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| らつ腕カルロス・ゴーンに秋波 |
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販売不振と財務悪化で苦境にあった世界最大の自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ(GM)に大規模な資本提携案件が持ち上がり、米資本市場関係者を中心に話題が沸騰している。相手先は、日産自動車・ルノー連合で、言うまでもなく、日産社長兼ルノーCEO(最高経営責任者)として連合を率いるのはカルロス・ゴーン氏だ。経営破綻寸前だった日産をV字回復に導いた手腕を買われ、GM再生の実権を握るとすれば、まさに、日米欧の実業界に君臨するスーパー経営者の栄誉を担うことになる。 とはいえ、事はまだ緒についたばかりで、成り行きはまったくわからない。確実な事実は、GM株の10%を握る著名投資家のカーク・カーコリアン氏がGM取締役会に、日産・ルノー連合との資本提携を検討するよう求めたこと(一説には日産・ルノー連合がGM株の20%を取得する内容という)。また、それに呼応して、ルノー取締役会が、GMから正式提案があれば直ちに協議に応じることを決定。さらに、日産は、この協議・交渉はゴーン社長に一任することを決めた―この三点だ。ただし、GMのワゴナー会長兼CEOは、この提携話にまだ反応を示していない。 一部報道では、ゴーン氏は既にカーコリアン氏と会食し、提携に興味を示しているとされる。ただ、カーコリアン氏の提案は、GM経営の実権をワゴナー氏からゴーン氏に移譲することにつながるとも見られ、すんなり本格交渉入りとはいかないだろう。 気の早い資本市場では、既にJPモルガンが、三社連合の結成はGM株主の大きな利益になるとのリポートを公表している。GMの販売不振は、ガソリン価格が急騰する中で、環境に配慮した小型車、ディーゼル車、ハイブリッド車などの開発の出遅れが一因とされる。まずは小型車やディーゼル車の製品や技術を日産・ルノー連合から吸収しつつ、三社連合で車台や部品を共通化して浮いたコストを使って、次世代ハイブリッド車の開発を急ぐとの読みだ。 ルノーのメリットは、米国で知名度の低いブランドを、GMの力を借りて向上させることが考えられる。 また、日産は米国ではかなりの販売力を持っているが、中国やインドなどでのブランド浸透力はGMにはるかに及ばない。今後、さらに重要性を増すアジア戦略でGMの底力を活用できる可能性もある。 ただ、これらは依然として仮定の話で、まずは七日に開かれるGMの取締役会と、それを受けた株主の反応が注目点だ。とりあえず、カーコリアン提案が表ざたになってから、GM株は10%程度値上がりした。ただ、この程度では、市場が三社連合にもろ手を挙げて賛成しているとまでは言えない。 GMのワゴナー氏の胸中はまったくうかがい知れない。一方、カーコリアン氏の側近がゴーン氏の経営手腕に「尊敬の念を抱いている」と、意味深に報じられている。これだけ注目を浴びてしまえば、もはや、ワゴナー氏の再建路線の継続を選ぶか資本提携にまで踏み込んでゴーン氏の豪腕に委ねることを迫るか、株主の意思表示に懸かってくるのではないだろうか。 |
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