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| 日本の主要企業の9月中間決算は、優良な輸出企業が円安の恩恵で過去最高利益を相次いで記録している。各社の下期の想定為替レートは1ドル=115円まで円安・ドル高状態を見込める情勢。日本経済には好環境とも言えるが、今後も円安が続くという市場のコンセンサスは、実はあるジンクスを打ち破るものでもある。 過去の経験によると、ドル円相場には米国の選挙を軸にした4年のサイクルが存在するのだという。つまり、大統領選挙とその翌年(前半の2年間)は円安・ドル高が進み、ほぼ中間選挙を境に大統領任期の後半の2年間は円高・ドル安で推移する。これは、1995年のプラザ合意以降、クリントン政権の1期目を除いて全てあてはまるというのだから驚かざるを得ない。 ただし、この動きの理由を裏付ける研究があるわけでもない。漠然と考えられるのは、大統領選挙に向け、どの陣営も景気のアクセルを踏む公約を掲げるため、ドル高になりやすい状況が生まれる。しかし、任期の中間に行われる上下両院と知事の選挙では、米市民のバランス感覚からか大統領与党はほとんどの場合で分がよくない。そこで政権は議会との調整が綱渡り状態になり、強い政策を打ち出す求心力が衰えるため、円高・ドル安になるのかもしれない。説明といっても、この程度だ。 さて、今回の共和党大敗北で、円高・ドル安に向かうのだろうか。多くの輸出企業はそうは見ていない。円高は、外需に頼りがちな日本経済には概ねマイナス要因だから、ジンクスは打ち破られると言ってよいだろう。 だが、その理由のうちのひとつは、必ずしも喜ばしいものではない。かつて、日本は米国の貿易赤字の主要相手国だったため、米国の景気減速の影響を受け安く、円高・ドル安攻勢という為替政策の標的になり安かった。だが、もはや、米国民主党の保護主義者が最も警戒し標的にするのは、中国の人民元だ。円相場への上昇圧力は小さくなる。 もうひとつの理由は、米欧と日本の金利差だろう。市場関係者によると、特に、ユーロ圏との金利差は、日銀があと2、3回は利上げしなければ割安感が解消しないという。現状では、円金利は独歩安なため、欧米の投資家は日本で円を調達し、それを売って利回りの高いドルやユーロ建ての資産に投資(円キャリートレード)している。これが続く限りは、円の売り圧力は強く、円高にはなりにくい。 また、中国のドル買い介入に伴う米国債投資ほどではないにせよ、円キャリートレードが米国の経常赤字を埋めているのだとすれば、性急に日米金利差を埋めに動いて、またもやドル急落の不安を醸し出すわけにもいかない。円高はやってくるとしても、目指すのは110円程度まで、ゆっくりと動くとの見方に説得力を感じる所以だ。 |
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