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| イスラムと共存の備えは?
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| アジア諸国との経済連携協定(EPA)締結交渉を日本政府が加速している。シンガポールとの間でEPAが既に発効。フィリピンやマレーシア、タイと大筋合意して詰めの協議に入っている。このほかにも韓国や東南アジア諸国連合(ASEAN)と交渉しており、EPAを通じて東アジア地域と経済一体化を進める戦略だ。将来的には欧州連合(EU)をモデルとした東アジア共同体も視野に入ってくるが、この過程で忘れてはならない視点がある。日本社会の多民族化が、それだ。 経済のグローバル化、少子高齢化に伴う労働力の減少もあって外国人の流入は避けられない中で、EPAが多民族化を加速するのは不可避。イスラム過激派の潜伏といった状況も念頭に置く必要が出てくる。 EPAは貿易自由化を目的とした自由貿易協定(FTA)に加え、経済協力などを含む多角的な協定と位置づけられており、フィリピンと大筋合意したEPAは「人の異動」が初めて盛り込まれた。 フィリピンはいわゆる「出稼ぎ」が主要な外貨獲得源になっているお国柄。アロヨ大統領が「日本人の老後は任せてほしい」と語ったとされ、看護士や介護士を日本に供給する。タイからは料理人などを受け入れる予定。EPA交渉が始まったばかりのインドネシアも「人の異動」が主要な議題の一つとなっている。日本で働く外国人が今後増えることはあっても減ることはない。 東南アジア諸国は民族的・文化的に同質だとのイメージがあるが、宗教は極めて多様だ。マレーシアはイスラム教を国教と定めているし、インドネシアは世界最大のイスラム教徒人口を持つ。こうした国々と経済交流が深まれば、日本に定住するイスラム教徒も当然、増加する。これは避けられない現実だ。 そうした事態への社会的、人々の心理面を含めた備えは出来ているのだろうか。 話が少し古くなるが、ドイツで逮捕された国際テロ組織「アルカイダ」系組織幹部のリオネル・デュモン容疑者が新潟県に長く潜伏していたことが昨年五月発覚した。その後の捜査で同容疑者はアルジェリア系フランス人で中古車販売を手掛けながら、偽造旅券を使ってマレーシアを行き来していたことが判明。警察当局は事件に関連してバングラデシュ人ら外国人五人を入管難民法違反容疑などで逮捕している。 街角で外国人を見かけることは珍しくなくなった。大半は善良な就労者に違いない。その一方で、多数のテロリスト組織が潜伏し、日本を「資金源」にしている可能性は否定できない。EPAなどを通じた経済のグローバル化が多民族国家に向けた入り口となる可能性は大。多民族社会における様々な副産物と同居する事態への備えもまた不可欠だ。 |
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