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| 景気は腰折れなき調整へ
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| 内閣府が八月に発表した今年四―六月期の国内総生産(GDP)は前期比年率1・7%と、大方の予想を下回り、識者や市場に戸惑いを与えた。しかし、中期的には、昨年十月からの前2四半期の年率6、7%台という突出した成長から、巡航速度に戻ったというのが実態に近いはずだ。なぜなら、このペースの成長で、内閣府が試算する今年度3・5%成長が達成は可能なのだから。 ただ今回、GDPの前期比伸び率のうち、内需の寄与度は0・1%まで低下した。一方で、輸出は同3・5%増で寄与度は0・3%と好調維持。一部で楽観論が台頭した「内需主導」論は、設備投資は力強い回復を続け、個人消費は底固いという期待だったが、大げさにいえば「根拠なき熱狂」だったようだ。ただ、繰り返すようにそれほど悲観することはなく、株は一時下げたが、今週、一万一二〇〇円絡みまで反発している。 「熱狂」の背景は、主に輸出に支えられた設備投資。これが今回は予想外の前期比0%増で、ここが市場を瞬間的に慌てさせた。業種では自動車の減少の影響が大きい。ただ、前期の同1・7%増からの横ばいであって、御の字とも言える。問題は、猛暑、オリンピック効果で七―九月期に多少盛り返せるかが注目点。心配なのは、中核であるデジタル家電分野で半導体、液晶など来年度上期にも供給過剰を警戒する声が、メーカー首脳から出ている点か。 多くのエコノミストが主張するように、成長率が前期比1%を割り込む展開がしばらく続くことは、当然と受け止めたほうがいい。巷では、UFJ騒動を象徴として、不良債権処理は「大手銀行の大口融資先」を中心に、何やら劇的に進んでいる印象を受ける。しかし、設備、雇用、負債の整理が中小企業に及ぶには、どんなに早くても来年度後半までかかるはずで、それまで地味な成長に、歯を食いしばって耐えることが肝心だろう。その山を越えれば、所得増に支えられた個人消費の回復という、かなり健康な経済の姿を十数年ぶりに見ることができるかもしれない。 ただ、回復持続に暗雲はある。設備投資も結局は外需頼みの中で、米国の雇用は今年三、四月の好調から再び低迷に入り、成長率は昨年四―六月以来の高成長から一転、今年四―六月には前期比年率3%まで急速に調整。同時期、利上げにも転じた。また、頼みの中国も金融引締めを強化しているが、ビルや工場など固定資産投資の動向は一進一退で、バブル崩壊的な懸念は残る。原油価格の上昇・高止まりは過剰な警戒は必要ないだろうが、気がかりではある。福井俊彦日銀総裁は「海外経済のリズムに変調はない」というが、そうあってくれなければ困るという、祈るような気持ちではないだろうか。 |
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