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| 100年続く少子化 |
| 即効性ない出生率向上
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| 十一月七日の広角鏡で、経済財政白書を紹介しながら、少子高齢化がもたらす貯蓄率低下の問題を書いた。今回は少子化に絞って、その怖さを指摘したい。 先日、結婚披露宴に招かれた。その余興で、「子供は何人?」と聞かれた新郎と新婦が仲良く「二人」と答えた後で、新郎は「本当は、三人は欲しいんですけど、お金がね…」と頭をかいていた。微笑ましいシーンだが、考えさせられた。 一人の女性が一生の間に産む平均子供数である出生率は、二〇〇二年に1・32まで低下、人口を維持するのに必要とされる2・07を大きく下回っている。その背景には、未婚化と晩婚化がある。 一九八〇年の時点では、十五歳以上の未婚率は、男28・5%、女20・9%だった。それが二〇〇〇年には、男31・8%、女23・7%に上昇。特に二十五ー二十九歳では、男が55・1%から69・3%へ、女が24・0%から54・0%へと、いずれも過半を占めるに至った。 平均初婚年齢も一九八〇年の男27・8歳、女25・2歳が、二〇〇二年には男29・1歳、女27・4歳に晩婚化。これに伴い、第一子出産時の母親の平均年齢は、一九七五年の25・7歳から二〇〇二年には28・3歳に高齢化している。 この傾向には、二十四時間営業のコンビニの出現で食事に困らなくなったとか、趣味を大事にする人が増えたといった理由があろう。しかし、新郎が頭をかいたように、経済的な問題も小さくない。 経済財政白書が示す試算によると、大卒女性が年収四百万円程度の二十八歳で出産と同時に退職、子供が小学校に入る三十四歳で復職した場合、仕事を続けたのと比べ、八千五百万円の得べかりし所得を逸す。これは、やや低い賃金カーブの上昇を保証する同じ職場に戻れたとしてであり、三十四歳以降パートタイマーとして年収百万円を稼ぐだけだと、逸失所得は二億四千万円にも上る。 それならば、働きながら子供を育てる女性を支援する政策を講じれば良い。その通りなのだが、仮に政策が功を奏して出生率が上昇に転じても、少子化に歯止めが掛かるのは七十〜八十年も先になる。今の赤ん坊が子供を持つのは、平均すれば早くても二十数年後。しかも、母集団が小さいので、産まれてくる子供数も少ないからだ。 今後、百年近くもの長期間、少子化は日本の人口構造に組み込まれていると言える。高齢化は、まだ凌げるだろう。しかし、少子化を生き抜くのは並大抵ではないと、今から覚悟した方がいい。 |