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| 最近の景気回復や株価の堅調ぶりを背景に、日銀の超金融緩和政策を修正転換すべきかどうかが、大きな焦点となってきた。金融市場では先行き金利は上がるとみて、国債が売られ長期金利はじりじり上昇、住宅ローン金利も引き上げられた。 景気が良くなり経済活動が活発になれば、日本経済を悩ませてきた需給ギャップは縮小し、金利が上向くのは当然である。だが、「福井日銀」は「景気回復をもっと持続的な形にしたい」として、現在の量的緩和の方針を断固変えないと明言している。 確かに、デフレはまだ解消していないし、ここへきての原油価格高騰や米国、中国など海外経済の減速リスクはある。万年心配症の日銀が景気の先行きになお不安を持つのも分からないではない。 だが、本当にそうなのか。1―3月期のわが国の実質GDP(二次速報)は年率で6・1%増。二〇〇三年度は実質3・2%増である。短期的には米国を上回る成長を遂げているのに、実質ゼロ金利でかつじゃぶじゃぶの量的緩和というのはいかにもちぐはぐである。 消費者物価は、おそらく今年後半には前年比ゼロ%からプラス領域に入るだろう。そうなれば、緩和策「解除」の要件が形式的にクリアされる。そのとき、日銀はなぜ緩和策継続にこだわるのかを、国民に対して十分に説明しなければならない。 一方ここへきて、金融当局サイドから、先のUFJ問題をはじめ金融機関の経営健全性を改めて問い直す動きが広がっている。地域金融機関を対象とした公的資金注入を明記した新法も成立した。来年四月からのペイオフ完全解禁に備えてという配慮もあるのだろう。 しかし、株価が低迷して先行き真っ暗だった一年前に比べて、景気は確実に改善し倒産件数も激減した現在、なぜ「金融不安」を煽るような環境を演出するのだろうか。金融の素人の目から見て、こちらも不思議に映る。 日銀の「出口政策」と「金融不安」。この二つを結び付けるキーワードは何だろうか。国債と長期金利。つまり、日銀の超金融緩和策の継続によって、国債を発行する政府は利払い負担の増大を避けられる。これが一転して利上げとなれば、長期金利は反騰し財政は一段と厳しい状況を迎える。だから、財務省は日銀に緩和継続をしきりに訴えている。 日銀は現在、「時間軸効果」で辛うじて長期金利を押さえ込んでいる。しかし今後、政府の懸命の要請に応えるには、景気回復下の緩和継続に正当な「理由」が必要となる。それが、例えば時期遅れの「金融不安」だとすれば、何とも都合の良い話ではないか。 参議院選挙に出る竹中氏は、経済財政担当大臣であるとともに金融相でもある。政府から独立して政策決定にあたる日銀は、「出口政策」がなぜ時期尚早なのかを、国民に理解できる形で説明する必要がある。 |
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