院選の「マニフェスト(政権公約)」について非公式に採点したが、当然、自民党がトップだった。

しかし、日本経団連が「採点基準」を作ったのは、小泉改革が具体的に進まないという不満が底流にあった。政治献金の前提として「優先政策」を示すことで、改革を具体的に推進しようという思惑があった。民主党が先陣を切ってマニフェストを打ち出したが、経済同友会は早くから政策目標を数量的に示すマニフェストの導入を提言していた。

衆院選の結果に対する経済界の分析は「自民党が議席を減らしたのは、党内が改革路線で一致していないことやスピードの遅さに不満を示した」(北城恪太郎経済同友会代表幹事)と一方、「民主党の躍進には、構造改革路線をより具体的かつスピーディーに推進してほしいという国民の思いが表れている」(宮原賢次日本貿易会会長)。奥田会長は民主党に「これまで以上に国会で健全な政策論争を展開してほしい」と注文をつけた上で、政治献金の対象として「自民党と民主党」と明言した。



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