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| 東アジアFTAで「総すかん」
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| 小泉純一郎首相が議長を務める経済財政諮問会議。経済運営の骨格を決めるこの会議で経済産業省は東アジア地域を対象とした自由貿易協定(FTA)締結を同省の目玉政策として提唱した。アジア各国との関係強化を目的とした長期的な構想だが、「全く相談を受けていない」「唐突だ」との批判が農水省などから噴出した。経産省は一種のアドバルーンを上げたのだったが、FTAに関係する省庁はカンカンで「拙速」のそしりは逃れない。 ◆唐突な提案 「東アジアFTA」構想の対象国は、昨年十二月にマレーシアで初開催された東アジア首脳会議(サミット)のメンバー国と同じとされる。具体的には東南アジア諸国連合(ASEAN)に日中韓三カ国、インドとオーストラリア、ニュージーランドを加えた計十六カ国で実現すれば世界人口の半分を占める巨大な自由貿易地域となる。 東アジアサミットはFTAを含むであろう経済共同体の形成を長期的な課題に掲げており、中国と韓国はASEANとのFTAをそれぞれ締結済み。日本もASEANとの締結交渉を加速しており、将来的に東アジア全体のFTAが日程に上る可能性が高い。 こうした国際経済情勢を踏まえて二階俊博経産相は経済財政諮問会議で東アジアFTAの締結交渉を進めるべきだと正式に表明した。「他国が言い出す前に日本が提唱して主導するべきだ」と判断したためというが、政府全体で事前に検討、協議した形跡はない。外務省は「寝耳に水だ。現在交渉している二国間のFTAと整合性をどのように取るのか」といった疑問の声が相次いだ。 舌鋒鋭く非難したのが中川昭一農水相。「農業分野は常にセンシティブになる。農業を除いた経産省所管だけのFTAなら関知しないが、それはFTAと言わない」と憤まんを隠さない。経産省の暴走だと言わんばかりだった。 ◆薄れた存在感 経産省の前身である通産省は産業育成策を通じて戦後の経済発展で主要な役割を演じた。しかし、自動車業界を筆頭に産業界が力を付けて自立し、政府の指導に従う時代は終わっている。さらに、経済の自由化が国際的に進展していることもあって経産省にかつての影響力はない。現在は「優秀な人材が集まっているのに、手持ち無沙汰の状態」(関係者)といわれるほどだ。 そんな中で打ち上げた東アジアFTA構想。なんとか存在感を維持しようと四苦八苦する経産省の姿がかえって浮き彫りになり、「このままでは存在意義さえ問われかねない」との声が霞が関界隈で聞かれた。 |
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