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| 群雄割拠のネット証券界
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| 証券界では、インターネット取引を専門に扱う、いわゆる「ネット証券」の元気のよさが際立っている。日本経済が回復色を強める中、東京株式市場も昨年春までとは様変わり。株価が上昇するとともに、取引の量もバブル期を上回る水準まで拡大した。 このため、証券各社の業績は軒並み好調だが、中でもネット専業の好調ぶりは群を抜く。勢いのある業界だけに、各社の経営者もユニークな人物がそろい、まさに群雄割拠の状況だ。 ネット証券業界では、松井、イー・トレード、楽天(旧DLJディレクトSFG)、マネックス、日興ビーンズ、カブドットコムが大手六社と呼ばれる。楽天を除く五社が発表した今年四―六月決算の最終利益は、松井、イー・トレードがいずれも前年同期の五倍、マネックスが三十六倍に急拡大。利益の絶対額は十億円程度のところが多いが、松井証券は三十七億円を計上し、準大手クラスとほぼ同水準の利益を上げるまでに成長した。 上げ潮に乗る業界とあって、経営者の顔ぶれも実に個性的だ。松井証券の松井道夫社長は、この業界の元祖的存在。松井証券オーナーの長女と結ばれた彼は、日本郵船を退社して証券経営者に転身し、一九九九年十月に実施された手数料自由化にいち早く対応した。店舗、営業マンを全廃するという大胆な手法で経営コストを下げ、規制時代を大幅に下回る手数料体系を打ち出したほか、ネットでの信用取引導入など常に業界の最先端を走り続けてきた。ソフトバンクグループのイー・トレード証券は、業界最大手・野村証券出身のトップが経営の舵を取る。同社会長は、九五年に野村からソフトバンクに転出し、同社グループの財務戦略に手腕を発揮した実力派だ。 一方、ネット証券の経営者には若手も目立つ。カブドットコム証券の斉藤正勝社長は現在三十八歳、マネックス証券の松本大社長は四十歳。斉藤氏は証券系システム会社でプログラム開発を手掛たシステムの専門家であり、松本氏は九四年当時三十歳という最年少で米ゴールドマン・サックス・グループの共同経営者に就任して話題を集めたが、その地位を捨ててソニーと共同でマネックスを設立し現在に至る。 こうした個性派経営者が、投資家を囲い込むために、手数料の引き下げや新たなサービスの企画、安定的なシステム開発などでしのぎを削っているのがネット証券界の現状だ。こうした中でイー・トレード証券は今後手数料をさらに引き下げる方針を表明しており、体力勝負の価格競争に突入する可能性もある。群雄割拠の中から誰が抜け出し、誰が敗れるのか―現時点で五年後の勢力図を予想することは難しいが、大競争時代の下で彼らがいかに戦うかは注目したいテーマである。 |
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