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| 相場格言では「大騒ぎ」
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| 年末年始にかけて兜町でしばしば話題になるのが、干支(えと)と株価の動きとを関連付けた相場格言である。二〇〇四年(さる年)と〇五年(とり年)は「申酉(さるとり)騒ぐ」と言われ、相場が乱高下する年だとされる。株価の動きだけを見ると、〇四年は日経平均株価が一万円―一万二千円の狭い範囲内でのこう着状態を続けた。しかし、秋以降は西武鉄道による大株主情報の虚偽公表など上場企業の不正情報開示が相次ぎ、証券市場全体としては格言通り大騒ぎの年だった。〇五年については、ペイオフ(預金の払い戻し保証額を元本千万円までとする措置)全面解禁に伴って株式市場への資金流入が予想されるほか、上場企業の情報開示などの不祥事が続く可能性もある。やはり「申酉騒ぐ」は当たりそうな予感がする。 干支と株価の相場格言では「辰巳(たつみ)天井、午(うま)しり下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉騒ぐ。戌(いぬ)は笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)はつまづき、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる」と言う。十二支それぞれの特徴と相場の動きを関連付けたものが目立っており、過去のデータで検証すると格言通りの年もあれば、全く外れた年もある。科学的でないと言えばそれまでだが、かといって単なる迷信だ、と切り捨てられないのが相場格言である。 戦後、東京証券取引所での株式取引再開後の酉年は四回あった。このうち一九六九年(昭和四十四年)は日本経済がいざなぎ景気に沸く中で、日経平均は年間で四割近く上昇した。九三年(平成五年)は細川護煕首相による非自民党政権が誕生し、一時的に株価は急落している。酉年は、格言が示すように大騒ぎになるケースが少なくない。 さて〇五年はどうなるのか。市場関係者は、当然のことながら景気動向に最も注目している。このところ順調に回復を続けた日本経済だが、〇四年の終盤にかけて減速傾向が強まってきた。〇五年は定率減税の縮小、年金の掛け金引き上げが予定され、個人消費の回復は期待薄。企業業績も増益ペースには急ブレーキがかかる見込みで、相場にとって大きなプラス要因にはならないと見られている。一方では、ペイオフ解禁により預金から株式などへの資金移動が進むとの期待感は強く、これらの要因がどのような形で推移するかが酉年相場の焦点になりそうだ。 申年の証券市場は「西武ショック」に大きく揺れた。西武鉄道株は東証から上場廃止処分を受けたが、企業の不祥事がこれで打ち止めになるとは考えにくい。〇四年にはジャスダックや東証マザーズ、大証ヘラクレスの新興企業向け三市場に百四十社を超える企業が上場した。しかし、証券界では新規上場が急増する裏側で「上場に際しての取引所や証券会社のチェックが甘くなっている」との批判が強まっており、粉飾決算などの不祥事が発覚する恐れがある。新興企業の不祥事が相次いで出てくると、大騒ぎの一年になることは間違いない。 |
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